【ドラゴンクエストII 悪霊の神々】

Last-modified: 2024-03-25 (月) 09:28:34

・DQ本編シリーズ

DQ1DQ2DQ3DQ4DQ5DQ6DQ7DQ8DQ9DQ10DQ11

DQ1・2DQ1・2・3BSDQ1DQ10オフライン

DQ2関連一覧
キャラクター - 地名 - 呪文 - 装備品(武器/よろい/たて/かぶと/装飾品) - 道具 - モンスター - 音楽 - 台詞 - 裏技

作品データ

『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』
オリジナル版
発売日1987/1/26
対応環境ファミリーコンピュータ
媒体ROMカセット(1Mbit)
型番EFC-D2
価格(当時)5,500円
移植・リメイク
対応環境発売日
MSX1988/2/6
MSX21988/5/27
スーパーファミコン1993/12/18
ゲームボーイ1999/9/23
携帯電話DoCoMo 2005/7/29
au 2006/1/19
SoftBank 2006/12/1
Wii2011/9/15
iOS,Android2014/4/26
PlayStation 42017/8/10
ニンテンドー3DS
Nintendo Switch2019/9/27
海外版
対応環境発売日
Nintendo
Entertainment
System
北米 1990/10/30
ゲームボーイ北米 2000/9/27
iOS,Android2014/10/9
Nintendo Switch2019/9/27

※SFC版は【ドラゴンクエストI・II】、GB版は『ゲームボーイ ドラゴンクエストI・II』としてそれぞれDQ1とのカップリングで発売
※Wii版は【ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III】としてオリジナル版とSFC版を収録
 
海外版タイトル
<NES・GB版>
(英語)DRAGON WARRIOR II
<スマホ・Switch版>
(英語)DRAGON QUEST II Luminaries of the Legendary Line
 
(NES版の発売日は『ドラゴンクエスト パーフェクトコレクション1992』より)

公式サイト

概要

【ドラゴンクエストシリーズ】第2作。対応機種はファミリーコンピュータ、開発は【チュンソフト】
1986年(昭和61年)10月に発表され、翌1987年(昭和62年)1月26日に発売された。
 
ソフトの容量が前作の倍の1メガビット(128KB)に増加。セーブは前作に続いてパスワードコンティニュー方式。
今作は高度なRPGを体験してもらうという方針から、複数人によるパーティプレイを導入。
従来のパソコンのRPGでは予めパーティのキャラクターを決めてからゲームを始めていたのに対し、本作ではRPG初心者も考慮して最初は一人旅で、ストーリー内で1人ずつ仲間が増えていくという、当時としては画期的な形式が取られた。
キャラクターには各々得意分野と苦手分野があって役割が分けられており、プレイヤーは物理と魔法のバランスの重要性に自ずと気付かされるように設計されている。
ストーリーは前作から100年後という設定で、主人公たちは前作の勇者の子孫。舞台となるフィールドマップは前作の4倍に拡大し、新たに登場した「船」で海原に漕ぎ出し広大な世界を旅することが可能になった。
一方で、後述するようにシリーズ中でも非常に高いゲーム難易度を持つという事態に陥った。
シリーズ内でも珍しい試みとして、歌手【牧野アンナ】とのタイアップも行われている。
 
MSX/MSX2パソコンにも移植されたほか、"DRAGON WARRIOR II” として北米圏への展開も行われた。
後にスーパーファミコンをはじめ様々なゲーム機・端末向けにリメイクや移植が行われている。

開発

DQ2の開発は、前作DQ1の発売日直前の1986年4月から始まった。
 
パーティプレイ導入にあたっては、復活の呪文の長さ、見た目重視の方針(複数人で冒険するならしっかりその人数分のキャラを表示する)、FCのグラフィック性能(スプライトの表示限界)などを考慮した結果、人数は3人となった。
シナリオとゲームデザインを担当した【堀井雄二】は、【ファミコン神拳奥義大全書 復刻の巻】で、次のように語っている。

ゲームの中で言えば、パーティになった分、いろいろ考えましたね。最初は慣れないだろうから、だんだん増やしていったほうが、わかりやすいんじゃないかとかね。

また、【ドラゴンクエストマスターズクラブ】では、

IIの男の子ふたりに女の子ひとりってゆーパターンは、心のあやとかがあったりして、けっこうドラマを作りやすい状況だったんですけどね。

とも語っている。
ただし町に行けばすぐに仲間に会えるという単純なものではなく、たらい回しにされた結果あの台詞とともにようやく出会えたり、犬の姿にされてしまっていたりと一捻りを加えることによって、「仲間を探す楽しみ」も味わえる工夫もなされている。
 
1986年7月にシステムの検討やメモリの割り振りの作業が終わり、マップや台詞、モンスターデータの作成に入った。
前掲の『ファミコン神拳奥義大全書・復刻の巻』によると、A4サイズの5ミリ方眼紙で、厚さ15センチの原稿を書いたとのこと。広大なフィールドマップはパソコンを使って作成している。
前作が徐々に売り上げを伸ばしている中での開発ということもありスタッフの力が非常に弱く、スタッフたちは前作以上にギリギリの作業を強いられた。
 
