用語集/対戦用語

Last-modified: 2024-04-14 (日) 19:46:27

目次

アイアンマンチャレンジ

ファイターを着手してからVIPマッチにて1勝させるまで(連勝は問わない)の時間を競う、いわゆるリアルタイムアタック。
DLCを除くパターンと、12体の全DLCを含めるパターンに分かれており、ソラ配信までは前者のみが基本であった。
DLCを除く理由は、新規ファイターが追加されるごとに過去の記録と比較することができなくなってしまう事を回避するため。
なお、負けがこんでVIPマッチが解除されてしまった場合、そのファイターをVIPマッチに参加させてから1勝するまで勝ち続けなければならない。
基本的にはマリオから開始してファイターNo順に使用していき、Miiファイターを最後に着手する形となる(ラストはMiiファイター射撃タイプ)
優先ルールはVIP帯で一般的なタイマン形式(ストック制・ストック数は3・アイテムなし・チャージ切り札なし・終点)に設定する。
主にYoutubeなどの生配信で実施する事で記録を残す形となる。

元となったのは、アメリカの強豪スマブラプレイヤー・ZeRo氏がスマブラfor wiiU時代に自分の配信にて行った企画。
ZeRo氏はfor時代に圧倒的な強さと大会成績でその名を世界に轟かせたプレイヤーであり、それもあってか彼が実施していたアイアンマンチャレンジは「ガチ部屋にて無敗のまま連続で全キャラ1勝を達成する」という今よりも厳しいルールを敷いた企画だった。
スマブラSP中期から日本でも流行の兆しを見せ始めたが、ファイター数が増えた事やvipというボーダーの制定によって著しい難易度の上昇があった為、配信者による緩和が繰り返されて現在のルールに落ち着いた。

当然の如く数時間単位でプレイし続けても大丈夫な暇人かつ74or86体ものファイターを全て高水準で使いこなせる猛者でなければ、ただ完走することさえままならない過酷な競技である。
そもそものルール上、全ファイターがVIPに到達していることが前提となるため、大多数のユーザーにとってはまずスタートラインに立つ事すら厳しい。
よほど腕に自信があるプレイヤーでもない限り、生半可な覚悟で挑戦するのはオススメできない。もし興味が湧いても、まずは「自分が使えるファイターのみで1勝ずつ」「全ファイターVIP外で1勝ずつ(下記アンパンマンチャレンジ参照)」「最初から1キャラごとに分割してトライ、最後にトータルタイムを発表」「完走までの制限時間などを設け、超過したら中断+場合によって後日に再開」と段階を踏んで試してみた方が良いだろう。

最近では派生ルールもいくつか増えている。2、3個目は狂気としか言いようがない
VIPであるかどうかを問わない「アンパンマンチャレンジ」
負けるとサイコロを振り、出た目に応じて使用ファイターが巻き戻る「サイコロアイアンマン」
負けたら即終了の「無敗アイアンマン」
など。
特に「サイコロアイアンマン」の場合、全てのキャラでの勝率が8割近くでないと完走がままならない。本家アイアンマンを7時間程でクリアできる猛者ですら(出目の運などはあれど)ほぼ丸三日かけてスマブラをプレイすることで漸くクリアできるほどの難易度であり、どれだけ腕が良くともサイコロの出目やマッチング運次第ではプレイがかなり長引き、体力的負担はもちろん精神的負担も大きくなる。実況者でもない限りは無闇に手を出すと誇張表現抜きで地獄を見る羽目になるので、挑戦の際は十二分に自分の腕との相談をしてから挑むべし

愛されボディ

モーションや姿勢によりZ軸回避が頻繁に起こる、立ち姿勢・ダッシュ姿勢・着地姿勢が極端に低い、といった要因により攻撃を食らいにくいファイター、及びその喰らい判定の事を指す用語。
元からワザに当たりにくいのが売りの一つである小柄なファイターを指して使われる事は余りなく、主には前述した理由により体格は並以上のサイズなのに「見た目以上に」ワザに当たりにくいファイターに対して使われる。
またしゃがみ姿勢の様な自主的な回避姿勢にもあまり使われることは無い。
例えば着地やダッシュを狩ろうとしたのに、相手の姿勢のせいで攻撃がすり抜けてしまった…といった具合。

元は格闘ゲーム界隈で使われていた用語。
極端な例になると「喰らい中膝下無敵」なんてものも…。
逆にコンボ中に攻撃を当てやすいファイターは「デブ」「メタボ」などと呼ばれる事がある。

スマブラ界隈では、『for』最初期における、リーチが長い割に姿勢が低い・通常必殺ワザ「みずしゅりけん」に投げ無敵が付いている・横必殺ワザ「かげうち」でコンボを抜けやすい、などの特徴を持っていたゲッコウガあたりから定着したと思われる。
他には、立ち回りの基本動作として低姿勢になるステップを多用する事になるシークジョーカー、人型な割にワザのモーションで低姿勢になりやすいホムラ/ヒカリ、やられ姿勢が独特で他のファイターでは見られないような多段ワザのすっぽ抜けが起きやすいリュウケン等がこう呼ばれる機会がある。

相性補完

自分がメインで使っているファイターにとって相性で不利なファイターに対し、相性で不利がつかない・むしろ有利がつく別のファイターを使用すること。
ざっくりというならば、「被せ」への対策のために別のファイターを使うこと。被せに対して被せをやり返す事ともいえる。

大会で勝ち進む事を念頭に置いているガチ勢やプロプレイヤーは、メインキャラの他にこういった被せ・相性保完用にサブキャラを練習しておくという事は普通にありえる。
当然ながら相性による有利を押し付けるにも相応の技術を要し、ある程度使いこなせるまで練習しておく必要がある。
そして、サブの練習に囚われすぎるとメインの練習が疎かになり、メインを用いた試合で勝ちきれなくなってしまう事もままある。
いわゆる絡め手・ズルといったイメージを持たれやすいが、実際に行うのは中々難しいものである。

煽る/煽り

相手の神経を逆撫でするような挑発行為。昨今は「煽り運転」などの用語で一般的にも浸透している。

スマブラにおいては特にオンラインマッチでしゃがみ→立ちを連続で繰り返す屈伸煽りが代表的だが、無意味にステップを連打する、誰もいないのに弱攻撃を連打する、明らかに復帰距離が足りず落下するしかない相手に無意味な追撃を行うなどの行動も煽るつもりで行われるケースがある。要は捉える側の問題である。中には負けた相手に対してリザルト画面で「おめでとうございます」とメッセージを送ったり、リザルト画面を高速で開閉するなど、あの手この手で人を小馬鹿にした態度を取ろうとするプレイヤーも存在する。

海外ではDisrespectと言われる。つまり相手に対するリスペクト(敬意、尊重)を損なうマナーに欠けた行為として国内外問わず嫌悪される行為ということである。ゲームの種類にもよるが、大会などによっては禁止事項にも指定されており、最悪の場合は垢banが為されるなど悪質な行為として認知されることが一般的。
なお、煽った側にも相応のリスクは付き纏う。例えば、オフラインでやろうものなら対戦そのものはおろか交流することさえ避けられたり、最悪リアルファイトになりかねない。オンラインでも「ID晒し」の行為に遭うケースを考えれば、最悪の場合にはトラブルや事件に発展しかねない行為とも解釈できるため、基本的には厳に慎むべきである。非常に稀なケースではあるが、海外では実際にゲーム内の煽り行為を発端としたトラブルの末に殺人・傷害事件が発生していたりする。

しかし明らかなものを除けば、前述の通り相手に煽られたと自分で勝手に思いこんでいるケースも多い。
例えば、まだ世間に疎い子供が他の人が屈伸するのを見て、挨拶や儀礼的なもののつもりで屈伸をしていたり、相手がテリーだった際に超必殺ワザコマンドを入力する動作を屈伸煽りされたと思い込んでしまったり、
負けが込んだりしている場合などは対戦後に「ありがとうございました」と真っ当なお礼を言われただけでイライラしたり、「自分が復帰している最中、相手が復帰阻止もせず棒立ちしていた」というだけで馬鹿にされたと勝手に思い込んでストレスを溜めてしまうケースも。
『KOF』における屈伸や*1、『餓狼MOW』における死体蹴り*2、『戦国BASARAX』の死に際挑発*3等、別ゲーでは煽りではなく有用性がある行為もあるため、「スマブラではこうだったから煽り」や「別ゲーでは使える行為だったのでスマブラでも煽りじゃない」など、別ゲーに流儀を持ち出す/別ゲーの流儀を持ち込むのもNG。

また、既に撃墜が確定した相手に対する追撃や、シールドブレイクした相手に対して遠回しなやり方で撃墜するなど、俗に言う魅せプレイを挑発と受け取ってしまうプレイヤーも存在する。

明確に相手を苛立たせる目的で行なっている人はその行動を控えるべきなのは勿論のこと、
煽られた側もそれが明らかな煽り行為でなければ(この辺りはまず相手のしつこさなどで分かる)怒る気持ちを抑えた方が良いだろう。もしそうしたプレイヤーに出会い、不快感を感じたのならばSwitchのブロック機能を使ってゲーム内でマッチングしないようにするのが概ね最善策だと思われる。通報を行うのも良いが、1日1回までなので注意。とりあえず、「煽りをするような人種は自分より下劣な人間」くらいに考えておけば幾分かは怒りが治まっていく…はずである。

当然、仲の良い友人同士であれば一種のジョーク・コミュニケーション手段として煽りが用いられる事もある。
「煽っていいのは煽られる覚悟のあるものだけ」と某漫画でネタにされたことがある。
ただ、このネタの落ちは「そもそも煽らなければいいのでは」なので注意。
勿論仲の良い友人でもない相手を煽ってジョークだと言い訳するのは恥ずべき行為だが。友達とはいえ、無闇矢鱈に煽り行為を行えば上記のように本当の「大乱闘」となりかねず、信用まで失う結果となることも考えられるため、その場の雰囲気や空気を読んで行うことをオススメしたい(その自信が100%無いのならやらないのが無難)。

ちなみに撃墜して相手が復帰台からもどってくる短いインターバルにチャージ系のワザを溜めたり、万全に戦える様ワザを使って用意したりするのは煽りでも何でもない戦略の一つなので、決して勘違い無きよう。

余談

相手を撃墜した後にアピールを挟む事を、スマブラユーザー間では俗に「撃墜アピール」、「撃アピ」などと呼ばれている。

『64』『DX』では1人用モードのスコアボーナスとして「撃墜後にアピール」が存在していたり、レベルによってはCPUが多用してきたりと、公式側は文字通りアピールするための手段の一つとして好意的に捉え推奨していたことが分かるが、プレイヤーの中には相手に対する侮辱行為だと考えている卑屈な人が多く、過去作では度々問題になっていた。

それを受けてか、本作『SP』ではオンライン対戦の「だれかと」ではアピールを使用できなくなっている。*4
この事を妥当だと考えているプレイヤーもいるが、スマブラでの一種の文化の一つだったのに(専用部屋では使えるとはいえ)公式から禁止されてしまったことに寂しさを感じるプレイヤーも多い。

制作側の遊び心を感じるシステムだったのだが、これを禁止に追い込んだモラルのないユーザーは、この事態をどのように捉えているのだろうか。

上記のように『SP』では淘汰されつつある撃墜アピールだが、amiiboに対して撃墜アピールを続けるとしっかり学習する

更に余談だが『鉄拳シリーズ』では「KO後にいきなり動きが止まるのは不自然」という事で、意図的に死体蹴りや屈伸などの煽り行為ができるようにデザインされている。
煽りうぜぇとか言う前に、そういう行動をされたくない人はKO後の動きを(こちらの画面だけ)止める「マジックミラー」というカスタマイズアイテムが存在するのでこれを利用すべき。
Team YAMASA所属のノビ選手には死体蹴りをしてもいいという謎の風潮があり、本人もソレをネタにした動画(通称:喧嘩祭り)を切り抜きでアップロードしていたり、生放送でも「そういう事するんだ、名前覚えたぞ」とネタにする事が多い。
スト6のプロプレイヤーと当たった時には自分から死体蹴りしに行った疑惑もある*5

