ハロウィン/2019年

【設定】
「ニーズヘッグ」とはかつて悪竜の称号だった。
しかし、誰かが悪竜を難なく解決できる者がいれば、この称号はその人のものだ。
教会の前衛執行官がこの称号を得てから、教会を敵に回すものたちは恐るべきものがさらに増えた。
(原文)

【デザイン過程】

• プランナーの構想
  ニーズヘッグと同様に、ラタトスクは北欧神話から着想を得ました。
  世界樹ユグドラシルに生息するリスで、体格や神通力では世界樹の他の住民に及びませんが、トラブルを起こすのが得意で、混乱や衝突の最中、いつの間にか自分は身を引いて、陰から嬉々として見守っています。
  ラタトスクは、語源の通り「走り回る出っ歯」を意味します。
  器用で狡猾な性格で、北欧神話らしい登場人物です。
  すでに登場した悪竜(空軍-ニーズヘッグ)と同じ物語に登場するリスなので、衣装も同じテーマで表現しようと考えました。

• デザイナーの構想
  今回の幸運児の衣装のテーマは北欧神話であり、世界樹に住むリス-ラタトスクです。
  ラタトスクは不和を招くのが得意な詐欺師です。
  同時に、ゲームでは彼の正体に新たな一面を加えました。
  教会に潜む暗殺者として、教会内部に対立を引き起こし、指導者を排除して、その後任の座を狙っているのです。
  
  第1案は、設定の要件を忠実に表現しています。
  北欧文化の特徴を表す衣装とディテール、暗殺者らしい狡猾さと仲間を引き裂く挑発的な雰囲気、さらにリスの毛皮の特徴も備えています。
  これをベースに、幸運児の特徴を強調しながら、北欧神話の神秘性も感じられるよう、デザインをブラッシュアップすることに決めました。
  
  これが完成版です。
  顔に北で追加しました。
  細かい部分としては、体形や衣装の装飾などをより洗練させ、CGのしっぽを加えました。
  CGの表現をより高めるために、毛皮の襟のデザインを整えました。

• ディテール
  
  茂みの間を歩くリスは、隠れるのが得意です。
  夕焼けのように赤く輝くレンズの奥に潜む狡猾な眼差しを誰も知りません。
  
  陰鬱で重厚な毛皮の襟はリスの特徴です。その黄金の輝きは、暗殺者である彼の高貴で秘密めいた正体を暗示しています。
  
  北欧神話に登場する猛獣の飾りが出しています。
  リスの爪は暗殺者に欠かせない装備で、どんな場所でも身を隠すのに役立ちます。
  
  ダークトーンのブーツが、ゴージャスなジャケットを引き立てながら、森に潜むクールな暗殺者の気質を表しています。

• プレビュー
  
  秋風が吹き、黄金色の葉が松ぼっくりと一緒に舞い落ちてきます。
  ラタトスクは木の上から軽やかに飛び降りてきて、落ちた松ぼっくりを拾い集め、ポケットに入れます。
  
  疲れたラタトスクは落ち葉が散乱する草の上でぐっすりと眠っていますが、夢の中でも騒ぎを起こそうとしています。

(原文)

【デザイン過程】

• 背景
  「スカーレットの花嫁」はこのドレスの起源を誰にも説明しなかった。
  夜になると白と緋色が不気味に入り混じり、彼女は他人の疑いの目から逃れるため、静かに暗闇の更に奥へと隠れる。
  暗闇、それは彼女にとってとても馴染み深いものだったーー彼女が人間ではなかったころ。
  彼女は祝福されなかった人魚姫と人間の王子の話を読んだことがある。
  血族の長老たちの目にはそれが自業自得で愚かなことであると映ったようだった。
  彼女はそれを否定することができなかったが、とにかく血族で最も美しい娘である彼女にそんな惨めな末路があるはずもない！
  話はあまり長くてはいけない。
  古い物語の冒頭のように彼女もまた、人間の王子に出会った。
  血族は暗闇の中で細々と暮らしているが、彼はあんなにも磊落だ。
  彼女は二人の祝福されない将来を心配したが、彼が「あなたと結婚する」と言った時、それらの心配がどうでもよくなってしまった。
  結婚式には二人だけで十分だ。
  童話は美しいとは限らない、ましてや現実は。
  数年後、これも巷の異聞となるかもしれないがーー未完了の結婚式、囚われた人間、涅槃に入り人となった血族、守れなかった愛。
  教会の隔たりと一族の裏切りは2人の関係を断ち切り、花嫁のかつての牙と罪深い血族の血は深い痛みの心底から流れ出し、やがて赤い薔薇となって身に留まり続けた。

• デザイン
  もしこの祝福されない物語が終わっていないのなら、あの勇敢で美しい悲劇の花嫁はきっと誰にも知られない片隅で呪いを背負って前進し続けているのだろう。
  心の底から生まれた血色の薔薇、愛に身を捧げた勇敢な娘。
  このような背景の下、私たちは花嫁・ウェディングドレス・血色・薔薇・血族など多くの要素を統合し、「スカーレットの新婦」という衣装をデザインした。
  ストーリーを衣装に変えるには、プロット提案、資料収集、スケッチ、審査の繰り返しなど複数の段階を経由する必要がある。
  &ref(): File not found: "スカーレットの新婦設定1.jpg" at page "ハロウィン/シーズン9";
  美を愛する女の子達は、ウェディングドレスには様々な種類があり、それに似合う髪飾りや靴も異なることを知っている。
  初期設定では、原画は上の図を含む複数の案があり、あしらった血色の薔薇を含めて色が異なる。
  フィッシュテールスカートは美しいが、他の衣装にも似たような考えがあった。
  全身に薔薇をあしらうとやや老けた雰囲気になり、スカートのスタイルはより新鮮なものを希望した。
  かつて血族だったため、肌は少し白くする必要があった。
  花嫁という主題のため、私たちは頭部に花のヴェールという要素を増やし、花嫁という特徴を強調したかった……
  &ref(): File not found: "スカーレットの新婦設定2.jpg" at page "ハロウィン/シーズン9";
  これは初めて公開する私たちのデザイン過程の会話だ。
  デザイン全体において、このようなフィードバックコミュニケーションは継続しており、宝石やアイメイクの要素まで厳密な参考と議論が行われている。
  &ref(): File not found: "スカーレットの新婦設定3.jpg" at page "ハロウィン/シーズン9";&ref(): File not found: "スカーレットの新婦設定4.jpg" at page "ハロウィン/シーズン9";
  ここまで形にするのに既に修正が3回行われている。
  &ref(): File not found: "スカーレットの新婦設定5.jpg" at page "ハロウィン/シーズン9";&ref(): File not found: "スカーレットの新婦設定6.jpg" at page "ハロウィン/シーズン9";
  花嫁の瞳に綻び開く薔薇が流す血涙は、この不滅の愛情の悲歌だ。

(原文)