おすすめサブキャラ

Last-modified: 2024-04-22 (月) 15:05:18

はじめに

まず、このページは所謂「競技シーン」で活躍したい、大会のトーナメントを安定して勝ち上がりたい中~上級者に向けたものであることを抑えた上で読み進めてほしい。

大会で常に結果を残し続けている上位プレイヤーの中には複数のファイターを使い分ける、所謂「多キャラ使い」が数多くいる。そのため、大会では多キャラ使いである事が鉄則と誤解して、もしくは純粋に憧れのプレイヤーを見習って初級者のうちから複数のファイターを使えるよう練習する人が少なくない。そして、これが上達する上で大きな落とし穴となる。
理由は単純明快、複数のファイターを練習すればそれだけ1体当たりに割ける練習時間が減ってしまい、ファイターの練度(使いこなしの度合い)を向上もしくは維持する事が難しくなってしまう。
こうなれば使用するファイターのポテンシャルを最大限発揮できず、ファイター1体の練度を高め抜いた単キャラ使いにはどのファイターを使っても勝てないという事態を招く。こうなっては本末転倒というものである。

初級者が大会である程度勝ち進めるようになりたい・強くなりたいなら、キャラ相性などは気にせず1体のファイターをとことんまで極めるような取り組み方をするのが最も効率が良い
たとえ既に限界を感じるほど使い込んだファイターであろうと相性が最悪なカードと当たろうとも、自分が最も手慣れたファイターで更なる高みを目指す・臆せず挑戦する経験を積み重ねていくと、常識に囚われない戦術を模索したり辛い状況でも耐え忍びながら逆転を狙ったりする習慣が自然と身についていく。そうしていくことで、例え使用ファイターを変えようとも揺るぐことのない「プレイヤー自身の普遍的な強さ(プレイヤー性能)」に繋がっていくのだ。
現にいま上位勢・トッププレイヤーと呼ばれる強者達には「単キャラ使いとして大成した経験がある」者が数多く、スマブラ以外の対戦格闘・アクションゲーム界隈においても同様の通念が浸透している事からも、これは信頼性の高い上達メソッドと言えるだろう。

…と、ここまでは初級者と単キャラについて語ったが、ある程度のレベルまで到達すると単キャラで安定した結果を残し続けるには限界があるのも、残念ながら事実と言わざるを得ない。
どれだけプレイヤーが努力して単キャラを極め抜いたとしても、ファイターごとに使用できるワザの威力や判定、フレームや運動性能まで変えることはできない。
対戦者双方のレベルが向上すればするほどキャラ相性による有利/不利は顕著に現れ、中には「余程のことが無ければ有利/不利が覆らない」というカードも存在する。*1
また、本作スマブラSPは82体ものファイターが参戦しておりながらファイター間のパワーバランスが非常に良いゲームと目されており、いわゆる最強キャラ・全ファイターにガン有利がつくレベルのずば抜けた強キャラは存在しない。どんなに強いと目されるファイターであっても相性で不利、もしくはしっかり対策を練らなければ有利に傾かないカードがつきものであり、更にそこに82体ものファイターの対策を個別に練らなければならない労力も加わる。そのため、1体のファイターのみを使用してあらゆるファイターと互角以上に戦うのは例え上級者であっても至難の業である。
高確率で負けてしまう、もしくは対策量に自信のないカードがあるとすれば、そういったファイターを使用できる人と当たった時点で敗退する恐れが出てくる。そして、運悪くトーナメントの早い段階で当たるよう組まれてしまえば、実力不相応に低い順位で終わりかねない。これが「単キャラでは限界がある」と言われる理由である。

そういった事態を回避するために存在するのがサブキャラである。サブキャラは主に

  • メインだと不利相性のファイターを使える相手に対し、有利相性を取れるファイターをぶつける(相性補完)
  • 正面から挑んでも勝ち目のない格上プレイヤー相手に、所謂「事故」を狙いやすいファイターで一気に勝利をもぎ取る(破壊)
  • 上述した「事故」勝ちを狙ってくる相手やそういった勝ちパターンを狙いやすいファイターを使う相手に対し、安定した性能のファイターをぶつけて安全に勝利する(処理)

といった目的で用いることが多い。
一般的には「不利相性も少なくないが、有利な相手にはとことん有利」といった尖った性能を持つキャラは相性補完のために、「卓越した火力や早期撃墜を狙えるパワー、或いはわからん殺しを狙いやすいトリッキーな性質を持つ」キャラは破壊のために、「操作や基本戦術に安定感がある」キャラは処理のためにサブに選出されることが多い。

どのファイターをサブに置くべきか、そしてどの役割を持たせるべきかはプレイヤー各々がメインに使用するファイターやプレイスタイルによって変わってくる。
メインキャラにとってどの対面が有利/不利か、どの役目のサブキャラを用意しておけば重宝するかといった事を正しく理解・判断するにはそれだけメインキャラにおける深い知識と対戦経験が必要であり、それがなければ良いサブキャラを見つける事も難しいだろう(この点も上記した「まずは1体のファイターをしっかり練習した方が良い」という話に繋がってくる)。

また、操作難易度の低さ(敢えて言い方を選ばないなら「お手軽さ」)もサブキャラを選ぶ上で重要な要素となる
練度の話に戻るが、例えこれらの役割に向いていたとしても扱いが難しいキャラはサブとして使いにくくなる。難しいキャラの強さを引き出すにはそれだけ深い使い込みが要求されるので、メインの練習量にも影響してくる。
逆に扱いやすい・勝つための行動がハッキリしているファイターは、比較的少ない練習量で実戦投入できるためサブとしてオススメ。

以上の点を踏まえた上で、サブキャラとしてオススメできるファイターを以下に紹介する。
繰り返しとなるが、サブキャラを導入するのはあくまで「大会・トーナメントで実力不相応な敗退を回避する」ためであり、そもそもの実力を向上させたい・よりハイレベルな内容の対戦ができるようになりたい人は、まず自身のメインと決めたファイター一体を限界まで使い込む方が効率が良いということを忘れないようにしよう