赤青青赤

専用部屋の非固定のチーム乱闘において戦力が偏りすぎないようにするための配慮。

定員4人の、負け抜けまたは勝ち抜けのチーム乱闘では、部屋内のプレイヤーの実力に偏りがある場合チームカラーをデフォルトの「赤青赤青」の組み合わせでやり続けると一番強い人がチームカラーにかかわらず特定のチームメイトと組み続けてしまうことがあり、特定の組み合わせがいつまでたっても発生しなくなるという問題が発生してしまう。

「赤青青赤」ではこれがある程度緩和され、一番強い人は最後尾と組むことになり、勝ち続けたり一番弱い人が負け続けたりしても全ての組み合わせで戦えるため、一定のチーム勢はこの形式を好んでいる。
部屋名にこれがある時は、対戦前にこの形になるように協力しよう。

空き巣

住人不在を狙った強盗。
スマブラにおいては「ある大会において、これまで結果を残していないプレイヤーが上位入賞常連プレイヤー不在時に順位を伸ばすこと」を指して使われることがある。
特により大規模な大会が同時に開催された際に上位プレイヤーがそちらに流れ、小規模な大会では順位が伸び悩んでいたプレイヤーが入賞することがしばしばある。
ただし、そのプレイヤーが必ずしも上位プレイヤーの不在を狙っていたとは限らない。
何度も大会に参加して努力しているプレイヤーに対しては非常に失礼な言葉であるため、使い方には注意。

当て反

「当てて反撃確定」の略。
つまり、当てても確定で相手の反撃を受けるようなワザ。
要は死にワザであるが、蓄積%が増えると当て反ではなくなるワザがあるというのがスマブラ最大の悩み。

例えば、軽傷時にプリンのDAを食らったとき、こちらは少しだけ仰け反る一方プリンは大きな後隙を晒すことになる。
このような場合はプリンのDAが当て反ということ。
ただしこのワザは蓄積が溜まっていれば一方的相殺で無理やりねじ込める、持続が長くて当てやすい、飛び道具をかき消せるとフィニッシャーとしての能力が高く、高%下では死にワザではなくなる。

ある

呼んで字のごとく「存在する」という意味だが、スマブラの試合中にこの単語単体で使われた場合はたいてい「逆転の可能性がある」ことを指す。
スマブラSPは攻めなければいけない側が苦しいバランスになっており、ストックリードされると単純なダメージ数・ストック数以上に厳しい展開を強いられる。
特に3-1といった大幅リードをされると逆転の可能性はかなり低くなってしまうが、
そこから2-1に取り返すと「これは(逆転の可能性が)あるのか?」と期待を持ち、
さらに1-1まで並べると「(逆転の可能性が)あるぞ!」と実況や観戦にも熱が入る。

〇先において大量リードされたところからの追い上げでも使われることがある。

アンパンマンチャレンジ

上述した「アイアンマンチャレンジ」のパロディ企画。
「だれかと」のランダムマッチにて全ファイターで1勝するRTA。

ルールはアイアンマンチャレンジとほぼ共通しているが、こちらは「VIPマッチでなくてもよい」点で異なる。
全ファイターでVIPに入っていなかったり、極端な話、誰かが逆VIPに落とされていたとしても挑戦出来る他、連敗続きでVIPから落ちてしまった場合でも最低1勝すれば次のファイターに移れるのでアイアンマンチャレンジと比較するとハードルは低い。
とはいえ単純な物量の問題で全ファイターで1勝を目指すだけでも長時間のプレーは免れないため、挑戦の際は心してかかりたい。

位置取り

特定の場所・ポジションに位置すること。

スマブラやアクション型の対戦ゲーム界隈においては、対戦相手やステージの構造を加味して自分が最も有利と言える場所(位置)に居座る、もしくはその位置を目指す事をこう呼ぶ。
近距離戦が得意なファイターは相手と距離的に近い位置、真上を迎撃しやすいワザが多いファイターは相手から見て真下側の位置、といった具合。

また、スマブラは他の多くの対戦ゲームと異なりステージに高低差が存在し、総じて各ファイターのジャンプ力が高く空中での移動制御の方法が複数存在するため、位置取りの概念はより高度で複雑なものとなっている。
加えて「撃墜」や「ガケ攻め」という独自の概念が存在するスマブラでは、位置取りは勝敗に直結しうる重大要素となっている。

ファイターの組み合わせとステージに応じた位置取り次第では状況を大きく有利に傾けられるため、位置取りが正確であればあるほど自然と勝率は向上する。逆に言えば、この位置取りが不適切であれば自らを不利な状況に追い込んでしまい勝利が遠のいてしまう事となる。
これらを総合して桜井Pも「スマブラは位置取りのゲーム」と紹介している。

「立ち回り」とは密接に関係する用語。

入れ込み

ヒット確認や相手の後隙・着地隙等の確認をせずに次のワザを入力すること。

オンラインでは確認が難しい場面が増えるため、このような操作がどうしても多くなってしまう。
ヒット確認が出来るコンボでは、できるだけ入れ込みをしない方がミスした時のリスクが減る。

ただし最速で入れ込んだ方が相手に難しい対処を迫る事ができる場合もあるので、一概に悪い選択肢とも言い難い。
基本はしっかりと確認をするのが望ましいが、時には敢えて入れ込む事で相手に揺さぶりをかけるのも戦術のうちである。
オンラインでは入れ込みが増えるとは書いたが、別にオフラインでも使われる技術であることは覚えておこう。
中には入れ込みでないと間に合わないコンボなども存在する。

インスタントダブルジャンプ

IDJを参照。

上振れ/下振れ

実績・業績などが想定よりも上回ることを「上振れ」、逆に下回る事を「下振れ」という。

スマブラ及び対戦ゲームの界隈では、プレイヤーのコンディションやトーナメントの組み合わせ、そして時の運等により普段の実力とのギャップが激しい大会成績を収める事をこう表現する。
また、本作『スマブラSP』では強みと弱みが尖っていたり何らかの条件を満たす事で性能が大幅に強化・弱化するファイター(ピクミン&オリマールカリオスティーブなど)がいくらか存在し、そういったファイターが強い部分を前面に押し出したプレイで一気に勝利したシーンを上振れ、逆に弱い部分を突かれ続けてなすすべなく敗北したシーンを下振れと表現する事もある。
下の運ゲーにも接する。

運ゲー

プレイヤーの実力や努力よりも時の運が結果に色濃く反映されるゲームのこと。
本作『スマブラSP』では、9が当たれば即死の横B「ジャッジ」を持つMr.ゲーム&ウオッチランダムでコマンドが選択される下B(その中には食らうと確率で即死となるザキ・ザラキや選択するまで効果が不明なパルプンテも内包している)と1/8でスマッシュのダメージが2倍になる「かいしんのいちげき」を持つ勇者がそう呼ばれることが多い。
広義では、各ステージのギミックやアイテムが作用した時、ぶっ放しやお願い行動が上手く通った時、どちらか一方が立て続けに読み合いを制し続けた時なども含んで呼ぶことがある。
昨今では、ミェンミェンのドラゴンアーム下シフトを軸とした*6非常に強力なガケのぼり狩りのことを「運ゲーバズーカ」と呼ぶ層も一定数存在する。

当たり前だがスマブラは運だけで勝てるゲームではなく、基本的には敗者側が口にする負け惜しみ、或いは勝者側の謙遜で使われる機会が多い。
運ゲー要素を持つのもまたファイターの強みであり、それを封じるための戦略を練るのもキャラ対策の内。
運ゲーを押し付けるのもまた戦術の一つであり、負けにつながる運ゲーそのものを回避するため工夫を凝らすのもプレイヤーの実力の内である。

うんポイ

「"うん"とされる何かをポイポイする」の略。
画面内に複数の飛び道具を撒いて相手の動きを大きく制限する戦法。
使われる飛び道具に「重力落下する」タイプが多いニュアンスも含むが、「うん」が何を意味するかは永遠の謎。少なくともお父さん、お母さんには聞かない方がいいと思われる。
 
いずれにせよ飛び道具ファイターの中でも長く画面に残るor回転率の高い飛び道具を合わせて2つ持っていないと出来ない戦法であり、この戦法を行うのであれば自身のワザに「画面内に長く残る飛び道具」と「ある程度弾速のある飛び道具」の組み合わせがあることが望ましい。
明確な回答がファイターによって異なってくるため慣れていないと対処するのが難しい。
情報量の多さを以て相手のミスを誘って時には流れを取って一気に大ダメージを、時には避けられない小ダメージの積み重ねでダメージレースを制するのが本懐。
特に小ダメージの蓄積をローリスクに狙えるのが特徴であり、先行を許してしまうとどこかで立ち回りを壊さなければズルズルと送りバント的に寿命撃墜まで持ち込まれてゲームセット、といった試合運びに持ち込まれることが多い。
ファイターやプレイヤーによって刺さるかどうかが大幅に変わってくるため、簡単に見えて安定して勝てるようにするには難解な部分と向き合う必要がある。
 
主にスネークこどもリンクトゥーンリンク射撃Miiバンジョー&カズーイミュウツーなどが得意とする。

エッジガード

edge guard
直訳すると「端の防御」となる。スマブラにおいては主にガケをつかんだ状態、またはガケ際を背負った相手を攻める状況のことを指す。
厳密な言葉ではないため「相手のガケのぼりを成功させない」という意味合いで良い。当然、ガケつかまり状態になると不利な駆け引きを強いられやすいゲームバランスだからこそ成り立つ概念である。
元々は英語圏における用語であるが、現在では日本国内においても使用頻度が高まってきている。
似たような表現として、「ガケ上」「ガケ下」などもある。

元々使用されている英語圏では「復帰阻止」を指した言葉であることがほとんど。
日本国内ではガケの有利状況のキープを指していることが多いが、海外ではガケを背負わせた状態をキープする意味合いでは使われない。

エフェクト詐欺

致命エフェクトや必殺ズーム演出が出たにもかかわらず撃墜しない現象のこと。
諸説あるが致命エフェクトが発生する条件は割とアバウトのようで、特にふっとばされた側のベクトル変更・ずらし・ふっとび緩和などが正確である場合や複雑な地形が絡んだ場合はこのような現象が起きやすい。
グリーンヒルのU字溝の一番下で真横付近のベクトルを持つワザでふっとばした場合、直ぐに斜面にあたってふっとびが減衰する都合上、3~4連続で致命エフェクトを出すことが可能。
クッパの下Bガオガエンの横B(ラリアット)等は致命エフェクトの条件に深く抵触している?ようで、これらのワザは特にエフェクト詐欺が起こりやすい。

加えて致命エフェクトや必殺ズーム演出の条件は微妙に異なっており、これによってエフェクト詐欺が起こることも稀にある。
その例としては2022年1月に放送されたオンラインチャレンジ第3回決勝戦、3先戦場ガチルールで2本先取し、3本目も有利に試合を進めメラゾーマを直撃させる。ラストストックだったので必殺ズーム演出が起こり優勝決定!…と思いきやまさかのエフェクト詐欺。ここから不利側だったプレイヤーが怒涛の巻き返しで優勝する劇的な逆転劇のきっかけにもなってしまった*7
致命エフェクトが出ても撃墜を確認するまで、必殺ズームが起こってもGAME SETの声を聞くまでは油断せず次の展開を意識していこう。