10月21日発売の【週刊少年ジャンプ】47号での第一報を皮切りに雑誌での情報公開が始まり、発売時期は「12月下旬」と発表。11月初旬には一通りの完成を果たす。
この時期に公開された画面では、湖に囲まれた城(おそらく【サマルトリア】)や水路の行き止まりにある塔、【ロンダルキアへの洞窟】1Fに水溜りがあちこちにある、【ハーゴンの神殿】の近くに毒沼があるなど製品版では見られない点が散見された。
しかし、いざテストプレイをしてみると最初のローレシア周辺の時点でゲームバランスが既に崩壊している事が判明。バランス調整のため、発売日を翌年1月26日に延期することとなった。
モンスターの同時出現数を減らしたり、キーアイテムの配置を変更したり、などテストプレイが進めば進むほど作業が雪だるま式に増加。
これ以上遅らせまいと考えた堀井は満足度90%の状態で完成させてDQ2を世に送り出した。後述するように時間の余裕が全くなく、マスターアップ時点で全編通しでのテストプレイを誰一人やっていなかったという事態になり、これが高難易度に繋がってしまったようだ。
堀井は本作製作中エニックスから催促電話がかかってくる度に胃が痛くなったとのことで、実際完成直後には胃潰瘍で倒れている。
 
本作に限ったことではないが、容量の関係でボツになった要素も多い。【取扱説明書】のあらすじページにあるドットで描かれた一枚絵もその一つであるほか、町も1つ削られ、ダンジョン内の人物の配置も減らされている。
モンスターは当初は前作(40種)の倍以上の100種ほどが登場予定だったが、容量の都合により80種ほどに減少。【ひとくいばこ】【テンタクルス】(色は【クラーゴン】のもの)など本作でボツになり後の作品で登場を果たしたモンスターも多い。
 
(参考:『ファミコン通信』1986年創刊13号、1987年8号・14号 など)

作品の特徴(オリジナル版)

パーティ制導入に伴って多くのシステムが前作から刷新され、アイテムや装備、戦闘といったシステムの基礎が本作で確立された。以降これらはDQ8までほぼ変わらずに継承されている。
前作と比べてモンスター数は2倍、呪文総数は2.3倍などボリュームも大きく増加。
パーティの各キャラクターのストーリー上の設定はあらかじめ固定となっているが、まだキャラクター性重視の作風は採り入れられていないため、キャラ設定はDQ4以降ほど重視されておらず、台詞も仲間加入時や特定のNPCとの会話時などごくわずかしか用意されていない。

演出面

容量の倍増によりグラフィック強化が行われている。
キャラクターは前作と比べて顔の比率が大きめになったほか、前向きに加えて左・右・後ろ向きのパターンが追加され、アクションゲームと同様に進行方向を向くようになった。
テキストでは使用できるカタカナが前作より増加している。
 
マップはフィールドマップ、町・城の内部、ダンジョン内部とで異なるグラフィックが使われるようになった。
マップチップのパターンも増え、フィールドマップでは町や城のシンボルがリアル化し、【茂み】【浅瀬】、海岸線なども追加された。町では前作より立体感が増して丸イス丸テーブルなどのオブジェも登場し、【玉座】にも専用グラフィックが与えられた。
ダンジョン内の描写は依然としてシンプルだが2マス×2マス単位での構成となり、前作と比べてマップが大型化した。
 
一方FCの性能の都合上、パーティバトルとなった戦闘画面の表示方法が大きく変更された。
前作ではスプライト(2D環境での主要なキャラ表示手段)によってモンスターが表示されていたが、今作ではマップや文字などと同じBG(背景)層を用いての描画に変更(一部はスプライトを併用。こちらも参照)。
そのため風景画が削除されて画面全体が黒一色の背景となり、前作にあったモンスターの左右反転表示も廃止。呪文使用時もモンスター自体のフラッシュではなく、味方同様の画面全体のフラッシュに変更された。
モンスターのイメージは画面の中央段に横一列に並んで表示され、その上にステータスウィンドウ、下にコマンドウィンドウとモンスターのリストが表示される。
ターン中は画面下部がメッセージウィンドウに切り替わり、進行状況は前作同様に文章で解説されるが、メッセージ表示は文字単位から行単位になり高速化された。原則として「行動」と「結果」が同一ウィンドウに表示され、表示しきれない場合は「行動」部分はそのまま残され「結果」部分のみ表示が切り替わる。
 
サウンド面では【宿屋】のMEが今作から定番のものになり、【教会(治療)】【仲間(出会い)】のMEが新たに登場。前作からの各種MEやコマンド入力音・メッセージ音・呪文の音などのSEもマイナーチェンジし、以降DQ4まで同じものが使われる。
塔や船の登場などによりBGMの曲数も増え、ループも全体的に前作より長めになっている。
1991年発売の「ドラゴンクエストIV マスターズクラブ」における、【すぎやまこういち】へのインタビューでは、DQ2はDQ1の100年後の世界ということで、DQ1に比べてポップス調に制作したことが語られている。
その特徴が顕著に出ているのが名前入力における【Love Song 探して】であろう。
楽曲の一覧はこちら

主なシステム

パーティプレイ

今作は【パーティ】制を導入した初の作品となった。最初は1人旅で、シナリオを進めていくにつれて人数が増えていく。
パーティを構成する【プレイヤーキャラクター】は主人公の【ローレシアの王子】と、仲間の【サマルトリアの王子】【ムーンブルクの王女】の3人。主人公の【名前】はプレイヤーが名付け、それによって仲間2人の名前が自動的に決まるが、開始・再開時に裏ワザを使えばその回に限って仲間を自分で付けた名前にできる。
 