そういったこともあり、現状のガチ対戦界隈ではスマメイトで高レートになるまでは(人によって変わるが1800~2000くらいが目安)単キャラで戦うべきという意見が多数派となっている。
実際、スマメイトのプレイヤーの傾向として高レートほど単キャラ使いの割合が大きく、低レートほど多キャラ使いの割合が大きい。
また、多キャラ使いをやめてこれというメインを決めてから集中して使い込んだ人は比較的レートが伸びる傾向にある。
多くの上級者は「見苦しいから下手糞が多キャラ使いぶるな」という罵倒をしているわけではなく(実際にそういう罵倒しているケースはあるかもしれないが)、
現実問題として多キャラ使いは伸び悩んでしまう人が多い、あるいは多キャラ使いから単キャラ使いに変わってから伸びた人が多いというデータから「単キャラでがんばるべき」という意見が多数派になるのである。

性能別に紹介

ここではまず「○○が強い」「××ができる」といったキャラの性能・特性ごとに大まかに分類して紹介する。

このゲームには80体を超えるファイターがいるため、自分が求める性能のキャラはきっと見つかるだろう。
しかし、サブキャラを選ぶにあたっては何かの役割を持たせることが多いため、その候補となるキャラは複数出てくることが多い。
そうなると誰を採用するか悩んでしまいそうだが、迷ったら候補のキャラを手当たり次第に触り、自身の手に馴染むキャラを探していくのがオススメ。

長リーチ剣士キャラ

該当するファイター:ルキナ、クロム、シュルク、クラウド、カムイ、ベレト/ベレス、ホムラ/ヒカリ、ソラ 等

剣による長いリーチ・強判定を押し付けて戦うキャラ。
自身の攻撃だけが届く間合いを作り、リーチの短いキャラを近~中距離から制圧していくような戦法が得意。安全な間合いを保って戦うことは近接の読み合いを減らすこと、ひいては守りの固さ・安定感にもつながる。
空中回避が1回だけという仕様とも噛み合っているため、着地狩りや復帰阻止でリターンを稼ぎやすいのも特徴。

反面、飛び道具への対処が苦手・つかみを起点として火力や撃墜を取るのが苦手・復帰力に乏しいといった特徴を持つファイターが多い。

豊富な飛び道具を持ったキャラ

該当するファイター:サムス/ダークサムス、こどもリンク、ロボット、トゥーンリンク、むらびと、ダックハント、ミェンミェン 等

飛び道具によるアウトレンジ戦法が得意なキャラ。該当するキャラはもっと多いのだが、全て挙げるとキリがないので割愛。
剣よりもさらに遠くの間合いから一方的に読み合いを仕掛けることで、相手に対応を迫ることが可能。その間にこちらは相手の動きを観察・分析でき、時間を使ってメンタルを整えられ、ダメージレースで先制すれば精神的なゆとりも生まれる。
相手の情報がない、もしくはある程度情報があっても試合本番で何をしてくるかまでは誰も分からないままで対戦し、負けたら終わりとなるトーナメントにおいて飛び道具の恩恵は絶大であり、安定を求めるなら持っておいて損はない。

また、ミェンミェンのウデは厳密には飛び道具ではないが飛び道具と互角以上の射程距離を持ち、かつ反射ワザで対策されないという点で他の飛び道具ファイター以上にアウトレンジを押し付けやすい強みがある。

ただし、これらのファイターは良くも悪くも飛び道具及びアウトレンジでの戦いに依存しており、それ以外の部分(主に着地・ガケのぼり・復帰等の防御面)に大きな弱みを与えられている事が多い。
高い機動力で飛び道具を潜り抜けてくる、もしくは反射ワザで迂闊な飛び道具に大きなリスク付けをしてくるファイターとの対面では弱みばかりが露呈し苦戦するかもしれない。

立ち回り・差し合い重視のキャラ

該当するファイター:ピカチュウ、シーク、ピット、ゼロスーツサムス、ディディーコング、パルテナ、ゲッコウガ、ジョーカー、ホムラ/ヒカリ

高い機動力で有利な間合い・位置取りをキープできる、豊富な選択肢を使い分けて様々な局面に対応していける、といったファイターがこれに該当。
これらのファイターの共通点として致命的な不利相性が存在しないというものがあり、キャラ相性で一方的に不利な試合を強いられにくくなる。
トーナメントの組まれ方(いわゆるトナメ運)にもよるが、これらのファイターを使えるようにしておけば不利相性のファイターばかりと当たるような事態にも対応しやすくなる。

ただし、そもそも立ち回りの強さを活かすには基礎となる操作テクニックや判断力、読み合いを回すセンスやキャラ対策といった様々な知識・技術が並行して求められる。
そのためポテンシャルを発揮できるようになるまでのハードルが高く、メインの練習量にも影響してきやすいのが最大のネックと言える。
また、操作量が多い上に試合中の対応・アドリブを求められやすいため、それだけ事故に見舞われやすいファイターも多い。特に後述する「壊せるキャラ」と試合する際には強靭なメンタルと集中力が求められるだろう。

近接高火力コンボ持ちキャラ

該当するファイター:カービィ、ルイージ、アイスクライマー、ドクターマリオ、カズヤ 等

立ち回りや復帰が弱い代わりに、一度近距離戦に持ち込めば凄まじい火力を叩き出せるファイター。
後述の「壊し」キャラとも少し重複するが、こちらは「正面きっての殴り合いで強いキャラ」という意味合いが強い。

差し合いでつかみを絡めた近距離の読み合いを本命とするファイターに対しては最終的にリターンの差で押し切れる可能性が高い。
また、大きな体格を持つファイター(いわゆるデカキャラ)に対しては高火力コンボを一層決めやすい傾向にあるため、そういったファイターに当てにいくのも有効。

その一方で飛び道具キャラとの相性は非常に厳しく、何もできずに処理されることも珍しくない。
後述する飛び道具に強いキャラで相性補完するなり、プレイヤー自身の工夫で飛び道具を上手く掻い潜るなりの対応が求められる。