ちなみに一部投げワザにはラストストックの致命演出が出ると食らい硬直が1F減り、緩和が間に合うという仕様?がある。
ここまでくると詐欺どころか妨害である

A技、B技

それぞれ、A技=通常攻撃、B技=必殺ワザのこと。
ボタン設定の初期状態に因み、分かりやすさを重視してこのように略される事がある。

主力の横B(及びNB)が通常攻撃と類似した技になっているミェンミェンはこの用語が使われる事が多いかもしれない。

お手軽キャラ

概ね「操作やコンボの難易度が低い、明確な勝ちパターンがある、対処の難しいワンパターン戦法が可能などの特徴を持ち、さほど練習をしなくてもある程度の強さまで簡単に動かせるようになるキャラ」といった意味合いで使われる。
どんなキャラであっても自分で使っている持ちキャラは努力と工夫をしたうえで対戦に臨んでいることがほとんどであり、この言葉を自分のキャラに用いることはほとんどない。多くは相手が使用したキャラに対して用いられ、その言葉の裏には「相手が自分とうまく戦えてるのはプレイヤーが上手いからではなく、簡単に強くなれるキャラを使っているからだ」という嫌味や負け惜しみのニュアンスを含んでいる。
相手プレイヤーの努力や工夫を否定する言葉であるため、安易に使用すると不快感を与えたり批判を受けたりする事になりがちなので使用の際は注意しよう。

もし、相手が使うファイターを本当に「お手軽だ」と感じる事が多い場合、編集者はそのファイターを自分で使ってみる事をオススメする。
自分で使ってみればそのファイターが何を弱みとしていて使っている人がどんな苦労をしているかが理解しやすいし、理解を深めた上で対戦に臨めば余計なストレスを感じる機会も少なくなる。
使ってみた上で本当に何の苦労もなく勝ちやすいと感じた時は、そのファイターが自分に向いている可能性が高い。そういった場合、いっそそのファイターをメインキャラにしてしまった方がいいかもしれない。

踊る

「ダンス」とも。
差し合いにおいていかにして接近するかという試みをせず、ひたすら全体Fの短い、あるいは着地隙の少ない・出にくい空中ワザを連打しまくる行為、またはその様。
主にマリオネスのような空中機動に優れ、シールドされたり空振りしたりしても重い反撃を貰いにくい空中ワザを持つファイターで多用される。

傍目には使用者に技術や知恵を感じさせるような絵面にはなりにくく、場合によっては笑いものにされてしまうこともしばしばある。
が、リーチの短いファイターは相手ファイターの性能によっては真正面から接近する事自体がリスクの伴う行動であり、その場で低リスクのワザを振って相手の接近や攻撃を誘い出し差し返しやワザに引っ掛かる事を期待する行為と考えれば、理に適った立派な戦法の一つと言える。

ちなみに『ストリートファイター』を始めとした格闘ゲーム界隈では、リュウケン等が持つ必殺ワザである昇龍拳やそれに準じた対空無敵ワザを連発することを「ドラゴンダンス」と呼ぶネタがある。
 

ダンス

上記の戦法のうち、特に大ジャンプから2回空中ワザを出す行為を指される場合が多め。

1回目の空中攻撃でジャンプしている/してきた相手を叩き落し、2回目の空中攻撃で地上で着地狩りしに来た相手に対して暴れるといった用途で使われる。
ガケ際のような移動の自由度が減らされる場面では特に機能する行動。また、必要以上に前のめりなプレイヤーに対して刺さりやすい。
逆に、ステージ中央のニュートラルの盤面ではわかっている相手にはラインを押し上げられたり着地狩りのリスクが付きまとったりする。

女の子回避

相手の行動を考慮・確認をせずに内側に地上移動回避を入れ込む行為。特にその場ガケのぼり→内側地上移動回避を入れ込むパターンがこう呼ばれやすい。
『for』時代から一定数の使用者が見られる用語。
 
「女の子」とは、ゲーマー界隈においては「男らしくない(臆病、優柔不断、忍耐力がない)」といったニュアンスで使われるスラングでもある。
そのため、不利状況を内側回避で安易に解決しようとした挙句、上級者にお仕置きされるといった様子からこのような用語が生まれたと考察できる。
性差別的な単語ではあるので使用は避けた方が良い。
 
ただし自動振り向きを持つファイターや素早く左右に攻撃判定が出るワザを持つファイターは、この行動で相手に表裏の確認を迫りながら近接ワザを押し付ける形に持ち込めるため非常に強力。
特にリュウケンテリースティーブ/アレックス等はシールドしてもなお攻めを継続できるワザを仕掛けてくるため対処が格段に難しく、対策必須である。
女の子とは程遠い風貌のファイターほど得意とする傾向にあるのは何とも皮肉である。

崖上がり阻止 / 崖攻め / 崖狩り

ガケにつかまった相手に攻撃する、またはガケのぼりからの行動へ対応するテクニック全般を指す。
ガケつかまり中は一定時間のみだが無敵となり、その後のガケのぼり行動にも無敵がつくため安全にステージに戻りやすく、ふっとばされた時はまずガケにつかまってからステージに上がるという行動パターンが復帰のセオリーとなる。
が、ガケが強い事を逆手に取ってガケをつかもうとした所を狙って復帰阻止を狙ったり、ガケにつかまってからの行動のどれかにリスクを負わせる選択肢を見せていったり、設置型飛び道具をガケ際に置いてガケつかまり中の相手を誘導したりと、ガケをつかまれた側も強気な攻めをしかけていく事ができる。

復帰阻止と並び、スマブラの対戦に勝利する上での重要な駆け引きが詰まっているテクニックと言える。

なお、公式用語的には「ガケのぼり」が正しいのだが、口頭では専ら「がけあがり」と呼ばれることが多く、文章においてもそのまま「崖上がり」とされることが多い。
4種のガケのぼりは公式用語では「その場でのぼる」「のぼりジャンプ」「のぼり攻撃」「のぼり回避」とされるが、こちらもプレイヤー間では「その場上がり」「ジャンプ上がり」「攻撃上がり」「回避上がり」とされることが多い。
「その場上がり」はさらに略して「その場」、「回避上がり」は「転がり上がり」と呼ばれることも。
理由としては例えば「のぼりジャンプ」だと「その場でのぼる→地上ジャンプ」と「のぼりジャンプ」の区別がつきづらいからだと思われる。
後はシンプルに語感が悪いからだろうか。
当wikiでは公式用語に則り、「ガケのぼり」「のぼりジャンプ」「のぼり攻撃」「のぼり回避」と書かれているページがほとんどである。

ちなみに、ガケ攻めをするためにガケつかまりをした相手の上を取る行為もしくは位置のことは「ガケ上」と呼ばれる。

崖に嫌われる

ガケにつかまれそうな距離なのにつかまれないこと。
特に今作では移動空中回避でガケにつかまろうとした際にガケに弾かれてつかまれない現象のこと。発祥は不明だが、SP以前から一定数使用者が見られる表現である。
ファイターのガケつかまりの範囲は前方に偏っているため、特にガケに対して背を向けて斜め上に移動空中回避を行うとこのような現象が起きやすい。
そのほかの原因としては下方向に空中回避をした際に下入力成分が残っていてガケつかまりをスルーしてしまった、などが考えられる。

崖の2F

僅か2Fながらガケをつかまる直前に存在する無防備な時間のこと。
口語表現では単に「2F」と略される場合も。

『スマブラ』シリーズには空中判定のままある程度ガケに近づくと、ガケの位置をサーチして吸い込まれるようにガケへ近づいてからガケつかまりモーションに移る現象がある(通称ガケ吸い寄せ)。
ガケ吸い寄せはガケとファイターの距離によって動作Fが変化し、最大で2Fを要する。そしてこのガケ吸い寄せの間は無敵がないため相手の攻撃をまともに喰らってしまいかねない無防備な状態となる。
このガケ吸い寄せの際に生じる僅かなスキ、またはそのスキを突いた復帰阻止のことを「ガケの2F」と呼ぶのがユーザー間で定着している。

もっとも、前述したように「2F」とはあくまでガケつかまりに最も時間がかかった場合の数値に過ぎず、ガケつかまりの際に必ず2Fのスキがある訳ではない(0Fの場合もある)。
が、本作『SP』からはこのガケの2Fを突いた復帰阻止を成功させると相手が一度ガケをつかまった扱いにならない(空中ジャンプが復活しない)という仕様に変更されたため、成功時の見返りが向上し注目度も高まっている。

崖待ち

ガケを背負った側が相手の攻めを捌く等して長時間ガケ際にとどまる待ち戦法のこと。
特に『DX』や『X』で強力な戦法であり、あまりに強力なためか『DX』と『X』のユーザー間の大会ではガケつかまりの回数に制限がかけられることがある。
『スマブラfor』以降ではガケ奪いのシステムが追加された他、着地を経由せず二度ガケつかまりをするとガケつかまり時の無敵が発生しないため、『DX』や『X』ほど強力な戦法ではない。

復帰阻止において阻止側がガケで待ってガケつかまりの瞬間やガケ付近に来た相手を叩く復帰阻止方法に関してもガケ待ちといわれることもある(当wikiでもガケで立って復帰阻止することをガケ待ちと表現していることがある)が、そちらはどちらかというと「(ガケつかまりの瞬間を狙う場合)ガケつかまり(の2F)に合わせる」や単に「復帰阻止」と言われる事の方が多い。

ガチ勢

勝負に真剣、勝利に貪欲なプレイヤーの総称。
一口にガチと言っても、あくまで勝つことを目的としその時点で最も強いと言われているファイターや最も効率の良い戦法を選ぶ人、好きなファイターで勝つためにファイターのポテンシャルを最大限に引き出そうとする人、まだ誰も見つけていない戦法を研究し対戦環境を大きく変えようとする人などさまざまな形で真剣にスマブラに取り組む人が存在する。

対義語としては勝ち負けより楽しむことを優先する「エンジョイ勢」が挙げられる。一般的に「友達と集まった時だけスマブラをする」といった、パーティゲームおよびコミュニケーションツールとしてスマブラを見做す人が多い。
とはいえガチでやり込む事をエンジョイしているプレイヤーも沢山いるので、はっきり対立する関係ではない。
また人と対戦しないシングル専門のプレイヤーが全員エンジョイ勢というわけでもなく、「CPレベル9の挙動を分析し、ノーダメージで3ストック撃破」「トレーニングであらゆるアイテムを組み込んだ魅せコンボの構築」や、「灯火の星RTA」「スピリット再戦のスコアアタック*8」などに挑むガチ勢も存在する。

間違っても、「自分はガチ勢(エンジョイ勢)だから~」「自分の考えてる"ガチ"の定義は~」などと言って自分と嗜好の違うプレイヤーを貶すような真似をしてはいけない。今日のスマブラがあるのはガチ勢・エンジョイ勢を含め大勢のプレイヤーがいたからこそであり、お互いを受け入れることが大切。
スマブラを遊んでいるプレイヤーの数だけ、それぞれのスマブラの遊び方があるという事を忘れずに。

ガチ乱闘

スマブラでは「ステージ終点アイテム無し」での乱闘を指す。1on1の場合は「ガチタイマン」とも。
『for』のオンライン対戦にあった、「ガチ部屋」というこのルール専用の対戦部屋の名前に由来する。

あらゆるギミックの無い平坦な地形が「ガチ」な勝負に向いているとされ、不安定な要素に邪魔されずに勝負をしたいプレイヤーを中心に人気のあるルールの一つ。

が、スピードや飛び道具の有無による影響が非常に大きくなるなどファイターごとの有利不利が激しく、実は特段フェアなルールというわけではない
そのため、大掛かりな大会ではある程度すり抜け足場を有したステージとの選択性が取り入れられており、「ステージは必ず終点」というルールは大きく減った。