所持金(【ゴールド】)はパーティで共通だが、【経験値】【レベル】【HP】【MP】、その他ステータスは各キャラごとに個別に設定されている。
前作のような名前による成長パターンの変化は無くなり、ステータスの成長幅はキャラごとに固定となった。最大レベルはローレシアの王子から順に50・45・35。
ローレシアの王子は全ての武具を装備できる代わりに【呪文】は覚えない。他の2人はそれぞれ決められた呪文を覚えていくが、サマルトリアの王子は一部の武具を装備できず、ムーンブルクの王女はさらに装備可能品が少ない。
打撃タイプと魔法タイプをバランスよく配置しており、RPGの基本を押さえた形となっている。
呪文の数も倍以上に増加し、ステータス変動呪文や、謎の呪文【パルプンテ】が初登場した。
 
HPが0になったキャラは【死亡】【棺桶】の姿と化すが、1人でも生き残っていればそのまま冒険が続行される。教会(後述)・道具【せかいじゅのは】・呪文【ザオリク】のいずれかの手段で蘇生できるが、蘇生時のHPは1でしかも戦闘中の蘇生は不可。
全員が死亡し【全滅】した場合はゴールドが半減し、前回復活の呪文を聞いた場所で主人公のみがHP満タンで復活する。

アイテム管理

【アイテム】はキャラごと個別に所持するシステムであり、各キャラが持てるのは8枠まで。前作にあった【やくそう】のまとめ持ちは廃止され、1つにつき1枠を使うようになった。
【どうぐ】コマンドで各キャラが自分のアイテムを生存している限り【つかう】ことができ、回復アイテムは一部を除いて自分以外のキャラにも使える。移動中はサブコマンド【わたす】での受け渡しや【すてる】での破棄も可能。
 
今作から【武器】【防具】【道具】と同じ枠で扱われるようになり、「装備する」「道具として使う」の2通りの使い方ができるようになった。
【こうげき力】【しゅび力】に反映させるには【そうび】コマンドで、自分の所持品の中から装備するアイテムを選択する必要がある。装備中のアイテムは「E」マークで識別できる。
戦闘中に「どうぐ」コマンドで使うことで、呪文などと同様の特殊効果を発揮する武具も登場した。
なお防具の分類には新たに「かぶと」が登場し、装備部位は「ぶき/よろい/たて/かぶと」の4部位となった。
道具の中にも【かぜのマント】など装備することで効果を発揮できるものがあるが、これらは「どうぐ」の「つかう」で装備する。
 
【呪い】の装備品も増加し、今作から装備品ごとに決まった悪影響が装備者に降りかかるようになった。装備した場合、外すには教会でアイテムを消滅させ呪いを解いてもらわなければならない。

城・町・ダンジョン

前作と同じくフィールド上には城・町・ほこらやダンジョンが点在する。
 
●城・町
施設には新たに「教会」が初登場し、また初のミニゲームとして「福引き」が登場した。一方【聖水屋】は道具屋に統合され、【鍵屋】も鍵が使い捨てではなくなったことから廃止された。

また、城や一部の町・ほこら(合計7ヵ所)では、国王や神父・老人から【復活の呪文】を聞くことができる。復活の呪文の用途は前作と変わらないが、最大52文字でパーティ人数が増えるにつれて長さが変わるようになった。
 
●ダンジョン
今作ではダンジョンのバリエーションも増加。前作にあった【洞窟】に加えて、入口から上へ登っていく形の【塔】のダンジョンが初登場。塔では縁から飛び降りることで脱出できる。
また洞窟・塔とも明かりを灯す必要はなくなったが、フロアが区画ごとに区切られ、今いる区画のみが見える形式になった。
【落とし穴】や複雑化した【無限ループ】【溶岩】のダメージ床、【わな】の宝箱など手強い仕掛けも登場した。

移動手段の増加

今作の【ルーラ】【キメラのつばさ】は「前回復活の呪文を聞いた場所に移動する」仕様になった。
また徒歩に加えて新たに【船】【旅の扉】が移動手段に加わった。
 
●船
冒険中盤のイベントで入手できる。
乗ることで海の上を移動でき、徒歩では行けなかった新大陸へ行くことが可能となる。上陸は【岩山】【浅瀬】がなければどこでも可能。ただし乗船中でも【エンカウント】が発生する。
船は一旦降りるとその場所に止まっているが、ルーラを唱えると船も行き先の町の近くに移動するようになっている。
 
●旅の扉
世界各地のほこらや城・町などにあり、これを使うことで、離れた場所へ瞬間移動できる。ただし多くは鍵が必要。
鍵さえあれば船を使わずに大陸間を渡ることができるほか、空を飛ぶ乗り物が無い本作では、外界から岩山に囲まれた地域へ初めて移動する際は、この旅の扉が唯一の手段となる。

戦闘

敵もパーティを組んで出現するようになり、同じ種のモンスターが複数いる場合はA・B・C・・・とアルファベットを付けて区別される。
パーティ戦闘となったのに伴い、複数を対象とした呪文や特殊攻撃も登場した。一度に複数の敵にダメージを与えられるのは呪文ならではの利点である。
 
戦闘の進行は『ウィザードリィ』のパーティ戦闘に倣った方式になり、以降継承される戦闘方式の基礎が出来上がった。
【ターン】の開始前に全員分のコマンド入力を一斉に行い、ターン内に【すばやさ】とランダム値に基づいて決められた順で各キャラが1回ずつ行動していく。ただし今作ではランダム値の幅が大きく、すばやさによる影響は少なめ。
なお【不意打ち】は最初のターンで一方的に敵に行動されるという仕様になり、逆にこちらが一方的に動ける【先制攻撃】が初登場した。
敵側には【グループ】の概念が採用され、物理攻撃や攻撃呪文(全体呪文を除く)を選んだ場合はグループ単位で相手を指定し、単体単位での指定はできない。【オートターゲット】機能は無いため、行動時に指定したグループが既に無くなっている場合は【行動空振り】が起こる。
 
