九九式艦爆
Last-modified: 2024-07-12 (金) 15:24:58
基本データ
入手方法
性能や運用について
- 17年4月2日のメンテナンスによる性能調整にて、爆装+1、命中+1された代わりに対潜が-3された。*1
- さらに同月28日のVer3.0.0アップデートで爆装-1の下方修正を受けた。
元ネタ解説
- イラストはプロペラスピナーが追加されているためエンジンを金星五四型に載せ替えたD3A2 二二型であると思われる。
- 愛知飛行機が開発した単発複座、低翼単葉固定客の急降下爆撃機。
ドイツから購入したHe70多用途機やHe118などを参考にしたため特徴的な楕円翼を持っている。
1938年制式採用となり各空母に配備された。演習では高い命中率と優れた操縦性で好成績を残し、軍の関係者を大いに喜ばせた。
- 真珠湾攻撃を始め日本海軍初期の快進撃を支え、多くの戦果を上げている。
特に当時急降下爆撃の命中率は高くても25%とされていたところ、真珠湾攻撃では47%、セイロン沖海戦では80%を超すなど非常に高く、日本海軍の航空機としては最も敵艦に損害を与えた機種でもある。
- その一方で高い命中率と引き換えに、隊長機以下同じコースで突入する単縦陣のような爆撃方法は対空砲火をその突入コースに集中させやすく、真珠湾第二次攻撃やセイロン沖など大勝とされる戦いでも10%程度の損害を受けている。
- 珊瑚海海戦では空母レキシントンレキシントンを大破させ自沈に追い込み、ヨークタウンも損傷させるが、この時は33機が出撃し9機が未帰還となった。
- 続くミッドウェー海戦でもヨークタウンを攻撃し戦果を上げたが空母喪失により九九式艦爆の多くは喪失。
第二次ソロモン海戦ではエンタープライズを大破に追い込むが出撃機の6割以上を損失するなど損害は急激に増大。
しかし後継機彗星の開発に遅れが出ていたため、海軍はそのつなぎとして九九式艦爆の性能向上型を求め、翌年二二型として配備が始まる。
南太平洋海戦ではホーネットを大破させるが艦爆隊は再出撃を含め63機発進に対し、40機未帰還・不時着喪失と、ここに至って九九式艦爆の損害は全く無視できないものとなった。
- しかし後継機である彗星はもともと艦載用は定数の都合上数千機にも及ぶような大量生産を考慮しておらず、また昭和一六年には艦攻・艦爆を統合した流星の開発計画も始まっていたためそれまでの場繋ぎと考えられていた。
そのため九九式の損害は九九式で穴を埋めるより他にないという、苦しい状況に追い込まれていく。
後継機彗星には小型空母への発着艦が困難という問題も浮上したため、本機の穴埋めには小型空母でも運用できる零戦に250kg爆弾を搭載可能とした爆装型までもが多数投入されることになった。
- それでも相次ぐ損耗に対し生産可能な機体として九九式艦爆は性能不足を承知の上で投入され続けている。
昭和一九年以降は特攻機として多数が投入される事態となり、特に沖縄戦では通常作戦には性能不足で不適当とされほとんどが特攻に使用された。
ラフィーに突き刺さった5機(6機とも)の特攻機も九九式である。
- 緒戦の大勝を支える立役者でありながら後継機が間に合わず、性能不足となってからも戦線に投入され「棺桶」と揶揄されるまでになりながら、最後まで戦った本機の辿った経歴は、帝国海軍の栄光と落日の縮図であった。
- 九九艦爆は1486機生産された。派生型は以下の通り
- 十一試艦上爆撃機:試作機。エンジンは光一型(730hp)を搭載。
九九式艦上爆撃機一一型(D3A1):量産型。エンジンを金星四四型(1070hp)に換装した。476機生産。
九九式艦上爆撃機一二型(D3A2):一一型の改良試作機。エンジンを金星五四型(1300hp)に換装した。
九九式艦上爆撃機二二型(D3A2):一二型をベースにプロペラスピナーの追加、風防やエンジンカウル、尾翼の形状変更を加えた量産型。816機生産。
- 仮称九九式練習用爆撃機一二型(D3A2-K):二二型の後部席に操縦装置を追加した練習機。一部の機体が二二型から改造された。
- 明星(D3Y1-K):試作機。九九艦爆をそのまま木製化したもの。終戦までに4機が完成したが配備はされていない。
小ネタ
- ヨーロッパで木製機モスキートなどの活躍を受け、資源不足解消を狙い木製機開発に当たっての習作とするため、本機を木製化した「明星」が試作されている。
しかし戦前から木製の高速旅客機などを製造し実績と経験のある英国デ・ハビランド社に対し、造船技術を転用した木工技術では航空機製造は難しく習作でありながら試作機は難航。
なんとか完成にこぎつけたものの試験飛行では機体の隙間から流入した空気がちょうど笛のような作用を起こして機内に「尺八のような音」が充満し、パイロットは辟易したという。
- ウィリアム・D・ポーターが沈没の原因になった特攻機がこの「明星」だったとも言われるが、終戦までに試作機4機のみが完成しただけで配備されてはいないため、誤認であろうと考えられている。
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