また、アイテムの有無、タイム制、体力制、乱闘、チーム戦など、様々なルールを作る事ができ遊びの幅が広いスマブラでは
他それぞれのルールでもまた違った攻略と駆け引きの奥深さもあり、そこに注目しているプレイヤー(ガチ勢)も少なくない。

決して『真剣勝負ができるのはガチ乱闘ルールだけとは限らない』という事を頭に入れておこう。

今作では前作と比べ大会ルール寄りのアイテムなしルールにおけるガチな対戦がより広い層に広がったため、「ガチ乱闘」「ガチ対戦」においても終点限定とはならない場合が多い。
ステージは「終点」「戦場」「小戦場」のほか、ギミックOFFの「ポケモンスタジアム2」「すま村」「村と街」「カロスポケモンリーグ」が好まれる傾向にある。
ルールによってはギミックOFFの「ライラットクルーズ」「ヨッシーストーリー」「ヨッシーアイランド」が採用されることも。
なお、ギミックOFFの「ポケモンスタジアム」と「ポケモンスタジアム2」は似て非なるステージなので選択する際は注意が要る。
大会におけるステージ選択の詳細についてはこちらのページを参照。

なお、過去作品では大会でも「ダックハント」「フリゲートオルフェオン」「プププランド(64)」「戦艦ハルバード」等が使われることがあった(ダックハントステージはクラウドが高所で引きこもりすぎた為か大会ルールからは姿を消してしまったが…)。
ギミックOFFがなかった時代でも、「ポケモンスタジアム」「夢の泉」「すま村」「村と街」等は大会シーンで好んで使われる傾向にあった。

被せ

対戦相手が使用するファイターに対して相性が良いファイターを後出しで選択する事。元ネタは格闘ゲーム界隈の用語。
被せをするにはそれ用のサブキャラをメインキャラとは別に練習する必要があるため、その負担を加味して真剣勝負の世界では戦略の一つとして認知されている事が多い(現に1on1の大規模大会では「負けた側のみ使用ファイターを変更しても良い」「両プレイヤー同士で被せ合いが発生した場合、シークレットオーダー*9によって使用ファイターを選択する」といった被せを前提としたルールを敷かれている事が多い)。
他ゲーではよく使われる「じゃんけんで勝ったほうがキャラの後出し権か、ステージの選択権を得る」というのはスマブラでは使われない傾向がある。

ただ、相性の有利不利を踏まえてファイターを変更するというのは露骨に勝ちにこだわる行為であり、戦略とはいえ好まれないケースも多々。
ハメと同様、友達同士で遊んでいる時などは控えた方がいいかもしれない。

環境

広義においては人、生物を取り巻く家庭・社会・自然などの外的な事の総体のこと。
スマブラ界隈を始めとした対戦ゲーム界隈では、「対人戦における流行り廃り」といった意味で使われる。
伝わりやすさを重視する場合に「対戦環境」と呼ばれることも。
 
流行の頂点に立つ、最も勝ちやすいと目されているファイターや戦術は「環境トップ」と呼ばれる。
研究が進んだことで新たに勝ちやすい選択肢の一つと目されることを「環境入り」、ある環境の中で勝ちやすい戦法を模索することに「メタ(メタる)」「環境に刺さる」といった用語・表現を用いられることも。

疑似タイ

疑似タイマンの略。
大乱闘やチーム乱闘といった多人数戦において、横槍が入らず1対1で戦っている状況のこと。

起点

物事、特に道路や鉄道がそこから始まる(と定めた)所。
スマブラ及び対戦ゲームにおいては「有利な状況を作り出せる行動」、もしくはその行動を通すための前準備として必要な行動といった意味合いで使われる。

一例をあげると、「空Nのような着地隙の小さい空中攻撃を地上にいる相手にガードさせること」がある。
スマブラは原則シールドを解除する際に専用のスキがあり、ガード→シールド解除とした場合は不利な状況になる事が少なくない。シールドキャンセルという解除のスキをスキップしてワザを繰り出すテクニックもあるが、それで出せる行動は限られているため相手に読まれやすい。これらの条件が重なる事で空中攻撃を仕掛けた側は基本的に有利な読み合いを仕掛けられるため、この場合の空中攻撃は「起点」と言える。
このように有利な読み合いを仕掛けること自体ではなく、有利な読み合いを仕掛ける「きっかけ」となる行動を指して使われる用語である。

広義では、上記の例で言うところの「空Nが届く距離までダッシュで近づく」「相手の真上にジャンプする」といった部分も込みで起点と呼ぶ事もある。

ちなみに元は『ポケモン』などRPG作品で使われている用語。
特にポケモン対戦では補助(バフ/デバフ)わざを積むこと、もしくはそれが狙いやすいステータスやわざ構成のポケモンを指す機会が多い。

逆VIP

オンラインマッチにおいて、世界戦闘力が下がりすぎた際に発生する現象、およびその範囲のこと。
ユーザーによる造語であり、ゲーム内でこのような表示が出ることはない。
概ね世界戦闘力200万~300万前後がボーダーラインと言われることが多い。
中期までは10万前後だったが、アップデートにより戦闘力の計算式が変更されてからは300万が逆VIPのボーダーと呼ばれるようになっている。

このボーダーを下回るとVIPマッチのように1試合ごとの世界戦闘力の増減が極端に少なくなってしまう。
世界戦闘力が200万を大きく下回ることは滅多にないが、一度でもその近くまで落ち込んでくると勝っても世界戦闘力がなかなか上がらなくなってしまい、脱出するまでかなりの勝ち数を確保しなければならなくなってしまう。
おそらくは「この戦闘力帯は場数を重ねて内部レートが近いプレイヤーとの対戦がメインとなりやすく、勝ってもレートとその順位が変動しにくい」区域になっていると思われる。

この「レートと順位が変動しにくい」という現象がVIPマッチでのレート変動が少ないことと似ていることが逆VIPの名前の由来である。
プレイヤー本人の実力よりも「レート&順位がほとんど変動しない」ということが重要であり、貶す意味の用語ではないことは留意したい。
ニュアンス的には「このあたりの戦闘力帯はレートがVIPマッチ並に動かな過ぎてもはや逆にVIPみたいなもんだろ」といった感じ。
「VIP」は「要人・貴賓・最重要人物」といった意味でありVIPという言葉には逆も何もなく、用語としては誤用以外の何物でもないのだが、定着してしまっているので仕方ない。

残念なことにVIPマッチと比較すると回線がよろしくないプレイヤーとの遭遇率、使用ファイターによっては切断される確率も高く、相手が切断していた試合は勝ち扱いでも世界戦闘力が上がらないという仕様も相まって泥沼に陥ることは必至。
ただし、しばしば「逆VIPのプレイヤーはVIP付近のプレイヤーより強い」などと冗談めかして言われることがあるが、逆VIPにいる人は少なくとも「逆VIPを抜け出せるプレイヤーに勝てなかったからそこにいる」という事実は残念ながら否定できない。

「逆VIP脱出」という目標は、主に初心者卒業の指針としてメジャーなものとなっている。
その蟻地獄のごとくデフレした様からネガティブな意味合いを以て語られやすいが、
実際には世界戦闘力の変化がとても激しい400万~600万前後は初期状態のプラマイゼロに近い数値であることが多い=オンラインのプレイ数が少ないプレイヤーばかりが固まりやすくなっていて、
逆にオンラインをよくプレイするユーザーの多くがそれより下に固まりやすい(つまり中間層は実質自動スキップされている)という仕様になっている。
つまり逆VIP入りするのが普通とすら言える。

昨今では発売から数年経ちプレイヤー全体の技術の向上もあって、この「逆VIP」のプレイヤー層ですら「スマブラをほとんどやったことがない初心者」といったプレイヤーは発売初期からすると大きく数を減らしている。
一度入るとなかなか抜け出せないということもあり、「逆VIPから抜け出せないまま経験値だけ積まれてある程度のプレイヤースキルが備わってしまった」例も実際にある。
また、「サブアカウントを新しく作って一から全キャラVIPを目指す」「新しいファイターを使う際に一度わざと逆VIPに落としてからVIPを目指す」プレイヤーもごく少数ながらいるため、中途半端な戦闘力帯よりも戦闘力に見合わないプレイヤーとの遭遇率は高い。
スマブラを始めたてのプレイヤーは最終的にこの「逆VIP」に叩き落されると思われるが、再度申し上げるが何も恥ずかしいことではない。
難しいかもしれないが、戦闘力の数値はいっそ無視してランダムマッチを楽しむのが賢明だろう
逆に言えば、この戦闘力帯から抜け出せればVIP入りは間近ということだ。めげずに頑張ろう。

なお上記で述べられている「サブアカウントを新しく使ったりわざと逆VIPに落としたりしてからVIP入りを目指す」行為はいわゆる「初心者狩り」「スマーフィング*10」に該当する悪質で恥じるべき行為なので良い子はマネしないように。

キャラ開拓

まだプレイヤーの間で共有されていない、キャラの新たなセオリーやコンボを研究すること。単に「開拓」とも。
アプローチの仕方は様々だが、今知られている状況に応じた行動のセオリー(「」ともいう)やコンボをより良くする方法がないか考え、トレーニングなどで検証や練習をして実践で使える形にしていく方法などがある。

ダイアグラムキャラランクの変動、またwikiを含むファイター記事の充実は、アップデートによる性能変化を除けば主にこれによって起こる。
また、新たな戦法の発見などで相性が覆ることもある。

キャラ対策

キャラクター対策。特定のキャラクターの強みを活かさせず、逆に弱みを露呈させることで有利に戦えるような戦術・試合運び等を研究すること。

スマブラでの正式なプレイアブルキャラクター名の呼称は「ファイター」ではあるが対戦格闘ゲームの多くでは「キャラクター」と呼ばれ、その流れでこういった表記をされる事が多い。更に略して「キャラ対」と呼ばれることも。

分かりやすい例では、

  • クッパに対して弱攻撃の百裂を使ってはいけない(単発分岐、または途中で止める)。
  • リトル・マックに対して地対地で殴り合わないように、空中戦や台を絡めた縦の駆け引きに持ち込む。
  • 復帰弱者を積極的にガケ外へ追いやる。

もっと踏み込むと、

  • 浮かせたクッパのクッパドロップでシールドブレイクされないように注意する。
  • リトル・マックが復帰する際はジョルトブローを使った後を狙う。
  • 復帰弱者をガケに追い詰めたら強引なライン回復を警戒する。
    等が挙げられる。

キャラ対策が不足しているとわからん殺しと呼ばれる、一方的に不利な形で敗北に追いやられることがある。
また、キャラ対策を進めてもなお自分のファイターでは不利相性を覆せないとなると、有利なファイターを選ぶ被せで対抗せざるを得ない場合もある。

キャラパワー

キャラ毎の相性を無視した単純なキャラ性能、あるいは理論上の強さのこと。
この「キャラ性能」にはワザそのものの強さや移動速度、復帰力などが含まれる。
一般的に「キャラパワーがある」と言うと「どんな状況でもそこそこ以上の強みがあり、安定している」「性能を引き出せれば強い」という意味。
俗に「キャラパワーを感じる」と言うと「強いかどうかは置いておいて、一点光るモノがある」「現時点では結果を出せていないが、今後の開拓によっては躍進できる可能性がありそうだ」程度の意味。

また、「キャラパワーが強い」「キャラパワーで勝った」等の用法は
上記の「お手軽キャラ」の様に「プレイヤーの腕ではなく、キャラの強さ」といった嫌味・負け惜しみ・相手や特定のプレイヤーへの侮蔑的なニュアンスが強く、使う際に気をつける・または控えるべきである。