敵モンスターが全ていなくなれば勝利となり、経験値とゴールドを得られる。これらは倒したモンスターすべての合算となるが、経験値に関しては本作独特の【経験値割り増しシステム】がある。パーティ全員が同じ経験値を得られるが、死亡しているキャラには経験値が入らない。
また経験値・ゴールドのほか、モンスターが一定確率でアイテムを落とすようになった(【ドロップアイテム】)。このドロップでしか手に入らないレアアイテムもある。

その他の変更点

キャラ・ステータス関連

  • ステータスウィンドウは、名前とレベル・HP・MPが各キャラごと横一行に表示され、人数が増えるにしたがって行数が増える形式となった。ウィンドウから除外された経験値・ゴールドは、【つよさ】や戦闘終了時に確認可能に。
  • 「じゅもん」コマンドでは移動中には移動中に使える呪文のみ、戦闘中は戦闘で使える呪文のみが表示されるようになった。代わりに移動中は「つよさ」で戦闘呪文を確認できる。
  • 歩くとHPが減り続ける【毒】の状態異常が初登場。この状態のときはレベル欄に「どく」と表示される。

移動中

  • ウィンドウの表示位置が変更。コマンドウィンドウは画面右上から左上に、ステータスウィンドウは画面左上から右下に移った。
  • メニューコマンドの変更。前述した【そうび】が追加された代わり、以下3つが削除された。
  • 【NPC】との会話は相手の方向を向いて【はなす】を実行する方式になり、方角指定が削除。会話が終わると自動で動いて主人公たちを導くタイプのNPCも登場した。
  • 【バリアー】が2種類になり、それぞれ受けるダメージが異なる。
  • 【ポーズ】機能、フィールドマップの山地で引っかかるようにスクロールする仕様、武器・盾の装備で外見が変わる仕様は廃止された。
  • 移動不可の地形に向かって方向キーを押しても衝突音が鳴らなくなった。

戦闘関連

  • 戦闘コマンドに、身を守ってダメージを半減させる【ぼうぎょ】が追加。
    コマンド数は各キャラ4つで、呪文を使えないローレシアの王子は「たたかう/にげる/ぼうぎょ/どうぐ」、他の2人は「たたかう/じゅもん/ぼうぎょ/どうぐ」となっている。ただしローレシアの王子が動けない場合、その次のキャラは「ぼうぎょ」が「にげる」に置き換わる。
  • 敵に【判断力】の概念が導入され、これによって行動選択パターンが異なるようになった。
  • 【にげる】の仕様が自軍側と敵側とで異なるようになった。自軍側はパーティ全体に適用されるが、敵側は各モンスターの行動時に個々に逃げるようになった。
  • 【痛恨の一撃】が初登場。
  • 特殊攻撃【ほのお】に加えて【どくこうげき】【ふしぎなおどり】【あまいにおいのいき】【2回攻撃】など多彩なものが登場。【たすけをよぶ】によって戦闘途中から新たな敵が現れることもある。

設定

舞台・人物

本作は前作からおよそ100年後の物語とされ、主役も勇者ロトの血を引く前作の勇者子孫たちとなっている(各キャラについては上記も参照)。だが正確にはどの時点から数えておよそ100年後かは定かではない(詳しくはこちら)。
前作のラスボスであった竜王子孫も登場するが、今作では主人公たちと敵対関係ではなくなっている。
 
ワールドマップの広さは前作の4倍となっており、前作の舞台【アレフガルド】を含めた世界全体が本作の舞台。
ロトの子孫が治める【ローレシア】【サマルトリア】【ムーンブルク】の三ヵ国をはじめとする5つの城(ダンジョン除く)、7つの町、12箇所のダンジョン、12箇所のほこらが存在する。
複数の大陸や島々からなり、アレフガルドをはじめ中盤以降で訪れる地域に行くには船に乗る必要がある。【ザハンの町】【精霊のほこら】のように、大海原の中の小さな島にポツンと存在する施設もあり、海上をくまなく探さなくてはならない。
アレフガルドそのものは前作と比べて縮小されており、前作で登場した町は【ラダトーム】を除いて本作では無くなっている。
世界の中央南ほどの岩山に囲まれた地域は敵地であるロンダルキア台地で、ここへ行くには旅の扉を使い、さらに長く複雑難解な洞窟を抜けなくてはならない。
 
本作より世界の住民(敵・魔物は含めない)には【人間】のほかに初めて動物(【犬】)も混ざるようになった。
また今作では姿は表さないが、人間ではない存在として【精霊ルビス】が登場する。
 
【ボス級モンスター】については最後のハーゴンの前座として専用の3体のモンスターが出現し、これ以降のモンスターはダメージを与えた時の演出が特殊になっている
それ以外で旅の途中で登場するイベントモンスターは、前作同様に周辺より強めの雑魚モンスターが務めている。
 
地名一覧はこちら、人物一覧はこちらを参照。

ストーリー

プロローグ

アレフガルドを恐怖に陥れた竜王は、ロトの血を引く勇者によって倒された。
勇者はその後ラダトームの【ローラ姫】と共に旅立ち、ローレシアという新たな国を興す。そして3人の子をもうけ、それぞれにローレシア・サマルトリア・ムーンブルクの国を分け与えた。それ以来100年にわたり、平和な時代が続いていた。
しかしある日、ローレシアの城に傷ついた一人の兵士が辿り着いてこう言った。「邪教の大神官【ハーゴン】の軍勢によって襲撃され、我らがムーンブルクの城は壊滅した」と。
ロトの血を引く【ローレシアの王子】は父である王の命により、同じくロトの末裔たる【サマルトリアの王子】【ムーンブルクの王女】とともにハーゴンを討つため旅立つことを決意。こうしてロトの血を引く新たな勇者たちの冒険が始まるのであった。
【取扱説明書】より要約)