殴り合い・インファイトを拒否できるキャラ

該当するファイター:サムス/ダークサムス、Mr.ゲーム&ウォッチ、ソニック、ロボット、トゥーンリンク、ロゼッタ&チコ、シモン/リヒター、ミェンミェン、セフィロス

考えられる要素としては多くあるが、主には「優秀なシールドキャンセルの択を持つ」「ある程度の距離を保ったまま戦える」「火力稼ぎや撃墜の起点が近距離からの択に依存しない」「機動力の高さや回避などの防御行動が優秀」といった特徴を幾つか兼ね備えるファイターがこれに該当する。

本作は全体的な方針として過去作以上に火力がインフレしている傾向にあり、とりわけ近距離では強烈な火力・撃墜力を発揮できるファイターが多い。
そのような荒れやすい環境と真っ向から向きあいながら安定した勝利を収めるのは至難の業であり、そこに付き合うことなく戦えるファイターを選択するのは理に適っていると言える。

苦手なファイターとしては、機動力の高さや判定の固さでこちら側の近距離拒否を強引に突破してくるようなファイターが挙げられる。
または自分以上に中距離以遠を得意としていたり特殊な誘導要素を持っていたりして、攻めるしかない展開に持ち込んでくるファイターにも苦しい試合を強いられやすい。

攻めが強いキャラ

該当するファイター:キャプテン・ファルコン、ロイ、ポケモントレーナー、ウルフ、Mii 格闘タイプ 等

負けたら終わりの大会ではいわゆるフリーの試合よりも大きなプレッシャーがかかり、特に試合が長引くとプレッシャーに負けて頭が真っ白になったり勝負を焦ってしまったりといった事態も頻発する。
また、基本的に2試合先取、長くても3試合先取程度の短いスパンで決着がつく大会では、相手の知識量や動きのクセなどを理解してから攻略に臨むのは悠長であるという見方もできる。
このため、攻撃面に長けたファイターを選択し「先手必勝」「やられる前にやる」といった姿勢で臨むのは理に適った勝ち方と言えるだろう。
攻め能力が高いファイターは流れを取った時の爆発力や早期撃墜の手札を持ち合わせていることが多く、逆転性が高いためストック不利を抱えた時の安心感があるのも強み。

ただし、猪突猛進になりすぎると対戦相手に冷静に対処されたり自滅したりする元にもなりかねない。
「攻め」にしても手札を揃えておき、無意識に択を散らせる程度には練度を磨いておきたい。

待ちが強いキャラ

該当するファイター:ファルコ、Mr.ゲーム&ウォッチ、デデデ、パックマン、パックンフラワー、勇者、スティーブ 等

上述した欄とは真逆の発想。
『スマブラSP』は過去作に比べれば緩和されたとはいえまだまだ防御・待ち側が強いと目されるバランスであり、攻め側に回るのはリスキーである事が多い。
そのため、相手を誘導するようなワザ・要素を持ち、対戦相手に「攻めるしかない」状況を作り出せるファイターは有利な試合展開に持ち込みやすいと言える。

ただし、待ち戦法の強さを活かしきるにはプレッシャーのかかる試合本番でも冷静さを保つ集中力とメンタルが必要。
欠点も攻めが強いキャラとは逆で、待ちに特化したファイターでストック不利を背負ってしまうとお得意の待ちが活かせず苦手な攻めを強要されやすい。
しかし、待ち戦法に特化したファイターを選択しておきながら、勝負を焦って無暗に攻めてしまうのは本末転倒である。
ストックを追う展開になってしまっても鉄の心を持ってチャンスをうかがいつつ、相手の焦りや甘えを見逃さない貪欲さを以て試合に臨むべし。

飛び道具に強いキャラ

該当するファイター:フォックス、ファルコ、Mr.ゲーム&ウォッチ、ウルフ、勇者 等

機動力が高い、もしくは優秀な反射ワザを持つファイターがこれに該当。
上述した通り大会において飛び道具は強力な武器であるが、それの対策になるのがこの手のファイターである。

飛び道具に長けたファイターの多くは飛び道具に依存した性能の持ち主であり、着地・復帰などの防御面や飛び道具以外の攻撃手段にはスキがある事が多い。
対戦相手の明確な強みに制限をかけ特殊な対策・立ち回りを強いる事ができるのは、特に大会において大きな効果を発揮するだろう。

ただし、これらのファイターを使用することと、使用者が飛び道具に正確な対処ができるかは別の問題である。
仮に飛び道具に強いファイターを使っていようと「飛び道具への対処を迫られる」立場であるには変わりないので、飛び道具が機能しない位置取りを維持する、正確な読み・反応でシールドや反射ワザを繰り出すといった飛び道具対策の基礎を油断することなく徹底しよう。

壊せるキャラ

該当するファイター:ルイージ、クッパ、メタナイト、ガノンドロフ、Miiファイター(格闘タイプ)、ガオガエン、勇者、ミェンミェン、カズヤ 等

実戦的な即死コンボや早期撃墜の択を持つ、一度の有利展開で苛烈な攻めを仕掛けられる、専用の逆転要素がある、などの特徴を持つファイターがこれに当てはまる。

大会本番においては試合中に「流れ」と言われる現象が確かに存在し、その「流れ」をつかんだ際に出来る限り多くのリターンを稼げる(壊せる)ファイターが最終的に期待値で押し切るといったケースは数多い。
実力で格上の相手に番狂わせを起こしたい時にも採用していけるため、(使用キャラとして)持っているというだけでも対戦相手からすれば非常に怖い存在になるだろう。

ただし、これらのファイターにはリーチが短く被弾が増えやすい、着地や復帰の択に乏しい等の理由で防御面にはスキがある事が多く、ある程度は自分が「壊される」側に回る事も覚悟しなければならない。