なんにせよ個人の主観に依存する非常にふんわりした言葉なので、使う場面に注意。

キャラランク

有志が制作する、対戦ゲームにおけるキャラクター(ファイター)の強さの位置付け。

ダイアグラムや大会での戦果をもとに、「五分~有利な戦いをする機会が多いファイター」から「不利な戦いを強いられやすいファイター」までを細かくランク分けし、分類したものを指す。
また、作成者の基準によっては大会でよく使われるステージの適性が高いか、2試合先取+ダブルイリミネーション制のトーナメントを1体のみで勝ち上がる事が現実的かどうかが加味されることがある。
さらに、このキャラランクの位置によって「上位(強キャラ)」「中堅」「下位(弱キャラ)」などという格付けがなされる。
この情報を、どのファイターを使うかないしはどのファイターの対策に重きを置くかの参考にする人も多い。
プレイヤー間での研究が進んだりアップデートで性能が調されたりすると、キャラランクが変動する場合もある。

スマブラでもキャラランクを作成しているユーザーは数多く存在しているのだが、ほぼ全てのランクが「シンプルかつ平坦なステージ・アイテムなし・ストック3・1on1・オフライン有志大会トップ層環境」といったガチ対戦・競技シーンにおけるルールを基準として作成されており、異なる場合は一々「乱闘でのランク」「オンライン(による遅延込み)ランク」と一言添えている事が殆ど。
大規模大会で好成績を残すなど実績のあるプレイヤーやプロプレイヤーの公開したランクは説得力を有し、注目されやすい。が、どんなプレイヤーであっても知識や思考に偏りはあり、価値観も異なる。分析が進んだ事でプレイヤー達からの印象が変動する事も良くある話であるため、有名プレイヤーのランクだからといって絶対的な意見となることはない。分かりやすく言えばそれは常に「その人の想像」である。
事実、本作スマブラSPのランク付けは本作のプロデューサー桜井政博氏から「実情と違う」とコメントされたこともある*11

また、キャラクターの単体の性能や相性だけでゲームバランスが完結しておらず、ルール・ステージ・アイテムの有無・参加人数など対戦を構成する要素が膨大なスマブラにおいては、本来ファイターの強さをランク付けすることは非常に難しい物である。
一部ではキャラランクが正しいという前提で話を進めているような記述も珍しくないが、あくまで「限られた環境における実績」を元にし「個人の価値観から定められた」「現時点での」目安に過ぎないので、鵜呑みにしないのが好ましい。

なお、個人の価値観を排除したキャラランクであっても鵜呑みにしない方がいいことには変わりがない。
大会結果やスマメイトの戦績のみを参考にしたキャラランクは、ランク作成者の主観が徹底的に除かれたランクであると言える。
ではそのランクが理論値なのかというと、決してそんなことはない。
そもそも、キャラクターの理論値を出せるプレイヤーは上位であっても(1F反応みたいな人間に出来ない範囲の操作を除外した理論値と仮定したとしても)居ないと言っていい。
そのキャラクターの取れる動き、試合を通した反応速度と判断能力や操作精度の維持、数多くいる他キャラクターの対策といった要素を全て兼ね備えたプレイヤーは存在しないだろう。
大会結果やレーティングバトルの統計からキャラクターの理論値を測るには、プレイヤー側があまりにも力不足だと言える。
大会結果や統計はあくまで傾向や一つの結果でしかなく、キャラクターの理論値や強さを出したものでは無いということをわきまえよう。

拒否

自分に向けられた要望を断り、こばむこと。

スマブラや格闘ゲームにおいては、「対戦相手が取る特定の行動に対して反撃や回避、または無視できる選択肢を取り続けること」つまり「相手の思い通りにさせないこと」を意味する用語として広く使われる。
意味合いの似た表現として、「~に付き合わない」といったものもある。

代表例では撃墜拒否着地狩り拒否など。

他には、主に1on1ルールのオフ大会において特定のステージを相手に選ばせない*12事を指す機会もある。

競技シーン

主には「eスポーツ」のプロ選手が行う公式な試合の事。ひいては、それを模した大会・イベントも含めて広く言い表す用語。

また、スマブラ界隈では予てよりいわゆる「ガチ勢」とされるユーザーによる非公式の競技ルールが確立されており、そういったルールで行われる大会・イベントもまとめて競技シーンと呼称される事がある。
ざっくりとした見方をするなら、「参加者の中で最も強いプレイヤーを決める、規模の大きな大会やイベント」といった意味合いで捉えておけばほぼ間違いない。

屈伸

繰り返し何度もしゃがむ動作をすること。「ペコペコ」とも。

オンライン対戦では、アピールの代替手段として相手を挑発又は称賛するのに使ったり、全力で戦わない「馴れ合い」を促したり、やることが無い時に癖でやっていたりとその意味合いは多岐に渡る。
アピールをキーコンから切っているプレイヤーがラグチェックの用途で行うことも。
本作登場キャラでは『Minecraft』のスティーブの下アピが原作の屈伸行為を元ネタにしている。

どちらにしろ、見かけてもあまり神経質にならないのが吉。

ちなみに英語圏では「Tea bag」と呼ばれる(紅茶などを淹れる為に使うティーバッグを上げ下げする様を表現したもの)。
「Tea bag」のスラングとしての意味は良い子のゲームであるスマブラのwikiにはとても書き表せられないような大変下品な内容であるため注意されたし。
間違ってもお父さんやお母さんに意味を尋ねないようにしよう。
某プロレスラーはよりによってこれを持ちワザ(という名前の精神攻撃)にしている。

余談

スマブラではないが、『KOF』の一部作品ではガード後に「レバー後→斜下後→後」と屈伸入力するとガードポーズが延長されるというテクニックが有り、「ガードポーズを取っている相手を投げられない」仕様を利用して当て投げ(小攻撃をガードさせる→ちょっと歩いて投げる)を抜ける為に使う事がある。
逆にこれをやるとガードが上下切り替わってしまうため、屈伸を呼んでしゃがみ弱キックを刺すなどの方法もあり、いつ屈伸するかは読み合いの一部…というように、タイトルによっては屈伸が煽り行為ではないので注意。

ゲームバランス

対戦ゲームでは、キャラクターやシステムの強さの偏りの度合いを評価する言葉。
例えば、あるキャラだけが極端に強いと、勝つためにみんなそのキャラだけを使うことになるので、似たような展開の試合が連続して面白みに欠ける。
あるいは、回避やガードといった防御行動が強すぎて自分から攻撃することのリスクが大きいシステムになっていると、お互いになかなか攻撃しない消極的な勝負となり、逆に攻撃のリスクが小さすぎると、今度は先に攻撃を入れた方が勝つ一方的な試合展開になりやすい。

このようなゲームを「ゲームバランスの悪い」ゲームという。
後述の○○ブラはこのゲームバランスが悪く1強状態になっているのを揶揄する言葉。

「ゲームバランスの良い対戦ゲーム」というと、
極端に強すぎたり弱すぎたりする要素がなく、どのキャラもその個性を生かしつつ勝つことができるという点を満たしていることが多い。

また、強すぎる即死コンボほぼ全キャラが持っているので結果的にバランスが取れているというタイプのゲームもあり、「不安定なゲームバランス」「世紀末」と、良し悪しとは別に評価されたりする(初代スマブラはこれにあたる)。

ゲームメイク

試合の組み立て方のこと。

スマブラは蓄積ダメージというシステムや撃墜(バースト)という勝利条件があるため、一般的な格闘ゲームとは異なり、ただ攻撃を当てるだけでは勝てないようになっている。
つまり「どのようにダメージを稼ぎ、どのように撃墜するか」という作戦の立て方や遂行力が強さに少なからず関わってくる。基本的には「序盤はコンボで蓄積ダメージを稼ぎ、中盤は着地狩り復帰阻止で有利状況を作り、終盤はバーストワザを狙う」というのが大まかな流れになることが多いが、当てにくいスマッシュを当てるために一旦当てやすいワザでダウンを奪うなど、より細かなゲームメイクができればスマートな試合運びができる。

初心者は往々にして、序盤からスマッシュを振り回したり、逆に蓄積ダメージを十分稼いでいるのに撃墜ワザを当てられず小ワザばかり振っていたりすることが少なくなく、これはゲームメイクができていないということになる。
これは守りも同様で、自分の蓄積ダメージが高くなってくるとバーストワザを警戒しなくてはならない、では当たらない為には自分の使っているキャラはどう動くべきかといった考え方ができないと簡単にやられてしまうことになる。

ゲームメイクは相手のキャラ、ステージ位置、お互いのチャージワザや特殊ゲージの量などあらゆる要素で刻々と変化していく。スマブラの上達には、単なる操作精度や反射神経だけではなく「今、どんなワザを当てるべきか」「今、どういうワザを食らってはいけないのか」という対キャラ知識・臨機応変な判断力も重要と言える。

特定の蓄積%からの撃墜コンボが決まらないとバ難に陥るキャラは、このゲームメイクが特に大事になる。

撃墜拒否

受けてしまうと撃墜(バースト)されてしまうワザ(撃墜択)を受けない立ち回り、又は受けてしまってもヒットストップずらしベクトル変更を駆使してバーストしないようふっとび方をコントロールするテクニックのこと。

スマブラは撃墜されれば問答無用で負けというルールなため、逆に言えば「撃墜されなければ負けない=撃墜されることのないワザなら敢えて受けてもOK」という発想から生まれた用語。
分かりやすい例でいうなら、50~60%程度のダメージが蓄積した状態でガノンドロフの横スマッシュが届かない位置を陣取るといった対策が挙げられる(使用ファイターや位置にもよるが、この%はすでにガノンの横スマッシュ一撃で撃墜される圏内である。逆にダッシュ攻撃前空中攻撃後空中攻撃下必殺ワザなどは受けてもまだ撃墜されずに済む事が多い)。
他にも例を挙げるなら、投げワザで撃墜が難しいファイター相手にシールドで守りを固める、上に飛ばす方法が乏しいファイター相手にステージ中央を陣取る、主な撃墜択が空中ワザに偏っており地上ワザで撃墜しにくいファイター相手にジャンプせずに立ち回るなど。相手ファイターによっては攻撃を避けるのではなく、軽い攻撃をわざと喰らってバ難蓄積帯に持っていくというのも含まれる。

精度が高ければ非常に粘り強くストックを保持できるが、実戦ならではの速い展開の中で的確な拒否を徹底するのは容易なことではない。
また、相手が撃墜拒否を徹底しているようならその裏をかいた択を通し、その後の展開で有利な読み合いを仕掛け撃墜に持ち込むといった戦略もある(投げで撃墜できないからシールドを固める相手に前投げでガケ外に追いやり、復帰阻止を狙うなど)。
総じてスマブラにおける防御の奥深さが詰まったテクニックであり、緻密なキャラ対策・鋭い読み・そして対戦経験が並行して問われる。

関連項目:拒否寿命撃墜バ難

撃墜コンボ

相手を撃墜に至らしめる事ができるコンボのことを指す。
代表例としてはフォックスの降り際空N→ダッシュ上スマッシュキャプテン・ファルコン空下(地上当て)空前本当てジョーカー空前1段目着地(地上当て)空上落とし→下スマッシュなどが挙げられる。

正確な状況判断・ヒット確認こそ求められるが、スマッシュ攻撃などの大ワザを直接狙う必要がなくなりリスクを抑えながら撃墜を狙えるようになるため、安定して勝つためには是非とも習得したいテクニックである。
ただし、これらのコンボは確定帯が狭め、決める位置を選ばなければそもそも撃墜できない、といった課題も多い。シビアにダメージ計算・状況作りをしなければそもそも決める機会が訪れない事にもなりかねず、実戦で決めるのは見た目以上に難しい。