シナリオ

1人旅立ったローレシアの王子はまず、行き違いで既に旅立っていたサマルトリアの王子、行方不明となっているムーンブルクの王女を探し出して仲間にする。
3人そろった後、港町で船を入手し前作の勇者が冒険したアレフガルドなどを訪れる。竜王のひ孫の言葉に従って世界各地に散らばる【5つの紋章】を集め、敵地ロンダルキアへの手がかりも得ていく。
そして紋章を揃え精霊ルビスの加護を受けた一行はロンダルキアへ乗り込み、ハーゴン、そして後に控える破壊の神【シドー】との決戦に挑む。
 
最初から物理的にほとんどの場所に行くことのできた前作とは異なり、今作では序盤のうちは行動範囲が制限されており、仲間を増やしたり船を手に入れたりすることで探索範囲が広がるという仕組みになっている。
仲間を増やさないと【関所】の役割をする場所で阻まれて次の場所へ進めないので、サマルトリアの王子を無視してムーンブルクの王女を先に仲間にしたり、1人のみで船を入手するといったことは不可能である。
船を入手した後はロンダルキアと一部ダンジョンを除くほとんどの場所に一挙に行けるようになるため、紋章探しはどの順番でも可能となっている。一部は鍵が必要となるが、鍵も船入手後すぐに入手することができる。
なお、紋章を見つけるヒントの役割となる【やまびこのふえ】は、必ずしも手に入れる必要はない。
 
今作では必ずしも行く必要のない城・町はムーンブルク城とラダトームぐらいであり、それ以外は一度は訪れる必要がある。

反響

口コミによって前作の知名度が上がっており、発売当日には行列ができ完売となった店が続出した。
出荷本数も前作より大幅に上がり、241万本を記録。日本国内のファミコンソフトの中で6位となっている。週刊誌などの取材などもあり社会現象となったのもこの作品からである。
なお、本作が発売される前の時期、人気の低いファミコンソフトの在庫が大量に余るという事態が発生したため、問屋がそれを警戒してソフトの発注を制限するようになった。
本作もその煽りを受けたことで発売直後は40万本しか発注がなされず、各地の小売店で品切れが発生し入手が困難な状況になっていた。
 
『ファミコン通信』の1987年度ベストヒットゲーム大賞では前年の前作に続いて連覇を達成。
さらに『ファミリーコンピュータMagazine』による1987年度ファミマガゲーム大賞では30点満点中28.02点とほぼ満点と言える程の高評価を得てグランプリを受賞。
これは更に大きな社会現象となった次作DQ3でさえ27.30点と本作の得点を上回ることはできず、更にその後ビッグタイトルとなるソフトも数多く発売されたが、とうとうこの記録は破られなかった。
同誌でその後扱ったSFCやGBも含めて28点超えは唯一。まさに大金字塔とも言える記録である。
総合点のみならず同年度は「キャラクタ」「音楽」「お買い得度」「操作性」「熱中度」「オリジナリティ」全部門で1位を独占し、更には直接的に評価には関係ない「回答率」も1位だったこともあり文字通りの完全制覇となった。
FC全体でも「操作性」のみ2位(1位は前作)だが他の5部門は全て1位。
 
その後の『週刊ファミ通』の記念読者投票企画では以下の順位となっている。

  • 900号記念 心のベストゲーム(2006年) :17位(シリーズ中6位/8作)
  • 1000号記念 未来に伝えたいゲーム(2008年):35位(シリーズ中6位/8作)
  • 30周年記念 機種別 思い出のゲーム FC部門(2016年):5位
  • 1500号記念 ゲーム総選挙(2017年):79位(シリーズ6位/10作)

2021年12月27日に放送されたテレビ番組『ゲーム総選挙』では44位で、ナンバリングタイトル中6位。

難易度

本作を語る上で避けて通れないのは、その難度である。
これは開発スタッフも認めており、雑誌『WiLL』の増刊号である『すぎやまこういちワンダーランド』内での対談コーナー「2人で話そう! VS 中村光一」では、次のような対談がなされている。

中村 「I」の時は時間に少しゆとりがあったので、最後にしっかりバランスを取るための時間があったんです。だから、ゲームとしてのバランスが整っているのですが、大変だったのが「II」。私も堀井さんも時間の余裕が全くなくて、実は完成版のマスターロムを任天堂に入れた時点で、誰一人、最初から最後まで「通し」でゲームをやってなかったんです。
すぎやま えーっ、そうだったんですか!?
中村 考えられませんよね(笑)。さすがに、「この地域はこれくらいのレベルで、このくらいの武器があればいいだろう」と、部分部分ではある程度バランスが取れていると思うんです。だから、船を手に入れてアレフガルドに渡るあたりまではきれいにバランスが取れているんですが、海の向こうへ渡った途端に、「なんじゃこりゃ!!!」という状況でして(笑)。
すぎやま そうだよ。僕も行った途端に、瞬殺(笑)。
中村 まさに瞬殺でしたね(笑)。
すぎやま あっという間に全滅(笑)。
中村 「II」は、いまなら相当な「ムズゲー」ですよ(笑)。バランスがひどいなんてもんじゃない。そのうえ、すごい難しい謎解きもありました。「ここ掘れワンワン」の金のカギや、ラゴスの居場所など、これがまた極端に難しい(笑)。作っている私たちはもちろんわかっていますけど、一般のユーザーの方には相当、難しかったみたいですね。
(後略)