知識/対策不足を徹底的に突けるキャラ

該当するファイター:ヨッシー、ディディーコング、スネーク、ソニック、ロゼッタ&チコ、ミェンミェン、スティーブ、 Miiファイター(剣術タイプ) 等

尖った強みを持つファイター、際立って特殊な要素を持つファイター、使用人口が少なく対策されにくいファイターなどがこれに当てはまる。
 
尖った強みを持つファイターはその分尖った弱みも与えられており、「有利キャラにはとことん有利だが不利キャラにはとことん不利」といった性質のファイターが大半である。
このため、単キャラで臨むと良くも悪くもトナメ運に左右されがちなファイターが大半だが、いわゆる「被せ」に使うためのファイターとしては非常に有用。
有利カードが来た時だけ起用し不利カードが来た時は起用しない(他キャラでなんとかする)といった戦略を取ることで、このようなファイターの尖った強みだけが活かされる形となるのである。
もちろん相手も同じように被せ用のファイターを用意している機会もあるが、そうでない準備不足なプレイヤーは容赦なくふるいにかけてしまう事ができるだろう。
 
また、いわゆる「わからん殺し」を狙う際にも有用なことが多い。
「わからん殺し」とは言ってしまえば「自分はグー・チョキ・パーの手札が揃っているが、相手はグー以外の択を知らない」も同然の状態であり、まともな読み合い・駆け引きの土俵に上がる事すら許さない一方的な試合展開に繋がる。
これが刺さった場合の効力は絶大であり、例え基礎力で圧倒的に格上の対戦相手やキャラ相性で不利を取る対面であっても有利に試合を運べる機会があるほどである。
そして本作スマブラSPは82体という膨大な数のファイターがおり、全てのファイターに対して綿密な対策を練る事は例え上級者であっても難しい。
従って、知識不足な相手を一方的に処理する手段としてわからん殺しを狙えるファイターを用意しておくというのも立派な戦略である。
特に、使用人口が少ないファイターであれば幅広い相手にわからん殺しを狙えること間違いなし。

ただし、これらは単純に特殊過ぎて扱いにくい、ネット上の情報量が少ないといったファイターが多いため、使用者自身にも使いこなすための十分な練習と座学が求められる。
また、準備不足に付け込むのはあくまで対戦相手に依存したやり方に過ぎず、誰にでも通用する訳ではない。また、同じ相手に何度でも通用するとも限らないので、仕掛ける相手は選びたい。

ステージピックで優位を取れるようになるファイター

該当するファイター(終点):カズヤ、ルイージ、アイスクライマーなど
該当するファイター(戦場):マリオ、サムス、ファルコなど

ステージによって強みが大幅に変わってくるファイターは、相手のステージ選択を大幅に制限する。
例えばカズヤを使えるプレイヤーに対して終点をピックすることは避けたくなるだろう。
カズヤを手札に入れることで、終点を苦手とするファイターを持っていたとしても終点を拒否する必要性が下がる。

元メインをサブキャラにするケース

練度が高いという理由で、あまり相性補完が取れていなくてもサブキャラとして起用するケースが無い訳ではない。
が、補完の取れていないサブを使うよりも現メインの練度を伸ばすことを優先した方が将来的には勝ちやすくなると思われる。

ファイター別に紹介

ここからはオススメのファイターを個別に紹介していく。上の項目に名前があるファイター全ては見ていけないので、代表的なファイターを中心に解説する。

サムスダークサムス

  • NBのチャージショットで相手を動かし、シールドキャンセルに適した上Bや空対空に適した空前で迎撃する、といったシンプルにして強力な戦法が強み。特に飛び道具耐性が低い、足が遅いといった性質のファイターには強く出られる。
  • 十分に溜めたチャージショットはもちろん、DAなどの打撃ワザや長いつかみからの上投げといった飛び道具の対になる選択肢にも撃墜手段が揃っているのが優秀で、所謂「バースト難民」になりにくいのも有難い。
  • 下必殺ワザ・ボムを駆使した着地狩り・復帰阻止拒否やガケ際での攻めといった、攻防共に傍目には対策が分かりにくい動きができる点もポイント。
  • 有利相性とは安定して戦える分、不利相性には悩まされやすいファイターでもある。反射ワザ持ち、足が非常に速い、飛び道具を封じる障害物を作れるといった特徴を複数備える相手には苦戦を強いられる。
    • なお、サブとして持つ以上このような相手には他の使用ファイターを被せれば良いだけだが、練度を高める点では不利相性との実戦経験を積んでおくことも重要である。これは以下のファイターにも同様のことが言える。
  • ちなみにサムスとダークサムスの両方を使い、それぞれに異なった役割を持たせるという事もできなくはない。
    • サムスは反転の仕様とDAなど一部ワザの姿勢が優秀な関係で近距離戦に強めで、ダークサムスは回避や空ダの仕様の関係で遠距離戦に強め。地味ながらこれらの点がキャラ相性に影響する事も。

ルイージ

  • つかみを始めとした近距離択からの超火力コンボが最大の持ち味。実用的な即死コンボも備えており、いわゆる破壊を得意とするファイターの筆頭。
  • 発生の速いワザが豊富なため暴れも最強クラスに強く、非確定コンボを拒否する能力が高い。
    • 攻防ともに申し分ない至近距離での応戦力から、近距離キャラでありながら他の近距離キャラ相手にも強気に出られるという異色のファイターでもある。
  • とにかく飛び道具耐性が低いのがネック。足が遅く、着地も復帰も緩やかなため飛び道具には多くの場面で悩まされる。
  • 最大の強みであるコンボを決めるには相応の練度が必要で、特に徹底してずらしてくる相手にもコンボを完走するのはかなりのやり込みが必要。
  • そのほか、「近距離から超火力コンボで殴り勝つ」ようなファイターを求めるならルイージの他にも以下の2体が候補となりえる。