また、撃墜コンボを得意とするファイターは得てして相手ダメージが蓄積しすぎたときにバ難になりやすい傾向もある。

ちなみに0%や低%から撃墜に持ち込めるコンボは「即死コンボ」と呼ばれ、撃墜コンボとは区別した使い方をされる事が多い。

撃墜レース

お互いに撃墜を間近に控え、どちらが先にストックを奪うかを競い合う展開のこと。より広くは、試合序盤やダメージレースを含めた、ストックの奪い合い全般を指すこともある(実際に、超低%から撃墜を狙えるキャラがいたり、序盤のコンボや連携などから流れるように復帰阻止を決めてあっという間にストックを奪ってしまう展開も起こりうる)。もちろん相手のストックを奪う撃墜力だけでなく、重い体重や高い復帰力による生存力も撃墜レースを有利にする要素の一つ。

他の格闘ゲームには無いスマブラ独自の概念であり、自キャラの撃墜手段の把握や撃墜までの展開作り、相手のキャラ対策撃墜拒否など、スマブラの醍醐味が凝縮されている。

撃墜%

読んで字のごとく、あるワザで相手を撃墜できる蓄積ダメージのこと。相手のワザで撃墜される自分の蓄積ダメージを指して使うこともできる。
「撃墜できる」といってもメテオやフルホールドスマッシュなどを含むことはなく、通常はそのキャラの主力となる撃墜ワザ(ノンホールドスマッシュや空後、上強、横強、後ろ投げなど)を指して使う。
ステージ位置や体重、OP相殺などによって微妙に異なるため多少おおまかな数値になるが、撃墜力のあるキャラなら100%ほどから、それ以外のキャラも120%ほどになれば当てやすい撃墜ワザがいくつか出てくるだろう。

明文化すれば当たり前のことだが、自分のキャラの撃墜%を把握できているかどうかはプレーヤーの強さに直結する重要な要素のひとつである。
今の相手をどのワザなら撃墜できてどのワザなら撃墜できないのかを把握できていれば、撃墜に至らない攻撃で相手を延命させることなくよりスマートにストックを奪うことができる。
特に「特定の蓄積帯限定のコンボが撃墜パターン」のキャラは、この蓄積帯を通り越してしまうと相手の寿命がかなり伸びるために撃墜%の意識が重要。
逆に相手のキャラの撃墜%を把握できているかも非常に重要であり、これを知っているかどうかは撃墜拒否ができるかどうかに直結するため立ち回りに大きな差が出る。

相手の撃墜%で倒しきることと、自分の撃墜%で撃墜拒否をして寿命まで耐えられること。この両方が実践できると勝率はグッと高まる。

公式ルール

スマブラでは主に『スマブラSP 日本選手権』などの任天堂公式大会で使われるルールを指す。

具体的なルールで言うと

  • アイテムスイッチを全てON
  • ステージは一部のステージを除いた中から完全ランダム
  • ステージギミックON
  • ステージ遷移ON
  • チャージ切りふだON
  • 3ストック
  • 1on1

「一部を除いたステージ」というのは神殿エンジェランドなどといった広大すぎて1on1には向かないステージなどが除外されている。

公式大会でも2021年末に行われたオンラインチャレンジ第5戦では終点+アイテム&ギミック無し、同決勝大会の決勝戦では戦場+アイテム&ギミック無し*13が選択された事があり、決してこれだけが公式ルールというわけではないので注意。

擦る

主にアーケードゲームにおいて、ボタンを激しく連打する様。
転じて、特定のワザを連打することをこのように表現することがある。
画面を見てから対応するのではなく、起き上がり決め打ち昇竜のように画面を見ないで入力する場合擦ると言われやすい。
戦略性が乏しいとしてネガティブに捉えられがちな言葉だが、低リスクなコンボの起点や撃墜ワザ、あるいは対策がバレていないワザを振りまくるというのは、実に合理的である。

スマブラにおいてはワンパターン相殺というシステムが存在し、多用した(正確には相手に当てるかシールドされた)ワザの威力が下がるため、ある程度擦り行為の対策にはなっている。
スマッシュ攻撃や空後を使い過ぎて威力が下がり中々バースト出来なくなってしまうという事もあるため、フィニッシュワザにおけるワンパターン相殺の管理が上位層では重要となる。

壊す / 破壊

距離を取って差し合う、地道にダメージを稼ぐ、復帰を阻止する、といったゲームメイクをしようとするファイターを重い一撃やを通して一瞬で撃墜すること。
または定石とされる選択肢を文字通り破壊するべく、一点読みやぶっ放しといった定石に則っているとは言い難い選択肢で打ち勝っていくこと。
こういった一点読みやぶっぱに引っかかる場合は事故死なんて呼ばれたりもする。

ふっとばし力や判定の強さに優れた単発ワザが豊富なガノンドロフベレト/ベレス、コンボ火力が凄まじいルイージアイスクライマーカズヤかいしんのいちげきコマンド選択で思わぬ決め手を引き出す勇者を思い浮かべれば、なんとなくどういった行為が破壊に当てはまるかが理解できるだろう。
逆に撃墜までに必要な手数が多く体重も軽いシークピチューは「壊されやすい」ファイターになる。

壊れ

上記の壊すと同じ動詞であるが意味合いは異なり、
この単語で使われた場合は「(技またはキャラの)性能が異常に高い」という意味になる。
壊れてる / ぶっ壊れ などとも使われる。
英語でもそのまま英訳した「Broken(壊れている)」で頻出するが、
日本語よりもやや軽いニュアンスで「ヤバい」くらいの意味合いで使われていることも少なくない。

サイコロアイアンマンチャレンジ

2024年1月頃から上位プレーヤー間で話題になった企画。
アイアンマンチャレンジのルールに加え、負けたらサイコロを振り、出た目の数だけ逆走するというルールが加わる。
例えばカービィ→フォックス→ピカチュウと連勝して次のルイージで敗戦した場合、サイコロを振り、3が出たらカービィからやり直しとなる。

アイアンマンチャレンジの過酷さは上記のリンクからも察してもらえると思うが、ここに逆走ルールまで加わると
もはやトッププレーヤーにとってもタイム云々以前にクリアすること自体が現実的ではない。
通常のアイアンマンチャレンジと異なり「何度負けても勝つまでチャレンジする」ということがルール上不可能であり、
サイコロの出目を考えるとキャラを問わず安定してVIPで4連勝以上できる実力がないと進むことすらできない
(この4連勝はあくまで最低ラインであり、4勝1敗=勝率80%の戦績では停滞するのみである)。

〇先(〇には何らかの数字が入る)。

読みは「〇さき」。
主に「〇試合先取」といった対戦のルールを指す事が多い。
同じ組み合わせの対戦を連続で繰り返し、〇に入った回数の勝利数を先に積み上げた方を勝者とするルールのこと。

主に競技シーンでは「1試合の勝敗だけでは結果に実力が反映されにくい」という考えから、このようなルールが採用される機会が多い。
大会の予選やトーナメント下位で採用される事が多い「2先」、大会の決勝などで採用される事が多い「3先」、
さらに腰を据えた長期戦として採用される「5先」や「10先」が比較的メジャー。

1回限りの勝負のことを「1先」と呼ぶ事もある。
他には、特に試合数に決まりを設けず時間が許すまで二人きりでガッツリ連戦することを「100先」などと表現することも(本当に100本先取までするかは時と場合次第)。

海外では「First To ○」の略でFT○と訳される。
類義語として、「Best Of ○」の略でBO○もよく使われる。この場合○はフルセットになった場合の最大試合数で、そのうち多く取った方が勝ちという意味。
例えばBO3の場合、3試合中2本取った方が勝ち上がりとなるので2先と同じである。3先=FT3=BO5。

作業 / 作業プレイ

作業の本来の意味は、「一定の目的と計画のもとに、身体または知能を使ってする仕事」とされる。

スマブラ界隈では、主に「試合中に読み合い/駆け引きを意識する事なく、終始一定のペースで行動し続けるプレイ」といった意味合いで使われる。
実力差のある対戦、特定の戦法の突破が難しいファイターを完封する立ち回りなどがこう呼ばれる。

ワンパターン戦法と似ているが、対応される・されないに関わらず自分が得意な事をやり続けるのがワンパターン戦法、相手に対応されないと踏まえた動きをし続けるのが作業プレイといった形で使い分けられる事が多い。
つまり、どちらかと言えば一見単調なプレイでもそれを徹底しつつ勝利できるプレイヤーの技術と攻略を称賛する意味合いで作業と呼ばれる。乱暴に定義するなら「勝てば作業、負ければワンパ」と言ってしまえるかもしれない

座標のゲーム

スマブラのゲーム性を端的に表した用語。

元ネタは動画「カズヤのつかいかた」における桜井 政博氏の発言で、氏はカズヤの原作である『鉄拳』シリーズは「間合いとワザのヒット位置、上・中・下段の属性などで構成する“間合い”のゲーム」、対してスマブラは「高度や距離で差し合い、安全と危険が位置取りで変化する“座標”のゲーム」といった風に、『鉄拳』とスマブラのゲーム性の違いについて解説している。

実際にスマブラの試合はワザのリーチや左右の距離感で差し合うのみでなく、ファイターの挙動の多彩さやステージの構造によって上下の概念が多分に絡むこととなり、有利な「間合い」を取り合うというよりは、有利な「位置(座標)」を取り合うような試合展開になる事が多い。
これらを総括して「座標のゲーム」とする表現は非常に簡易かつ的確なものであることから、以後はプレイヤー界隈においてもスマブラは座標のゲームと認識されるようになった。

シード、シード権

競技において、有力な選手に与えられる権利のこと。
主には大会・トーナメントにおける「序盤の試合を免除し、上位の試合から参加する権利」であることが多く、スマブラの大規模大会でも採用される機会がある。
テニスの「上位選手はトーナメント表の離れた所に配置され、格下との試合が中心となる*14」や、サッカーの「4チームの総当りとなる予選ラウンドでは出場チームを実績にてポット1-4に割り振り、それぞれのグループが各ポットから1チームずつ選出される」など、試合免除こそ無いが上位の選手ほど楽になるように仕込まれる事もシード権と言われる。
 
序盤の試合で新人選手がいきなり強豪選手と当たりあっさりと敗退してしまう憂き目を回避するため、序盤の試合から強豪選手同士で潰しあう事態になりにくくするため、といった目的がある。
もちろん、上位の成績を得るにあたって勝たなければならない試合数が少なく済むことを始めメリットも多く、いわば強者に対する特権として認知される機会も多い。
 
このシードを持つか持たないか、といった点は(少なくとも大会運営にとっての)注目選手かそうでないかを簡単に見極められる要素でもある。
 
シードを持たず序盤の試合から参加する選手は「ノーシード」と呼ばれる。
また、ノーシードでありながらトーナメントを勝ち進みシード権を持つ選手に勝利することは「アップセット*15」や「ジャイアント・キリング*16」などと呼ばれる。

事故

普段とは違った、悪い出来事のこと。
スマブラを始めとするゲームプレイヤーの界隈では、「プレイヤーにとって想定外の出来事が起こること」を指して広く使われている。
破壊の所にも書いたが、一点読みやぶっぱ等ハイリスクハイリターンワザに引っかかってしまうのも事故と呼ばれがち。

ゲーム内の乱数などに基づく運要素に振り回されてしまう事を主に指すが、プレイヤーの操作・判断ミスによる自業自得なものを含む事もあり、使用例は多岐に渡る。
言うまでもないが、事故を起こさない・或いは自分にとって好都合な事故を誘発させるよう仕向けるのもプレイヤーの実力の内である。

