フリッツX
Last-modified: 2024-07-12 (金) 15:24:58
基本データ
入手方法
性能や運用について
装備させることで、開幕航空戦の航空機の爆撃値を20%上昇させる。
上昇率はトールボーイより低いが、回避が低下せず、命中が上がる。
元ネタ解説
- フリッツXはドイツが開発した滑空式誘導爆弾である。
投下した母機から発せられる誘導電波によって軌道を修正しながら落ちていく爆弾であり、終端速度は時速1000km以上になる。理論上は高度6000mから投下して着弾誤差は60cmだった。実戦では5000~8000mで投下することが多かった。
徹甲爆弾をもとに開発されたため、対艦攻撃によく使用された。
- 1942年ごろから開発が始まり、秋には大半の問題を解決した。敵の妨害電波対策に有線型も考案されたが、長さ8kmものワイヤーは非現実的であり、廃案となった。
- フリッツXの母機はHe111やDo17、Do217が主に担った。
- フリッツXの初戦果は1943年9月9日のイタリア艦隊への攻撃だ。
同年6月に降伏したイタリアは連合国側に下り、9月のサレルノ上陸作戦では米英艦隊と合流する予定だった。
ドイツ軍はこれを阻止するため、第100爆撃航空団を送り込み、フリッツXによる爆撃を開始した。
この攻撃は大成功した。戦艦ローマに3発(2発とする説もある)のフリッツXが命中し、弾薬庫誘爆により轟沈した。また、戦艦イタリア(旧リットリオ)も大破した。
- サレルノ上陸作戦が進む中、9月15日には支援砲撃を行っていた米軽巡サバンナと英戦艦ウォースパイトにも被害を与えた。
この2隻は沈没こそしなかったが、サバンナは主砲塔を貫かれ、艦内で爆発して大きな損傷を受けた。
ウォースパイトは艦内を貫き、船底で炸裂したため、航行不能になった。
- フリッツXは生産効率が悪く、生産ペースは月66機程度だった。最終的に1386機が作られたが、実験で消費されたものが多く、実戦投入数はさほど多くなかった。
誘導中は母機が目標上空を低速で飛び続ける必要があり、回避行動をとることもできなかった。母機の損失があまりにも多く、フリッツXは途中で製造中止となった。
●フリッツXとHs293
- 同時期に開発・運用された誘爆爆弾にHs293がある。こちらも母機からの誘導を必要とするが、ロケット推進装置が付いており、艦船を横から攻撃する。
また、フリッツXが装甲目標も対象としていたのに対し、Hs293は非装甲の目標を対象としていた。
- フリッツXとHs293のどちらが使われたかはよく混同され、どちらの戦果であったか不明なものが多い。
先述のローマ・イタリアへの攻撃でもHs293を使用したという説もある。
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装備通称リスト