カズヤ

  • これまた非常に特殊な性能のため、きっちりと使いこなそうとするとコストが重いと言わざるを得ない。また、ルイージやアイスクライマーと違って切り返し・コンボ耐性などは非常に低く、「何もできず封殺される」可能性は彼ら以上に高い。
    • その代わり、コンボをせずとも単発でかなりのダメージを稼げるのはルイージやアイスクライマーにはない強み。また、レイジ及びレイジドライブで一発逆転が狙いやすいのも魅力。
    • 良くも悪くも最速風神拳及びそれを軸にしたコンボの精度次第な所があり、これを「最速風神拳が安定しなければ話にならない」と捉えるか「最速風神拳さえ安定すれば何とかなる」と捉えるかはプレイヤー次第。
  • 特にVIPマッチではいわゆる「終点カズヤ」が猛威を振るっており、それ故に「カズヤを使える人に終点ピックはNG」といった印象を持っているプレイヤーは多い。終点を苦手としているファイターをメインに持つ場合、カズヤを練習しておくとステージ選択の場面でプレッシャーをかけられるかもしれない。

シーク

  • スピードに長けた基本性能と通常必殺ワザ・仕込針を軸とした堅い立ち回りと、固め・連係の厚さを活かした攻めの強さを兼ね備えたファイター。
  • 競技シーンで採用されやすいステージに相性の良いものが多く、ステージ選びさえ誤らなければ火力・撃墜力も特段低くなる事はない。
  • 復帰力が低いファイターを処理する能力が高く、中でも一部ファイターを非常に悩ませるミェンミェン相手にも強く出られるのは高得点。
  • 扱いが難しく、かつ破壊されやすいためサブに持つにはかなり重たいのがネック。
  • また、こう見えて相性でやや苦しいカードが幾つかあり、小さい・暴れが強い・落下速度が速いといった特性を持つファイターに安定して勝利するには相当な練度が必要。

ファルコ

  • 高性能な反射ワザであるリフレクターシュートを持ち、飛び道具主体で攻めてくるファイター相手にはかなり強気に出られる。
    • 他の反射ワザと比較してもワザの動作1F目から反射判定がつき、更に反射判定を前に飛ばす関係で跳ね返った飛び道具が相手に命中しやすい、攻撃判定があるので牽制にもなるという特性を持つのが強み。
  • 近距離でのコンボ・連係で火力を稼ぎやすいのも見逃せない。特に重量級・大型キャラ相手には特別難しくないコンボでもかなりの火力を取れる。
  • 飛び道具キャラ・大型重量級を対処できる守備範囲の広いファイターだが、足の遅さと高すぎるジャンプが災いして自分から攻めるのが得意とは言えないのがネック。
    • そのため、長リーチで攻めてくるファイター相手には苦戦しやすい。ストックリードを取られると厳しくなるので、プレイヤー自身にも安定した試合運びが求められる。

ルキナ

  • クセが少なく動かしやすいファイターの代表格。スマブラのセオリーを理解している人にとっては取っ付きやすい。
  • 判定の固い通常ワザと優秀な機動力、復帰の硬さにより、極端な不利相性が無く様々な相手に対応できる。
  • 着地狩りや復帰阻止でリターンを取りやすく、着地・復帰に難を抱えているファイターを一気に倒し切れるポテンシャルを持つ。
  • 極端な不利相性こそないが、それはあくまでルキナのポテンシャルを最大限引き出せている場合の話である。
    自身の間合いのさらに外から攻めてくるファイターや、高いスピードで一気に間合いを詰めてくるようなファイターとの試合を制するには相応の練度・キャラ対策が必要。ルキナ自身はシンプルな性能なのも相俟って、使用人口が少ないファイターとの対面では対策量で差をつけられてしまう事もしばしば。
    • 自分のメインファイターの相性と相談しながら誰にルキナを当てるかを検討し、的を絞って対策を立てていきたい。

ロイ

  • スピーディな立ち回りと接近時の火力が持ち味の剣士ファイター。
  • 剣士であるにもかかわらず密着を目的とする点ではやや立ち回りのクセが強いが、やる事が明確な点は魅力。
  • 競技シーンで人気が高いステージである「村と街」との相性が良い点もポイント。特にガケ際や左右台の上からの弱→空後や横Bでの早期撃墜は、対戦相手からすればかなりのプレッシャーとなる。
  • 回転の速い飛び道具や長リーチ牽制ワザを持つファイター相手に勝つには相応の練度が必要。復帰も特別強い訳ではないので、早期撃墜されない工夫も要する。
  • ダッシュファイターのクロムとはそこそこ相性補完ができており、クロムをメインに使用する人には取っつきやすいサブキャラと言える。
    • 逆もまた然りで、ロイをメインにしている人がクロムをサブに持つのもアリ。

Mr.ゲーム&ウォッチ

  • 優秀な上Bと判定の強い通常ワザを軸に近接を拒否しながら戦う能力が非常に高く、格ゲーキャラのように至近距離から一気に火力を取ってくるような相手に滅法強い。
    • その守りの固さから待ちが強く、とりわけストックリードした状況での安定感は抜群。
  • コンボ火力の高さも魅力で、一度引っ掛ければ多少のダメージ差もすぐに追いつける。
  • 復帰周りでも抜群の安定感を誇り、復帰の弱いファイターは強力な復帰阻止で処理できる。
  • 優秀な反射・吸収ワザの下Bを持っているため。一部の飛び道具キャラにも対抗できる。
  • 剣士など中距離戦を主体とするファイターは、自慢の拒否が機能しにくく苦手な傾向にある。
  • ジャッジ9、下スマでの埋めが決めれば一発逆転もある。
  • 守りが固い一方で自分から攻めるのは苦手なため、ストックをリードされると一気に苦しくなる点には注意したい。

ピット/ブラックピット

  • クセの少ない通常ワザ周りに加え、飛び道具・突進ワザ・防御ワザを兼ね備えたスタンダードな仕上がりのファイター。特別な操作などは一切無く、敷居の低さは全ファイター中でも一、二を争う。
  • 火力・撃墜稼ぎもコンスタントにこなし、復帰も多段ジャンプ・2種類の移動ワザ・下必殺ワザによる復帰阻止拒否を兼ね備え、攻守共に安定感がある。
  • これといった不利相性が無いというのもサブとして大きな評価点。
  • 安定した性能の持ち主ではあるが、上必殺ワザの復帰阻止耐性が低いなど弱点も存在し、決して万能な性能ではない。
  • スタンダードであるが故に、太い択を通して一発逆転したりトリッキーな動きでわからん殺しを狙ったりといった番狂わせを起こせる要素には乏しい。2先・3先といった短めのスパンで行われる試合を勝ち抜くにはプレイヤー自身に相応の地力が必要となる。