シナジー

相乗効果のこと。元はカードゲーム用語。
色々な意味で使われるが、対戦ゲーム全般において重要とされるのはゲームシステムとのシナジーである。
例:「リュカのPKフリーズは空中回避が弱体化したので前作より当てやすくなった」など。
尚、マイナスの相乗効果(互いの要素が邪魔しあう)である場合はアンチシナジーと呼ばれる。
ちなみにこれもキャラパワーの一部とされるのだが、大抵のゲームにおいてキャラの強弱に強く結びついているため、
これがゲーム全体としてキャラパワーの大部分を占めていることも多い(スマブラも例に漏れず)。
チーム乱闘における味方キャラとの相性を指す場合もある。

死にワザ

実用性が乏しすぎて、うっかり暴発させないように注意しなければならないワザのこと。
リスクリターンがあまりにも釣り合っていない、動作が重すぎたりリーチが短すぎたりで動いている相手に命中させるのが困難を極める、といったワザを指す事が多い。
本作ではヨッシーのごろごろたまご(横B)プリンのころがる(NB)カズヤの螺旋幻魔脚(↗AAAA)がそう呼ばれやすい。

また、そのような特性に加えて見た目が派手なワザの場合は「特殊アピール」などと揶揄される事もある。これに当てはまる例としては、ガノンドロフの上強攻撃等が挙げられる。

又は、上位互換気味のワザが多く敢えて選ぶ場面が無いといったワザもこう呼ぶことがある。すなわち、単体で見た場合はそこまで低い性能とは言えないワザでも、用途が似ていてかつ更に高性能なワザが存在すると敢えて使用する場面が少なくなり、結果として死にワザと呼ばれてしまう。
例えば役割が被りがちな上投げ・下投げのどちらか(ドンキーコングの通常上投げなど)や、一部のカスタマイズワザ(剣術Miiの急襲回転斬り(横B1)など)を腐らせてしまっているファイターは少なくない。

とはいえ、ワンパターン補正というシステムが存在する以上、主力として用いるワザのパワーを引き出すために様々なワザを使い分ける事が勝利への近道となるスマブラでは「使ってはいけない」といったワザはほぼ存在し得ない。
一方でファイターの使用難易度を高くするため、弱みを際立たせるために一部のワザを意図的に死にワザとしているケースもある*17

更に、ワザの強さはルールによっても変化するため、どんなルール下においても死にワザに当てはまるようなワザは滅多にない。
特に今作ではそういった「弱すぎるワザ」が存在しないように調整されている事がほとんどで、過去作における「ほぼ全ての%でワザのどこで当てても反撃確定」「特に変わったテクニックを使わなくても平気ですっぽ抜ける」といった不具合で死んでいるワザはほとんど見受けられない。
もし「弱すぎる、使えない」と感じるワザを見つけたら、普段遊んでいないルールにおいてはどうなのかを調べてみると興味深い結果が得られるかもしれない。

地面が無い

相手に浮かされた際に、着地を通すことが現実的とは言えないような場面を表現する用語。

フォックスヒカリなど、機動力が高い・上方向に対して強いワザを持つ・回転の速いワザを持つといった特徴を兼ね備えた着地狩りが強力なファイターはこのような展開に持ち込んで火力を取ることを得意とする。
逆にサムスカズヤなど、落下速度が遅い・空中機動力が低い・真下に対して有効な空中ワザに欠けるといった特徴を兼ね備えた着地狩り耐性に乏しいファイターはこのような展開に持ち込まれて大火力を取られやすい。

こういった状況になった場合、持ち込まれた側は大人しくガケ外まで逃げてガケつかまりから復帰するのが望ましい。
逆に持ち込む事に成功したら相手に崖外に逃げる事を強いてラインを押した状態から立ち回り有利を押し付けるなり、逆に崖外に逃げようとした相手を追いかけて撃墜の起点にするなり強気な読み合いを仕掛けるチャンス。

じゃんけん

対戦格闘ゲームの初心者に対して「相手の手を読み、それに勝つ手を出す」といったゲーム性を説明する時にしばしば使われる言葉。

格闘ゲーム大ブームのきっかけとなった作品『ストリートファイターⅡ』において至近距離における「打撃・ガード・投げ」*18、または中間距離における「差し込み置き差し返し*19や「飛び道具・ジャンプ攻撃・対空迎撃*20」などが代表例。
『ストⅡ』の時点でこういった3すくみ・ジャンケンのような仕組みは既に出来上がっており、以降の格闘ゲームのほとんどがそのルールに則ったことで格闘ゲームのスタンダードなルールとして定着した。

以後の格闘ゲームはキャラクターの動きが多様化し、同時にプレイヤーも格闘ゲームの研究を進めたことで上記のような分かりやすい3すくみが成立する機会は少ない。そのため、初心者は「じゃんけん」と言われてもいまいち理解しにくかったりするが、より根本的な「Aという行動はBに勝てるがCには負ける」という一長一短を理解し読み合うという概念はスマブラを含め今も変わっていない。

しかし用語として使われた場合は、現在のように複雑化した立ち回りの中で行われる高度な読み合いよりも、お互いの行動の選択肢が少なく単純化されている状況での読み合いに対して使われることが多い。
スマブラで一例をあげると「相手につかまれてしまい、ベクトル変更を内側にすると下投げからコンボを食らってしまうが、ベクトル変更を内側にしないと後ろ投げでバーストしてしまう」といった状況でどちらを選ぶか、といった選択を迫られた状況がそれにあたる。

まれに「読み合い」の意味でじゃんけんと言われる事もあるが、厳密には誤解である。
読み合いについてはこちらで詳しく解説されている。

寿命撃墜

超高%におけるヒットさせやすいワザ、あるいは極めて簡素なコンボによる撃墜のこと。
「この%になったら撃墜拒否をすることが現実的ではない」と判断される。
おおよそ150~200%あたりの撃墜拒否が難しい撃墜手段は寿命撃墜と判断されやすい。

代表的な寿命撃墜は投げとダッシュ攻撃による2択の撃墜。サムスピカチュウネスなどが目立つだろう。

職人キャラ

まともに使うには職人のような理解度・やり込みを求められる上級者向けファイターのこと。
単純に難しいファイターが指される訳ではなく、使用者以外のプレイヤーには認知されていない要素を多く持っているファイターや単に使用者の少ないファイターを指す場合が多い。
たとえばスティーブやカズヤなどのように操作性やシステムが特殊でも使用者の多いファイターや、ルキナやウルフのようにシンプルだからこその難しさがあるファイターは職人キャラとは呼ばれにくい。

以下は一例だが、このようなファイターが職人キャラと言われやすい。

  • 切り離しという固有の高等テクを立ち回りやコンボに活かすアイスクライマー
  • モナドアーツ関連で難解なテクニックを有し、各アーツ発動時の挙動もそれぞれ使いこなさなければならないシュルク
  • トリックショットと本体の同時操作が基礎扱いされているダックハント

新品

ワンパターン補正による減衰が一切かかっていない状態のこと。
試合開始直後および撃墜され復活台から降りたばかりの状態は全てのワザが必ずこの状態である。

ワンパターン相殺が適用されるモード・かつ補正対象となるワザは、過去に一度も使っていない「新品」状態だと威力が1.05倍とほんの少し強化される。
この補正は俗にOPボーナスとも呼ばれる。他のワザに合計9回ワンパターン補正がかかるまでに一切そのワザをヒット/ガードさせなかった場合、そのワザは「新品」に戻る。

「ダメージを受けてないシールド」を指す事もある。
「〇〇はシールド削り値が高いが、新品であればギリギリ割れずに済む」という使い方をする。

スキップ

片足で飛び跳ねるようにして歩くこと、またはある個所を飛ばして先に進むこと。
スマブラにおいては、ファイターの特性やテクニックを駆使して読み合いの過程の一部を拒否・省略する事を指す。

ガケ外にふっとばされた時に、ガケにつかまる過程を飛ばしてステージ上に直接戻る事を指す「ガケをスキップする」といった使い方が代表例。
ガケ外にふっとばされてしまうと、基本的には「復帰→ガケつかまり(ガケあがり)→ラインがない状態での立ち回り」といった不利な状況を連続で読み勝たなければ五分以上の状況に戻れないため、可能な限りそのような順序を省略する事は試合を有利に進める上で非常に重要。

ヨッシープリンの様に空中での機動力が極めて高いファイターや、スネークのサイファーロボットのロボバーナー勇者のルーラのように大きく飛翔しつつ使用後にしりもち落下とならない必殺ワザを持つファイターはこれを得意とする。

スナイプ

語源のsnipeは本来「狙撃する」を意味する英語。

スマブラ界隈では、主に「だれかと」「VIPマッチ」において特定のプレイヤーとマッチングしやすいように、または「オンライントーナメント」において特定のプレイヤーと同じトーナメントに入るために、タイミングを測ってエントリーすること。
スマブラに限らずランダムマッチング機能があるオンラインゲーム界隈で広く使われ、とりわけ人気配信者がオンラインでのプレイを生配信する際にはリスナーによるスナイプが頻繁に見られる。
昔は生配信の遅延が30秒以上あったのでかなりの運ゲーだったが、近年遅延が少なくなってきた事から割と狙いやすくはなっている。
トーナメントでスナイプ歓迎な場合、大抵は配信者から○○分に入る(=キャラ確定ボタンを押す)と事前に告知されるので、自分の時計を見て指定された時間に入ること

スマブラは住んでいる地域が近い者同士を優先的にマッチングさせる機能がある*21ため、同一人物を狙ってもスナイプを成功させやすい者とそうでない者とで差がつく事も多い。

スマブラ力

スマブラのプレイに関する総合的な上手さ、スキルの高さ、普遍的な強さなどをひとまとめにして指す用語。

具体的な定義がある訳でもなくかなりふんわりした表現だが、主には

  • フレーム・判定などといった知識やデータに精通し、かつそれらの情報を活かしたプレイができる
  • スマブラの基本的な操作・駆け引き・ゲームメイクなどといった、いわゆるセオリーを習熟している
  • 様々なルール・環境に適応して柔軟かつ的確な攻略を構築できる
  • 多くのファイターを高いレベルで使いこなせる

などといったプレイヤーは「スマブラ力が高い」「スマブラが上手い」と評される事が多い。
更に、このようなプレイヤーのプレイ内容及び、セオリーの習熟度が勝率に直結する性能を持ったファイターについて「スマブラしてる」と比喩される事もある。

とはいえ、こういった事柄に当てはまらない(スマブラ力は高くない)が非常に強い、といったプレイヤーも確かに存在する。例としては

  • 自分が得意とする明確な勝ちパターンを持ち、かつそれを狙いにいく動きを徹底できる
  • セオリーが通用しないような、独自性の高い攻略・技術を身に着けている
  • 莫大な対戦経験に基づく、直感・無意識下で駆け引きを制するセンスを持つ

といったプレイヤーが挙げられる。
このようなプレイヤーの技術や独自性が強いファイターの性能については「スマブラしてない」などと揶揄される機会もある。
とはいえ、このような型に嵌らない強さが存在し得るのも、対戦・競技ツールとしてのスマブラが長きに渡って支持される理由の一つと言えるだろう。

類語として、こういった技術が磨かれていく様子を筋肉が鍛えられていく様子に見立てて「スマブラ筋(スマ筋)」などと呼ばれる事もある。
更に広義の言葉で、反応速度・操作技術・精神力などのプレイヤー自身の能力を表現する用語として「プレイヤー性能(PS)」「人間性能」「人強(ひとつよ)」などといったものもある。

スマメイト

有志によって運営される非公式サイトの名称。略して「メイト」と呼ばれることも。
主には1on1(タイマン)ルールの対戦・交流を好むプレイヤー向けのサービスを提供する。

