黒猫

Last-modified: 2024-03-19 (火) 07:49:32
収録拡張コストカード種別効果
Menagerie2Action - Attack+2 Cards
If it isn't your turn, each other player gains a Curse.
ReactionWhen another player gains a Victory card, you may play this from your hand.
移動動物園2アクション-アタック+2 カードを引く
あなたのターンでない場合、他のプレイヤーは全員呪い1枚を獲得する。
リアクション他のプレイヤーが勝利点1枚を獲得するとき、あなたはこのカードを手札から使用してもよい。

概要

限定されたタイミングでのみ呪い撒きできる魔女
普通に使った際はターミナル2ドローのみなので貧弱。
リアクション効果によって自分のターン以外に使用すると、アクション権を使わずにドローができる。
しかし相手の行動に依存するのは勿論、自分のデッキを作り込んでも手札5枚のうちに引き込めないと起動しないため、常に運が絡む。

利用法

  • 早期から勝利点カードを獲得する可能性のあるゲームでは、リアクション効果を使用できる可能性が上がるので価値が高くなる。
  • ターン開始時の手札に黒猫が入る確率を高める主な手段は、「初期デッキの圧縮」「ターン終了時の手札を増やす(リスの習性など)」がある。
    • ただし黒猫の牽制で勝利点を獲得しにくいのに貴重な屋敷を廃棄してしまうのは微妙。聖域などで追放できるとよい。
  • 保存城門カエルの習性があるゲームであれば、他プレイヤーが勝利点カードを獲得するまで手札に持ち続けることができるので、更に牽制力が強くなる。
  • 黒猫のリアクションによって引いてきた黒猫もリアクションできる。うまくいけば瞬間的に相手デッキを大きく汚す一撃を与えた上で、自分は手札を増やしてビッグターンを開始できる。
  • シャーマンを用いるゲームでは、「廃棄置き場に屋敷しかカードが無い」という状態でターンを迎えると、強制的に屋敷を獲得する場合が出てくるので、注意が必要。
  • ターンが一周するまでに大抵誰かしらが勝利点を購入するような多人数戦の終盤では、実質呪い撒き付きの研究所となるので価値が上がりやすい。
  • 一方、引き切りが横行する場では勝利点を買い始める頃にはデッキが安定しており、数枚程度の呪いを撒いたところで即対処されてしまうこともある。

対策法

  • 勝利点の獲得以外の方法で点数を稼ぐ。具体的には以下の通り。
    • 勝利点トークンを集める。
      • ただし上述の通りワイルドハントは屋敷を獲得してしまうので注意。
      • 凱旋も屋敷を獲得してしまうが、獲得した呪いも獲得回数に数えられるため点数では差し引き0となる。2回以上凱旋を買えばむしろ獲得した呪いの分だけ点数が増える。
    • ランドマークによる点数を稼ぐ。
    • 勝利点を追放する。追放は獲得ではない。
  • 1ターンの間に勝利点の複数枚獲得をすれば、2枚目以降の勝利点獲得による被害は無いといっていいだろう。
    • 誰かが勝利点を獲得し始める(呪いが撒かれ始める)までに安定したコンボデッキが組めるなら、黒猫を警戒するより思い切って勝利点を獲得しにいく方が強い場合がある。
    • 植民地場、制圧場であればなおさら。
  • 黒猫を大量に獲得することはそれ自体が黒猫の対策になる。不要なら黒猫を廃棄してもよい。
  • 黒猫がまだあまり獲得されていない頃に思い切って勝利点を獲得し、点差をつけた状態で購入権を増やすなどして3山枯れを目指す。
  • 呪い以外の2山を先に枯らしておけば、呪いを撒きすぎると3山枯れになるため黒猫の牽制が出来る。
    • 黒猫場では主に黒猫と村系の2山が枯れやすいことは留意しておこう。
    • 属州2枚+呪い10枚獲得でも+2点なのでこのまま3山枯れになれば(それまで同点なら)優勝出来るが、ゲームが終了しない場合は一気にデッキが悲惨なことになる。
  • 効果は薄いが、少しずつ自主的に呪いを獲得しては廃棄を繰り返せば黒猫の被害は減る。
  • 望楼交易人を手札に用意した状態で勝利点を獲得し、呪いの獲得に対してリアクションする。
  • 2人戦に限るが、支配を使用し、支配ターンで勝利点を獲得するという手もある。

アタック無効化系カードとの相性

黒猫は、自分のターン中に相手がアタックしてくるという珍しい特性を持ったアタックであるため、アタック無効化系のカードを使う場合の勝手が(特に二人戦では)一般的なアタックと異なる。