 
上記のインタビューの通り、船を入手する前の段階ではかなり細かいバランス調整が行われており、『ファミコン神拳奥義大全書・復刻の巻』によると、スタッフ間でも「1人のときがキツイ」という認識があったようで、

といった点が変更されたとのこと。
しかしそれ以降は、ノーヒントに近い謎解きや厳しい戦闘の難易度、複雑でトラップも多いダンジョン、装備品の主人公偏重、低威力の呪文など、挙げればキリがないほど理不尽といえる要素が数多い。
反面、この難易度ゆえにクリアしたときに達成感を感じるのだというプレイヤーも少なくないようで、先述の『すぎやまこういちワンダーランド』の対談記事では、すぎやま自身が次のように語っているほどである。

すぎやま とにかく難しかったからね(笑)。オーケストラコンサートで「II」のエンディング曲「この道わが旅」を演奏すると、涙を流しているお客さんが何人もいるんですが、それだけ「II」をクリアするまでの厳しい道のり、激しい戦い、クリアした時の感動の印象がものすごく強いんだろうね。楽曲の力だけじゃなくて、そういう思い出の力もあると思う。本当に大変なゲームでした(笑)。

 
また、堀井も『ドラゴンクエストマスターズクラブ』のインタビュー記事で、ロンダルキアへの洞窟はデバッグのためとはいえスタッフでさえ苦しめられたものの「何度も行ったので覚えている」と発言している。

移植・海外版・リメイク

MSX版・MSX2版

前作に続き、1988年2月6日にMSX版、5月27日にMSX2版が発売され、該当する規格のホビーパソコンでプレイ可能。提供媒体はROMカートリッジ。
なおMSX2版は昭和最後のDQ作品となった。
 
これらはFCよりグラフィック処理能力が低いため、グラフィック面でオリジナルより劣化している。
スクロールは前作同様に滑らかではなくカクカクしており、またMSX版ではスプライトの表示制約がFCよりもさらに厳しいことからキャラも背景扱いで描かれているため、キャラのいるマスは周辺が黒くなる。
しかしスクロール単位(移動単位ではない)は1/2マス単位と細かくなり、SEに関してはFC版に近い音が再現されているなど、前作に比べて改善されている点もある。
また、アイテムリストが2列×4行で表示されるという点が他機種に無い独特な点である。
BGMは全曲において音程が低く、キーが-2となっている。
 
MSX/MSX2限定の要素として、FC版では容量の都合でボツになった【あぶないみずぎ】(ムーンブルクの王女専用)が登場し、敵を見とれさせて行動を封じる効果をシリーズで初めて実装した。
さらにMSX版のみ、装備すると水着を着たムーンブルクの王女の一枚絵というサービスカットが挿入される。
 
ゲーム面では敵の出現数が増加するなど、ただでさえ難しいFC版よりもさらに難易度がアップしている。
復活の呪文はFC版と共通で使用できるが、あぶないみずぎを入手した後の復活の呪文はFC版では使えなくなる。

北米版(NES)

1990年10月30日、北米地域でNintendo Entertainment System向けに翻訳版が発売された。
言語の変更にとどまらず、以下の点が変更・追加された。

  • タイトル画面がアニメーション付きのものに変更。
  • 復活の呪文に代わってバッテリーバックアップによる【冒険の書】を採用。
  • 名前入力直後に、ムーンブルク城が襲撃される【プロローグ】が流れるようになった。これは後述の国内リメイク版にも逆輸入されている。
  • 一部台詞内容の変更。【竜王のひ孫】からは【精霊のほこら】の場所が聞けるようになった。
  • 【ロンダルキアのほこら】では回復だけでなく死者蘇生も行ってくれるようになった。
  • 一部の敵のステータス・獲得経験値の変更。

その他、他作品と共通するNES版の特徴についてはこちらを参照。

スーパーファミコン版

オリジナルから約7年後の1993年12月18日に、シリーズ初のリメイクとして【ドラゴンクエストI・II】にDQ1とともに収録された。
 
モンスターやアイテムの各種データの調整や味方キャラの装備や呪文の強化、町の人の配置や台詞の一部変更等によってゲームバランスに調整が施され、味方キャラのステータスデータは変わらないもののレベルアップしやすくなったことも相まって難易度が下げられた。特に敵モンスターのデータは他ナンバリング作品のリメイクに類を見ないほどに細かく変更された。
復活の呪文は廃止され、NES版同様に冒険の書にセーブを行う方式に変更されている。
グラフィックやサウンドはSFCの性能に合わせてグレードアップされ、インタフェースに関しては当時の最新作であるDQ5のものを反映している。

シナリオの変更点

●プロローグデモ
NES版からムーンブルク襲撃のプロローグが継承された。
内容はNES版とほぼ変わらないが一部演出が変更。NES版では黒のみだった冒頭メッセージの背景が城の画像になった。
シリーズ初のプロローグ専用BGM【パストラール~カタストロフ】も作られた。シーンをBGMに合わせるため、メッセージは自動で進んでいく。
 
●サマルトリアの王子の一時離脱
FC版でボツになっていた、サマルトリアの王子が【ハーゴンの呪い】によりパーティを一時離脱するイベントが追加された。
これによりFC版ではあり得なかったローレシアの王子+ムーンブルクの王女の2人パーティという状況が発生する。難易度が高くはなるが2人のままでラスボスまで行くこともでき、前作でローラ姫救出が必須ではないのと同じく自由度は高い。