ポケモントレーナー

  • 近距離戦とコンボ火力のゼニガメ、中距離戦と着地狩り・ガケ狩りのフシギソウ、撃墜レースのリザードンといった形で役割分担しながら戦うファイター。
  • ゼニガメは立ち回りが強力で有利展開を作りやすく、フシギソウ・リザードンは有利状況で得られるリターンが極めて高い。序盤から終盤まで通して攻めが非常に優秀。
  • 3体のポケモンを使い分けると聞くとかなり難易度が高そうだが、3体とも得意分野と苦手分野がハッキリしているため各々の役割を理解していれば意外と馴染みやすいかもしれない。
  • 一見万能そうだが、実は3体とも飛び道具キャラへの耐性がそこまで高くない点に注意したい。
    • フシギソウは機動力に乏しく、リザードンはトップスピードこそあるが体が大きく小回りも利かない。そのため、飛び道具キャラとの試合を制するには身体が小さく小回りも利くゼニガメを頼る事になるが、こちらも意外にトップスピードは平凡な一面があるため辛抱強く接近していく必要がある。
    • ポケトレ側の飛び道具はフシギソウの横Bしかなく、飛び道具を打ち消すために使えるような技もリザードンのNBくらいしか持たない。反射ワザの類も3体共に持たない。

ディディーコング

  • 機動力の高さと下必殺ワザ「バナナのかわ」を軸とした固い立ち回りが持ち味で、様々なファイター相手に安定して立ち回れる。
  • バナナのかわをアイテム持ちした状態で圧力をかけつつ、横必殺ワザ「モンキーフリップ」で揺さぶっていく戦術がシンプルにして強力。特に足が遅く下必殺ワザの後隙を取りにくいファイターや、ディディー対策が不十分なプレイヤー相手は一方的に処理できる。
  • 全体的にふっとばし力が控えめなファイターではあるが、バナナのかわを起点としたコンボや発生が非常に速い上スマッシュのお陰でそこまで撃墜難にはならない。
  • 上必殺ワザ「バレルジェット」の制御にクセが強く、慣れないうちは復帰をミスして敗北する機会が多くなるのに注意したい。
  • 過去作『for』の経験者にはディディーコング対策が万全なプレイヤーが少なくない*2ので、「わからん殺し」を狙うなら相手を吟味したい。

ロボット

  • 2種の飛び道具、優秀な空中ニュートラル攻撃と下強攻撃を軸とした安定感のある立ち回りが持ち味。
  • どの距離でもやれる事があるため、特定の間合いに特化したタイプのファイターに幅広く対応できる。
  • 着地狩りの空上、コマを設置してのガケ狩り、つかみを起点に火力稼ぎも撃墜も狙えるなど攻撃面も優秀。
  • 復帰距離と軌道の自由度に優れており、復帰が安定しやすいのも魅力。
  • とにかく身体が大きくコンボ耐性も低いため、プレイヤーには差し合い・着地・復帰など様々な状況で相手の攻撃を拒否し続ける防御技術が強く求められる。サブとしての敷居は高い部類。
  • また、コマを活用してややテクニカルなコンボやセットプレイもこなしていかなければ火力不足になりがちなため、有利相性を押し付けるにも相応に練度が必要なケースも多々。

ウルフ

  • 飛び道具・反射ワザ・突進ワザを始め一通りの性質のワザを揃えたスタンダードな仕上がり。極端な不利相性がなく、様々なファイター相手に応戦できる。
  • 立ち回りの強さと火力の高さが魅力。撃墜面でも不足がない。
    • コンボや撃墜に相応のやり込み要素が用意されてはいるが、シンプルなコンボ・撃墜択に留めても十分な攻撃力を発揮できる。
  • 優秀な飛び道具と反射ワザを持つため、一部の飛び道具対策に採用するのも良い。
  • 落下速度が速く復帰距離がやや心許ないため、復帰での事故に注意したい。
  • また、スタンダード寄りな性能故に安定して勝つにはプレイヤーの対応力が求められる一面もある。

パルテナ

  • クセの強いワザも多いが、振るべきワザ・取るべき行動さえ理解してしまえば非常にシンプルな強さを発揮できる。
  • 軽快な機動力による位置取り・判定が固い通常ワザ・必殺ワザによる遠距離牽制を兼ね備え、多くのファイターに立ち回り有利を取る事ができる。
  • 高い機動力と優秀な通常ワザを駆使した着地狩り・ガケ攻めも非常に強力。空Nを軸とした運びコンボも一部のファイターには強烈に刺さる。
  • 復帰も移動中は無敵となるテレポート系なので安定感がある。
  • 本作発売当初こそ火力面でもトップクラスのファイターだったが、度重なる調整やDLCの追加によって火力が大幅にインフレした環境となったことでパルテナの火力はやや霞む形となっている。
  • 現在はシンプルな強みを持つからこそ、丁寧な位置取りや駆け引きの上手さが求められる性能に落ち着いている。
    • これを使いやすいからサブ向きと捉えるか、練度がないと勝ちきれないからサブ向きでないと捉えるかはプレイヤー次第。