  • のような手札からリアクションして防ぐ系の防御手段
    • 勝利点を獲得するときに堀や盾を手札に持てば良いため、ドロー系で手札を増やせば防御成功の可能性を上げられる。
    • 特に引き切りデッキでは、購入フェイズに相手に黒猫でリアクションされる前に確実にこれらの防御カードを手札に引き込むことが可能。
      万一事故で引き切れなかったとしても、そのターンに勝利点を買わなければそもそもアタックされることがない。
      • 二人戦でを一方的に手に入れられた場合などは、それだけで呪いを0-10にし得る影響力を持つ。
    • ただし、その場合防御カードをアクションや財宝として使えなくなってしまう。
      • 購入フェイズ以外で勝利点を獲得し購入フェイズに買わないなら、防御として使ったカードを改めてプレイすることは可能。
  • 灯台守護者のような持続で防ぐ防御手段
    • これらは「使用した次のターンの開始時まで」アタックを防ぐ効果であり、ターン開始時から新たに防御を貼りなおすまでは隙ができていることに注意が必要。
    • 特に守護者は基本的に夜行フェイズまで使用できないため、黒猫との相性は良くない。
      • 多人数戦であれば、他プレイヤーの勝利点購入に別のプレイヤーがリアクションすることによる巻き添えで呪いを撒かれるケースは防ぐことができる。

いずれの場合も、呪いは防げたとしても相手が2ドローすることは防げない。
そもそも黒猫でリアクションされずに済む方法があるならそれに越したことはないだろう。

詳細なルール

  • 持続する効果を持たないため、使用して場に出た後は、(他のプレイヤーを含めた)次のクリーンアップフェイズで捨て札になる。
    • 相手のターンにリアクションした場合、そのターンのクリーンアップフェイズに捨て札になる。持続カードである隊商の護衛と動きが異なるので注意。
  • 自分のターン中に他プレイヤーが勝利点カードを獲得した場合も、黒猫をリアクション効果で使用することができる。ただし、この場合は「あなたのターン中」なので、呪い撒き効果は発生しないので注意。
    自分のターン中に他プレイヤーが勝利点カードを獲得する可能性のある行動の例は以下の通り
  • 自分のターンではないタイミングで黒猫を使用すれば、それが黒猫をリアクション効果で使用した場合で無くても呪い撒きをすることができる。
    自分のターンではないタイミングで黒猫を使用する可能性のある行動の例は以下の通り
    • 黒猫がハツカネズミの習性の効果で脇に置かれている際に、黒猫以外の「自分のターンではないタイミングで使用できるカード(隊商の護衛牧羊犬村有緑地など)」をハツカネズミの習性として使った場合。
      • 他にも、ハツカネズミの習性の効果で家臣などの他カードを使用する効果が発揮されれば、これを起点に黒猫が使用されうる。
    • 何らかの効果でゴンドラを獲得し、手札の黒猫を使用した場合。
  • ターンプレイヤー以外のプレイヤーが使用した黒猫の効果で呪いを獲得する際の順番は、黒猫使用者からのターン順ではなく、ターンプレイヤーを起点とした順番となることに注意。*2(以降、これを【ターンプレイヤー起点順】と呼ぶこととする)
    • ターンプレイヤー以外のプレイヤーが黒猫を使用した場合、最初にターンプレイヤーが呪いを獲得し、次にターンプレイヤーの左隣から順に(黒猫を使用したプレイヤーを飛ばして)呪いを獲得する。
    • 例えば、ABCDの4人がこの順番でプレイしているゲームで、Aのターン中にCが黒猫を使用した場合、ABDの順に呪いを獲得する。
      ※黒猫の効果以外でも、「ターンプレイヤー以外のプレイヤーによって『他のプレイヤーがカード獲得する効果』が発揮された」という場合は、上記のように【ターンプレイヤー起点順】での処理となる。
       以降の説明で「ターン順に」と書かれていた場合も、それが「ターンプレイヤー以外のプレイヤーによって『他のプレイヤーがカード獲得する効果』が発揮された」という場合は、【ターンプレイヤー起点順】に処理するように読み替えること。