その他の変更点

DQ1と共通のグラフィックやUI面についてはこちらを参照。
 
キャラ・育成・呪文関連

  • FC版同様に裏ワザで仲間の名前を変更できるが、変更した名前はセーブされ、以降は再変更しない限り元に戻ったりはしない。
  • 【みのまもり】のステータスが追加され、守備力の計算方法が変更。
  • ムーンブルクの王女が【トラマナ】に代わり【ザオリク】を修得し、終盤の蘇生が容易に。
  • 蘇生後のHPが蘇生手段にかかわらず最大値まで回復するようになり、戦闘中の蘇生も可能になった。

アイテム関連

  • 所持できるアイテムが1人あたり10枠に増加。
  • ステータスを上昇させる種・木の実の導入。
  • 武器防具の攻撃力・守備力が強化。特に終盤の防具は守備力が倍近くになった。
  • サマルトリアの王子が装備可能な武器が増加。
  • 装備による【呪い】を解いた時、該当装備品は外れるだけで失われなくなった。

移動中

  • 宝箱はDQ3以降と同様に一度しか中身を取れなくなった。これに伴い一部の宝箱の中身が変更。また新たに追加された【壷】【タンス】でもアイテムが取れるほか、地面に落ちている隠しアイテムも配置された。
  • 現在位置を確認できる【せかいちず】が追加。ザハンなどの離れ小島を見つけやすくなった。

施設関連

  • 武器と防具の店でもアイテム売却が可能になった。
  • 【預かり所】が追加された。
  • セーブはFC版で復活の呪文が聞けた場所でできるほか、新たに【ルプガナの町】でも可能になった。

戦闘・モンスター関連

マップ関連

ゲームボーイ版

1999年9月23日発売の『ゲームボーイ ドラゴンクエストI・II』にSFC版と同じくDQ1とのセットで収録された。
基本的にはSFC版を踏襲しており、【中断】機能など携帯機で遊びやすいような工夫がされている。
 
DQ2での主な変更点は以下。これらは後のガラケー版には継承されていない。(DQ1と共通のグラフィックやUI面についてはこちらを参照)

  • プロローグ冒頭のイラストが紙芝居のように変化するようになった。
  • 中断機能の搭載に伴い【ふっかつのたま】が削除。
  • SFC版で削除されていた、みずのはごろものイオナズン・バギ耐性が復活。
  • 【福引き】の5等景品が変更された。

携帯電話(ガラケー)版

DQ1に続いての携帯アプリ作で、DoCoMoのiアプリ版が2005年7月29日から配信された(6月24日に発売されたN901iSにはプリインストール)。auのEZアプリ版は2006年1月19日、SoftBankのS!アプリ版は2006年12月1日に配信。
プレイするにはガラケーのWebサービス(iモード等)を契約中であり、かつ【ドラゴンクエスト モバイル】の会員である必要があったが、同サービスが2018年3月31日をもって終了し、現在はDLおよびプレイはできない。
初期のiアプリ版のみ前編アプリと後編アプリに分けての配信で、後編アプリはロンダルキアへの洞窟から。前編をすべて終えると「引き継ぎの書」が作成され、後編アプリでそれをロードすることで続きを遊ぶ事ができた(ただし前編アプリ側のセーブデータはそのまま残された)。
 
SFC版をベースとしてDQ1と同様の変更が施され、後年のスマホ版以降のベースともなった。
各マップの構造自体はSFC版『DQ1・2』からそのままに、グラフィックがSFC版DQ3レベルのものに差し替えられ、キャラの大型化や高速化などのグレードアップがされた。
ただし呪文アニメーションのフレームレートが落とされていたり、塔での背景が無くなって真っ青に戻っているなど劣化点もある。
モンスターは複数で出現する都合上、DQ1よりもサイズが小さくなっている。
音楽と効果音はGB版準拠。
 
変更点は以下のとおり。

  • 最大レベルが3人とも50に統一。これに伴いサマルトリアの王子の一部呪文の習得レベルが変更された。なおステータスは強化されたわけではなく、パラメータ上昇が細かくなっただけである。
  • 一部呪文の効果が変更。
    • 【ギラ】【ベギラマ】の対象範囲はそれぞれ単体・全体からDQ3以降のギラ系と同じく【グループ】に統一。合わせて敵のギラは全体攻撃になった。早いうちから複数攻撃できる反面、前半にギラを使うモンスターが強敵となった。
    • 【ルーラ】は行き先の指定が可能となった。GB版までのルーラでは行けなかった町も選択できる。
  • DQ7以降に倣い、呪文とアイテムの簡単な解説が表示されるようになった。
  • 呪文・道具でのHP回復時には回復後のHPの値(満タンの時は「全快」)が表示される。
  • 【取扱説明書】の代わりとして【たびのこころえ】という簡単なヘルプ機能が追加。
  • 海上のモンスター【ゆうれい】【しにがみ】に差し替え。
  • 【いのちのもんしょう】の入手場所が変更。ロンダルキアへの洞窟へは紋章を揃えて【ルビスのまもり】を入手しないと行けなくなった。
  • シドーの【はげしいほのお】が強化された。
  • アイテム入手に関するバグが削除された(二者択一でしか取れないアイテム、装備させてもらうと福引き券が入手できないなど)。

Wii版

2011年9月15日にWiiで発売された『ドラゴンクエスト25周年記念 ファミコン&スーパーファミコン ドラゴンクエストI・II・III』に、FC版DQ2およびSFC版『DQ1・2』がほぼそのまま収録された。
こちらの記事、およびFC版SFC版の記述を参照。