シモン/リヒター

  • 鞭によるリーチが非常に長い通常ワザ・豊富な飛び道具・優秀な切り返し手段となるガーキャン上Bの存在で、中~遠距離から一方的に処理する能力に長けたファイター。特に足が遅かったり身体が大きかったりするファイターには強く出られる。
  • 飛び道具同士の撃ち合いにも強いため、対飛び道具キャラにも十分活躍できる。
  • 横Bや下Bを軸としたガケ攻めも強固で、よほどガケのぼりが強いファイターでもなければガケ上で一気に撃墜まで持ち込める力も備える。
  • 見た目はテクニカルそうだが、飛び道具と鞭でラインを押し上げてガケ際で倒し切るといったコンセプトは非常に明確で、やる事が分かりやすい。
  • 一方で、相性の有利/不利が非常にハッキリしているという側面もある。優れたスピードで一気に接近してくるファイターや復帰阻止が強いファイターには、自身の強みが活かされず地獄を見るだろう。
  • ガケ上での攻め継続こそ強力だが、純粋な火力・撃墜力や早期撃墜を狙ったりする力はそこまで高くない。不利な対面を覆すのは非常に難しいため、採用するか否かはメインとの相性補完をよく考えよう。
  • なお、シモンとリヒターには地味ながら聖水に性能差がある。爆薬を使うリンクやスティーブにはシモンの方が、赤ピクミンを使うピクミン&オリマーにはリヒターの方が有効なので、相手をさせるファイターは明確にしておきたい。

ジョーカー

  • バリエーション豊富なワザと機動力を活かした立ち回りの強さ・着地狩り拒否を始めとした防御面の固さ・アルセーヌ召喚中の爆発力を兼ね備えた万能型のファイター。
  • 極端な不利相性のファイターがいない上に競技シーンで採用されやすいステージにも相性の良いものが多く、様々な局面に対応できるポテンシャルを持つ。
  • 反逆ゲージの管理という独自のノウハウを要する面はあるが、操作性や通常ワザの性能そのものにクセは少なく動かすだけなら取っつきやすい部類。
  • いざという時には反逆ガードとアルセーヌ召喚中のパワーを前面に押し出し、破壊を狙えるのも強み。
  • いわゆる立ち回りキャラの宿命として操作量や手数が他ファイター以上に多くなりやすく、操作ミス・事故の憂き目に遭いやすいのがネック。
  • アルセーヌ召喚中のパワーは基本的には大きな強みだが、運用を誤ると裏目に出る一面も持つ。
    • ダメージによっても反逆ゲージ(召喚の制限時間)が減少していくため、無暗に攻めていてはかえってアルセーヌの攻撃力を活かせない事態に繋がる。
    • アルセーヌ召喚中の上必殺ワザ・反逆の翼は復帰ワザとして難点が多く、ここに付け込んだ復帰阻止・ガケのぼり狩りで一気に大火力+アルセーヌ退場まで追い込まれる恐れがある。
    • これらにより、ジョーカーは体重が軽いファイターとはまた異なった形で「壊されやすい」性質を持っている。上位勢の間で「ジョーカーは難しいキャラ」「不利相性はいないが、明確な有利相性もいない」と評されることが多いのはこのため。
  • また、リリース当初から安定して使用人口が多いファイターであり、他ファイター以上に対策を立てられやすい一面もある。この点においても、トーナメントを勝ち上がる事の難しさに拍車をかけている。

勇者

  • MPゲージの管理と下必殺ワザ・コマンド選択で正確かつ迅速にワザを選択するという他ファイターには無い技術が求められるが、それ以外は比較的扱いやすい。コンボがあまり必要ないのも○。
  • バイキルト・ピオリム・マホカンタ・ためるといった強力な自己強化ワザを豊富に持ち、これらのワザによる自己強化を狙いつつ相手を動かして戦う戦術が非常に強力。
    • 特にマホカンタは反射ワザとしては最強クラスの性能を持ち、このワザにより勇者は多くの飛び道具キャラに対し相性有利を取れる。
    • ピオリムによるスピードアップは制御こそ難しいが、使いこなせば立ち回りに凄まじい恩恵を受けられる。
    • ためるによる撃墜力アップも強力で、的確に選択できれば終盤の撃墜に困ることが無い。
  • ルーラもしくはピオリムを引く事ができれば最強クラスの復帰・ガケのぼり性能を発揮できる。
    • 下必殺ワザの抽選自体がやや運任せな部分はあるが、前向きに考えれば復帰阻止拒否・ガケ狩り拒否といった「(不利な)読み合い」という運要素を拒否できるとも言える。
  • かいしんのいちげきや即死効果のある飛び道具であるザキ系統など、壊し要素が豊富にある。
  • 全体的に動きが遅く、機動力の高いファイターには立ち回りで不利になることが多い。手数で固めてくるファイターが相手だと、下必殺ワザを思うように使わせてくれないことも。
  • また、どうしても勝敗が運に左右される事があるため、それを受け入れられる度量がある人にオススメしたい。
    • かいしんのいちげきや下必殺ワザによる上振れは魅力だが、肝心な時に欲しいワザが抽選されない(特に復帰時におけるルーラ)という下振れに苛まれる機会も少なくはない。

ミェンミェン

  • 長いウデとドラゴンレーザーを駆使した攻撃による一方的な立ち回りや攻めが持ち味で、特に足が遅いファイターや復帰が脆いファイター、遠距離ファイターには猛烈に刺さる。
    相性差が極端な点もサブキャラ向き。
    • やってることは飛び道具に近いが、反射されないため飛び道具対策のキャラには困らない。
  • トリッキーな操作形式を持つが、実はそこまでテクニカルな操作や煩雑なシステムを持つ訳ではなく、勝つ為にやることも明確なので意外にも取っつきやすい部類。
  • 強力な復帰阻止やガケ攻めで早期撃墜を狙いやすいほか、高倍率反射つきの上スマや高威力のメガボルトなど俗に言う「壊し」要素を備えているのもポイント。
  • 復帰・着地にやや難があるため、事故負けには注意したい。
  • また、余りにも尖った性能故に対ミェンミェン用のサブキャラを準備しているプレイヤーが少なくはない点に注意したい。
    • そのため、ミェンミェンで有利に戦えるファイター相手に試合できる機会はそれほど多くはない。