例えば、ABCDの4人がこの順番でプレイしているゲームで、プレイヤーAのターン中にプレイヤーAが勝利点カードを獲得した場合の処理順は以下の通り

  1. プレイヤーAがカードAを獲得する。
  2. プレイヤーAに、『自身がカードAを獲得したことに誘発する処理』があればこのタイミングで全て処理する。
  3. (ターン順に則り)プレイヤーBが『プレイヤーAがカードAを獲得したことに誘発する効果』の処理を行う。
    (カードAが勝利点カードであれば)黒猫でのリアクション効果もこのタイミングで誘発する。プレイヤーBは黒猫でのリアクションを宣言し、手札から黒猫を場に出しても良い。
    1. (ターンプレイヤー起点順に則り))他プレイヤーがACDの順で『アタックカード(黒猫)の使用に誘発する効果』の処理を行う場合、このタイミングで宣言し、それぞれ処理する。
  4. 黒猫が使用される(※習性があればこのとき選択を行うが説明は省略)。プレイヤーBは+2ドローし、他プレイヤーが(ターンプレイヤー起点順に則り)ACDの順で呪いを獲得する。
    1. プレイヤーACDが『自身が呪いを獲得したことに誘発する効果』があれば、このタイミングで宣言し、それぞれ処理する。
  5. プレイヤーBが他に『プレイヤーAがカードAを獲得したことに誘発する効果』があれば、続けて処理する。これをプレイヤーBが行う処理が無くなるまで続ける。
  6. 続いて、(ターン順に)プレイヤーCが『プレイヤーAがカードAを獲得したことに誘発する効果』の処理(上記(2)~(5)と同様の処理)を行う。
  7. 続いて、(ターン順に)プレイヤーDが『プレイヤーAがカードAを獲得したことに誘発する効果』の処理(上記(2)~(5)と同様の処理)を行う。
  8. 全てのプレイヤーが『プレイヤーAがカードAを獲得したことに誘発する効果』の処理が終わった後に、続いて発生する効果があれば、それを処理する。
  • (2)は必ず他プレイヤーの処理よりも前に発生することに注意。
    • 例えば、(1)でプレイヤーAが墓地を獲得し、その墓地の獲得時効果で手札を廃棄するのは(2)のタイミングで処理を完了させる必要がある。
  • (5)のタイミングがあるので、プレイヤーBが(4)のタイミングで引いたカードの中に別の黒猫があれば、(5)のタイミングで使用できる。
    • ただし、(i)は(a)の処理よりも必ず前であることに注意。
      • プレイヤーAが(a)のタイミングで牧羊犬を使用することはできる。ただ、牧羊犬で手札に引いた外交官ですぐさまリアクションする、ということはできない。
        黒猫により呪いが撒かれた時点で、アタックカードの使用に誘発するリアクションを処理するタイミング(i)はで終わっているため。
        ※以降のタイミングで(例えば(6)でプレイヤーCが黒猫を使用するなどして)アタックカードが使用され、再度(i)のタイミングが訪れた場合は、そのタイミングでプレイヤーAは手札の外交官でリアクションすることはできる。
  • 特に郎党身代わりの処理においては、(8)のタイミングが発生する可能性が有るので注意。
    • 例えば、プレイヤーAが郎党を使用して①+2ドロー、②屋敷を獲得、③他プレイヤーに呪いを撒く、④他プレイヤーは手札を3枚にする、という一連の処理について考えると、
      この処理の②は上記の処理で言うと(1)にあたり、③、④は(8)にあたる。そのため、各プレイヤーが郎党の効果で呪いを獲得&手札3枚にするのは、黒猫のリアクションの後、となる。
    • 同様に、プレイヤーAが身代わりを使用して①銅貨を廃棄、②廃棄した銅貨より2コスト多い屋敷を獲得、③身代わりの効果で勝利点カードを獲得したので他プレイヤーに呪いを撒く、という一連の処理について考えると、
      この処理の②は上記の処理で言うと(1)にあたり、③は(8)にあたる。そのため、各プレイヤーが身代わりの効果で呪いを獲得するのは、黒猫のリアクションの後、となる。
  • なお、(3)のタイミングで黒猫を使用した直後には、(4)ではなく(i)でのリアクション処理が割り込む可能性があることに注意。
    ルール上、(4)で黒猫使用者がカードドローをした後には(i)でのリアクションできないので、黒猫使用者はドロー前に他プレイヤーがリアクションするかを確認すべきである。

コメント

  • Online、AI含めて6人戦できるんだけど、黒猫が鬼畜カード過ぎて笑ってしまった。あまりにも容易に敵陣を汚染しまくる……。 -- 2023-02-20 (月) 03:19:26
  • 馬上槍試合と言えば属州先に取って褒賞ゲッツした方が勝つ、というのが常識だと思っていたのだが、まさかの黒猫連打で7呪い撒くことに成功し、褒賞はほとんど相手に取られたのに気づけば圧勝していた。こんなケースも稀にあるんだな……まぁ相手が迂闊過ぎただけとも言うが。 -- 2023-09-08 (金) 04:24:19






*1 レアケースだが、従者を廃棄してデイム・ジョセフィーヌを獲得する場合も該当する
*2 複数のプレイヤーに対し同時処理が発生した場合、ターンプレイヤーから順番に解決するのはドミニオンの共通ルールである。多くの呪い撒きはターンプレイヤーがアタックをしてそれ以外のプレイヤーが受ける形なので意識しづらいが、根柢にある原則は同じ。