スマートフォン版

DQシリーズ8作品のスマホ展開の一環として、DQ1・DQ8・DQ4に次いで4作目として2014年6月26日に配信。開発は【マトリックス】
【ドラゴンクエスト ポータルアプリ】(iOS/Android)のコンテンツとして配信され、購入すれば同アプリの起動ボタンからゲームを起動できる。DQ3ともども起動時の認証は行われないので、ゲームデータのダウンロードさえ済んでいればオフライン状態でもプレイは可能(2020年のバージョンでは、いちいち購入画面が表示され「購入する」を押さないと起動できないバグがあり、オフラインでプレイできなくなっていた)。
ポータルアプリ版では2017年3月のアップデートから、スクエニIDでログインしていれば、ゲーム終了時にサーバへのバックアップ保存が行われるようになった。
また2016年10月よりAndroid/Fire版がAmazonアプリストアで単独配信されている。
海外ではポータルアプリは無く、単独配信のみとなっている。
 
【タイトルロゴ】がオリジナル版以来初めてマイナーチェンジされた(初リメイクがDQ1とのセットであった本作は『DQ1・2』としてのロゴは作られたが、DQ2単独のロゴは長らくそのままだった)。
 
内容はシステム・シナリオ・グラフィックともほぼガラケー版のベタ移植。DQ1と違って最大レベルもガラケー版からそのままである。
スマホ版DQ1と共通のエンジンを使用しており、タッチパッドの位置・大きさのカスタマイズや【オートセーブ】機能が利用可能。
移動単位は配信当初から1マス単位になっており、また2014年秋のバージョンアップ(V2.0.0)からはDQ1ともども、画面上の任意の場所をドラッグしてキャラ移動できるようになった。
 
その他仕様は以下。
 
インタフェース面(DQ3と共通)

  • 移動中はステータスとコマンドのウィンドウが一体化して画面下部に配置。ステータス部は各キャラのデータが人数分縦に並び、呪文・道具使用時のキャラ選択タブも兼ねるようになっている。キャラグラフィックも添えられた。
  • 【アクションアイコン】を導入。アイコンが出ていない場所では話したり調べたりすること自体ができない。
  • 移動中に【さくせん】コマンドが新設され、「そうび」「たびのこころえ」がそのサブコマンドになった。
  • 呪文やアイテムを選択する際は、選びたいものを1度タップすると選択肢が反転状態となり説明が表示され、もう一度タップで選択したことになる。
  • 戦闘中のステータスウィンドウはキャラごとに分割され、指示した行動内容がウィンドウの下に表示される(DS天空シリーズと同じ仕様)。

その他

  • プロローグはNES版同様に冒頭メッセージの背景が黒のみで、メッセージ送りは全て手動。BGM構成もNES版と同じ。
  • サマルトリアの王子・ムーンブルクの王女の名前をスタート直後のローレシア王との会話で変更可能。裏技を使わなくても必ず名前変更の機会を得られる代わりに、変更の機会は1回きりで何度も変更することはできない。
  • 【つよさ】コマンドに「ぜんいん」が追加され、全員のHP・MPの現在値と最大値を一目で見られる。
  • 一部呪文の習得レベルと消費MPが変更。ルーラの消費MPは1に。
  • 一部のアイテムの値段が変更された。
  • 【装飾品】がDQ6以降と同様に1人1つのみの装備となった。
  • 世界地図が最初から利用可能となり、アイテムとしての「せかいちず」は削除された。画面上の表示ボタンタップで閲覧できる。
  • 宝箱でも人物でもない、何も無いところに重要アイテムが落ちている場所は光るようになった。
  • ダンジョン内の扉が【ぎんのカギ】専用になった。したがってアバカムを習得しない限り、ぎんのカギが必須となった。

PlayStation 4版・ニンテンドー3DS版・Nintendo Switch版

DQ11に関連して、同作と同じPlayStation 4とニンテンドー3DS()の2機種でロトシリーズ3作が配信されることとなり、DQ2は2017年8月10日から両機種ともにDQ1と同時にダウンロード専用で配信を開始した。開発は【ビー・トライブ】。配信は日本語版のみ。
PS4版は【トロフィー】機能に対応している。
 
2019年9月27日には、Nintendo Switchで本作を含めたロト三部作がDQ11Sと同時に全世界で発売された。
日本語版と欧米版はダウンロード版のみだが、アジア版はロト三部作を1つのゲームカードに収めたパッケージ版(日本語FC版3作品を縦にならべたパッケージイラスト)もある。
 
スマホ版を各機種向けに最適化して移植したもの。PS4版と共通化させるためか3DS版では上画面のみをゲームに使用し、下画面は地図となる。
キャラクター、モンスター、戦闘中の一部エフェクトや背景などは、SFC版のドットから書き起こした解像度の高いイラストに変更された。
 
その他の変更点は以下。

  • 移動中のステータスウィンドウはFC版DQ3のフォーマットをベースにドット絵を添えたもの。
    戦闘中のステータスウィンドウは個別スタイルを踏襲しつつSFC版準拠となり、名前の下は罫線が無く状態変化の表示欄となっている。
  • つよさコマンドの「ぜんいん」が削除。
  • 移動単位は1マスだが、エンカウント判定は半マス単位で行われる。
  • 【アバカム】の消費MPが0になり、習得後は鍵がなくても【便利ボタン】で扉を開けられる。

関連項目

権利表記

FC版
© 1987 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
 
SFC版
© 1993 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
 
GB版
© 1999 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
 
スマホ版
© 1986,2014 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
 
PS4版・3DS版
© 1986,2017 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.
 
Switch版
© 1986,2019 ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX All Rights Reserved.