スティーブ/アレックス

  • 豊富なオプションと採掘を駆使して対戦相手の動きに強い制限・強制力を働かせる立ち回りを最大の強みとするファイター。近接時の高い応戦力と、ダイヤ武器・加速トロッコ・金床の撃墜力も魅力。
    • いわゆる事故を誘発する要素が非常に多く、プレッシャーのかかる試合本番でスティーブの動きを完璧に対処し続けるのは上級者であっても至難の業。
  • 復帰力も高い部類で、エリトラの制御さえ誤らなければ安定して復帰できる。資材があれば復帰ルートもかなり多彩。
  • とにかく独自性が強く、最低限覚えておかなければならない要素が多いため生半可には使えないのがネック。サブに用いるには重たいと言わざるを得ない。
    • 使い込みが足りないと肝心な場面で武器が壊れたり資材が尽きたりと、取り返しがつかない展開を招きがち。
  • 現状、非常に注目・警戒度が高いファイター故に対スティーブ/アレックス用のサブキャラを準備しているプレイヤーも少なくはない点に注意。

セフィロス

  • 長リーチの刀と高めの機動力を軸とした堅い立ち回りが持ち味で、特に足が遅いファイターの処理能力はピカイチ。
  • 片翼状態の凄まじい高性能ぶりと、ストックリードをされると片翼が生えやすくなるという仕様が心強い。試合の序盤で多少悪い流れを引いても臆することなく逆転を狙いにいけるのは、特にプレッシャーのかかる試合本番において頼もしい強みとなる。
  • 各種必殺ワザを中心に尖った性能のワザを少なからず持ち、片翼状態の強さも含め破壊力に長けた一面も持つ。特に下必殺ワザ・閃光によるカウンターと、下空中攻撃によるガケ付近を狙ったメテオスマッシュの決定力は非常に高い。
  • 身体が大きい上にやたらと体重が軽いため、ある程度事故・破壊の憂き目に遭う事は避けられない。
  • メインとの相性補完も考慮したい。身体が小さい・足が非常に速いインファイターなどの特徴を持ち、刀で捉えにくいファイター相手に過信は禁物。

ホムラ/ヒカリ

  • サブに適した役目を一通りこなせる柔軟さが魅力。
    • ホムラは優秀な飛び道具であるブレイズエンドと長リーチかつスキの小さい空中ワザを軸として迎撃する立ち回りが取れ、接近能力の低いファイターを一方的に処理できる。また、一撃のパワーが高いワザを豊富に持つため壊しも狙える。
    • ヒカリは卓越したスピードと切れ目の少ない連係を軸に自分のペースで戦いやすい。多くのファイターに立ち回りで優位を取れ、ホムラとは違う意味で処理性能が高い。
  • ホムラ/ヒカリの両方に相性で有利を取るファイターはほぼおらず、多くの相手に安心して繰り出せるので相性補完に役立つ。
  • どちらも復帰には不安があるファイターなので、復帰阻止には細心の注意を払いたい。
  • また、現時点で1,2を争うほど使用人口が多いファイターであり、他ファイター以上に対策を立てられやすい一面もある。そのため、トーナメントを安定して勝ち上がるには相応の知識と経験が必要。

ソラ

  • 堅い判定を強みとする剣士キャラだが、その中でもソラは持続に優れたワザの多さとコンボ性能の高さが特徴。
    • 特に空Nを軸とした置き牽制の強さやコンボの火力・運び性能などは目を見張るものがあり、ガーキャン上Bを軸とした切り返しもなかなかのもの。
    • これらの特徴から相手の接近を阻みながら火力を取る戦い方が得意であり、回避4Fの大型重量級や近距離を本命とするファイターには強く出られる。
  • ややクセはあるものの飛び道具のNBも持っており、相手を動かす(待ち側に回る)能力もそれなりに備えている。
  • 復帰距離がとても長く、復帰が安定しやすいのも高得点。強気に復帰阻止にいけるのも相手にプレッシャーをかけやすい。
  • 地上・空中ともに動きが緩やかなため、飛び道具の対処が終始の課題となる。特にNBでは対抗できないほどの弾幕を張ってくるファイターとの対面は厳しい。
  • 復帰こそ安定しやすいものの、着地とガケのぼりには不安が残る。これらの攻めに特化したファイター相手には一方的な展開に持ち込まれやすいので、そこまで補完するにはプレイヤー自身の防御テクニックが必要。

おわりに

競技シーンに身を置く人達にとって、大会でのリザルト入り、及び優勝は誰もが憧れる目標だろう。
その上で単キャラを貫き通すか、多キャラを使い分けるかは人それぞれである。
このページではサブキャラについて紹介してきたが、これが多キャラ使いを考えている人達の助けになれば幸いである。

最後に、意識を高く持ってスマブラをプレイする人達がつい忘れてしまいがちな事だが、このページで紹介したような事は大会リザルト入り・優勝を目指す上での普遍的なルールや義務に当てはまるようなモノでは断じてなく、あくまで「(先進プレイヤー達が編み出した)手段の一つ」に過ぎない。
「大会に勝つにはサブキャラを持たないとダメ」という事ではないし、逆に「単キャラでないとダメ」という事でもない。また、サブを使うにしても「このページで紹介したキャラでないとダメ」という事でもない。
何なら、「単に好きなキャラが複数いるから皆使う」という考えで個性豊かな沢山のファイターを「メイン」として練習して大会に臨むのも1つの手段なのである。

このページはあくまで参考程度に収め、是非自分なりのスマブラ道を邁進して欲しい。
それで結果が出せれば至上の喜びを得られるだろう。

コメント


*1 そういったカードが少ない(安定して勝てる)キャラが、キャラランクにおいて最上位として評価される。とは言え、そういったファイターもあくまで極端な不利がつかないぶん明確な有利カードも少なかったり、操作が難しく事故・破壊の憂き目に遭いやすかったり、多くのプレイヤーから優先的に対策を練られてしまったりと何かしらのネックが付き物である。
*2 前作『for』の特に初期Ver.ではディディーコングが総合的に高いポテンシャルを持つと目され、「猿ブラ」などと形容されるほど多くのプレイヤーに愛用されていた。