一際好評を博しているサービスとして「レーティング対戦」があり、アイテム・ギミックなし+3ストック+制限時間7分+2試合先取+特定ステージから選択といった基本ルールの上で対戦し、勝敗に応じて自身のレート*22が変化する。
レートは概ね勝率に比例する傾向にあり、同格レートの対戦相手のみを募集する機能も併せて活用することで、実力の近いプレイヤー同士で対戦しやすくなる。
このレーティング対戦は不定期に実施期間を区切っており、その期間終了を高レートで迎えたプレイヤーのランキング付けなども行っている事から、このランキングの上位を目指してレーティング対戦をやり込む者も少なくない。

他にはレートの変動がないフリー対戦や大会の参加や運営、日記の執筆によるプレイヤー間の交流も可能となっている。

参加を希望するスマブラプレイヤーは、用意するものとして「Twitterのアカウント」と「ルールを正しく理解すること」、そして「負けが込んでも心を乱さないメンタル」が必須となる。
参加直後から極めてレベルが高い環境*23に入る事となるため、「VIPに入れたし、スマメイトデビューしてみよう」→「1勝もできない…」等といったケースは決して珍しくない。
というより、ほぼこのパターンになる。言わば、始めたばかりのプレイヤーが逆VIPに放り込まれる現象と似たようなものであろう。

また、実力が分かりやすく数値で表され、更にレート・勝率・戦績・使用ファイターなどのデータがすべて誰でも見られるよう公開される事となる。
そのため精神的な負担を感じてしまう人は少なからずおり、酷い時には思うようにレートが上がらない余り言動や心が荒んでいく人やレートを上げるために手段を選ばない人が現れてしまうことも。
レートを非表示にする機能も用意されているので、数字に捉われず気楽にやりたい人は非表示にしておくのを推奨する。
また、ラグにも厳しい参加者が多いため、回線環境も良好なものに整えておくことが望まれる。

逆に言えば、このサイトは本作の国内トッププレイヤーが一堂に会する場と言って過言ではなく、上のレベルを目指したい、強いプレイヤーと戦ってみたいといった人にとっては垂涎モノの環境となり得る。
編集者としては、VIPマッチで十分な対戦経験を積んだ人が、「野良対戦だけでは物足りない」「更に上を目指したい」「大会を見据えた練習試合がしたい」特定のファイターと終点で戦うのはもう懲り懲りと思った段階で腕試しに挑んでみるのが参加のタイミングとしてベターと思われる。

現在は新規に作ったアカウントは「未承認アカウント」として設定され、レーティング対戦を1日20戦のみ可能*24(レーティング対戦によって溜められるポイントで「承認アカウント」に変更される仕組み)。
最初からレートを上げる事や高い勝率を維持する事を目的とせず、レーティング対戦の期間内にコンスタントな「試合数」の記録を作る事を目的とするのをオススメしたい。
大切なのは最初から勝てることではなく、強者と試合する際の疾走感やスリルを体感しハイレベルな攻防の流れを身体で理解していくことである。

全一

「全国一位」の略。元はアーケードゲーム界隈の用語。
つまるところ、日本国内で一番強い又は優秀な成績を収めているプレイヤーを指す用語。

「全一〇〇(ファイター名)」と表記された場合、そのファイターを全国で最も巧みに使いこなすプレイヤーを指す。議論のネタとして好まれやすいが、その分白熱しやすいトピックでもある。

先行

先に行く事。 
スマブラ界隈では「先行入力」という用語、もしくは撃墜数・残ストック数・蓄積ダメージ量などで相手よりも有利な状況となった際に先行という表現が使用される。

代表例として「ストック先行」があり、ストック制ルールで対戦相手より残ストック数が多い状況をこう呼ぶ。
特に競技シーンにおいてメジャーな「ストック制+制限時間つき」のルールの場合、ストック先行をした状態でタイムアップになると先行した側がそのまま勝利となる。
これにより、先行された側は最低でもストック数を並べるべく積極的に撃墜を狙わなければならなくなり、それに伴い先行した側はリスクの大きい撃墜ワザを振る事を誘いやすくなる。
この先行ができた状況をどう活かすか、もしくは先行して守りに入った相手をどのように崩すかはプレイヤーの腕の見せ所である。

台経由

主にすり抜け床を乗り継ぎながら決めていくコンボ・連係のこと。

通常の相手を浮かせる→ジャンプ攻撃で追撃といった流れの場合、ジャンプ攻撃で追撃した後に自ファイターが地上に着地するまで次の追撃を行えない事がある。が、このジャンプ攻撃を決めた際にすり抜け床に着地すると自ファイターが着地した時点での相手ファイターとの高度差を小さくできるため、その後の追撃がやりやすくなりコンボ火力を大きく伸ばす事ができる。
特にお手玉と呼ばれる、上に浮かし続けるコンボを得意とするファイターは台経由コンボも得意とする傾向にある。
他にも、台付近に相手をふっとばして台上で受け身を強要し、受け身狩りで攻めを継続するという使い方も。

この台経由コンボを決めるための立ち回りや位置取り、またはステージ選びなども勝敗の分かれ目となる重要な攻略の指針。

ダイヤグラム

キャラクター同士の有利・不利と言った相性を点数化したもの。「ダイグラム」とも。

主な採点方法には、数百回の対戦の勝率をそのまま点数にする「勝率方式」、対戦の支配率(ダメージを与えた割合など)を評価して点数化する「割り振り方式」などがある。
どちらも、大型の大会での試合結果からデータを取ることが多い。詳しくはWikipedia「対戦ダイグラム」を参照。
ダイヤグラムを各ファイター毎にまとめた表が投稿される事もあり、その場合は「ダイヤ一覧」もしくは「相性表」「キャラダイヤ」「MU(Match UP Chart)」と呼ばれる。
 
ダイヤグラムはどのファイターが強いか、どのファイターが対戦環境に刺さっているかを考える上で有力なデータ。
しかし、「プレイヤーAが使うファイターCが、プレイヤーBが使うファイターDに有利」だからといって「ファイターCは使い手を問わずファイターDに勝てる」とはならないように、対人戦のデータが基になっているダイヤグラムは必ずしも正確とは限らない。
ファイターの相性による有利/不利も双方の使い手が現状の最適解と言える攻略を徹底している事が前提として考えられる事が多く、プレイヤー間の根本的な実力はもちろん対策量・練度などによってファイター間の相性が覆る事は往々にして有り得る。

故に、著名なプレイヤーが語るファイターのダイヤグラム・相性表は多くの人に注目されやすいが、キャラランク同様、鵜呑みにしないのが望ましい。

また、最近ではスマメイトの低レート以外の勝敗を参考にした機械的なダイヤグラムも広まっているが、こちらも基本的には鵜呑みにしないのが望ましい。
「非常に高いレートのプレイヤー以外(つまりほとんどのプレイヤー)は十分なキャラ対策や練度が備わっていないし、高レートのプレイヤーであってもキャラ対策が不十分である可能性もある」からだ。
なので例えば「ガノンドロフはホムラ/ヒカリやクラウド、カムイに対し理論的に不利」とされがちだが、
「着地が弱く立ち回りでも機動力と判定の問題でガノンドロフ側が剣士に対して一方的に触りに行く展開を作れないためガノンドロフが不利」
「ただし多くのプレイヤーはお互いそれほどの高精度で動くことは出来ていないため、プレイヤー全体でみればガノンドロフが剣士に不利である理由を十分に突かれることは少ない」
「更に基礎力の高い上級者であったとしても個別のキャラ対策を深いところまで突き詰められていない場合もある」
といった事情もあって全体勝率ではガノンドロフの方が勝っている……といった事態になったりする。

「対戦の支配率」と「勝敗の比率」について

5:5だの6:4だのの有利不利を表す比率は特に言及がない場合は「対戦の支配率」を評価していることが多く、この場合6:4を超えた比率の組み合わせは「明確に有利不利が出る組み合わせ」である。
お互いの実力が拮抗している場合、対戦の支配率が6:4である組み合わせの勝敗の比率はおおよそ7:3くらいになる。
(ただし、著名なプレイヤーが語るダイヤグラムは「お互いハイレベルの対策が出来ている」という前提のもとに作成されている事が多いため、一般的な初心者~中級者の対戦事情とは大きく異なる場合も多々ある)

7:3以上の組み合わせが多数ある対戦ゲームは「バランスが悪い」と評されやすい。
ここまでくるとお互いの実力が拮抗していても勝敗の比率は9:1くらいになり、対戦中は理不尽さを感じる場面が多々出てくる。
『スマブラ』シリーズにおいては『スマブラX』のデデデVSドンキーコングが7:3のカードとして有名*25。具体的には
・当時はガード硬直が今よりも小さく(+シールドキャンセルつかみのペナルティも当然無し)、ドンキーコング側のほとんどの攻撃がシールドキャンセルつかみで確定反撃を取られてしまう
・当時のデデデはつかみが今と比較して発生・後隙・リーチいずれも段違いに優秀、下投げはなんと固定ふっとび
・ドンキーコングはデデデの下投げ→その場つかみの永久コンボが全%で確定したファイターの一人。つまりつかまれた瞬間1ストックが確定で溶けてしまう(永久コンボの難易度は非常に簡単)
・しかも『X』のつかみは共通システムとしてアーマーが付与されていた
・当時のデデデはその場回避が無敵が切れた硬直中もZ軸除けをするため実質的な後隙がかなり小さかった
・にもかかわらずドンキーコング側は飛び道具も反射も持たないため、近接で勝負しなければならない
・当時のドンキーコングは差し込みに使えるワザが空後程度しか無いので差し込みも難しい(当時のダッシュ攻撃は全く加速しない上に当ててもリターンが低く使い勝手の悪い謎のキック攻撃だった。今作では奇襲で使用される空中下Bも当時は存在せず。)
・そのような差し込み性能の低いドンキーコングで今よりも発生・持続・判定に優れる空後連発で壁を張れるデデデに対して差し込まなければならなかった
といった具合。
 
逆に言うと「対戦の支配率」を基にしたダイヤグラムはこのレベルの相性差でようやく7:3であり、少しキツいくらいではギリギリ5.5:4.5かもしれない…という程度。
 
このような経緯もあって『X』を経験したプレイヤーからは「『SP』では7:3を超えたダイヤグラムは無い」とまで言われており、酷くても6.5:3.5程度に収まるとされる。
もし7:3はおろか9:1や8:2などの評価をしている人がいた場合は、その人がダイヤグラムの比率を「対戦の支配率」ではなく「勝敗の比率」と誤解している可能性が非常に高い。
 
ちなみに「9:1」のダイヤグラムは、1側が「同じ実力であっても100試合に1回勝てるかどうか」レベルの相性差であるとされる。
上記のデデデVSドンキーレベルの酷さで7:3なので9:1のカードが存在すると言われてもにわかに信じがたいところなのだが、昔の格闘ゲームではそのような組み合わせが実際に存在したのが恐ろしいところである。

ダイヤブレイカー

キャラランク上位に強く、下位に弱い」ファイターのこと。ダイヤ武器で軽量級ファイターを破壊するスティーブのことではない。
このような性質によって番狂わせを起こしやすいファイターの存在がときに安易に強キャラを選択するプレイスタイルを縛り、対戦環境の奥深さを作り上げる。
 
『SP』で当てはまる例としてはフォックス*26が考えられる。

プレーヤーが狙っている行動の選択肢。
特にローリスクで無難な択は表択(表の選択肢)、ハイリスクな択は裏択(裏の選択肢)と呼ばれる。
裏択はハイリスクハイリターンなこともあれば、ハイリスクにもかかわらずリターンにも乏しいこともありキャラによってまちまち。
しかし表択ばかり選択していてはワンパターンになり結果として安定とはほど遠い立ち回りになってゆくため、リターンはなくとも適度に裏択を混ぜ込んで相手に裏表を読まれないようにすることが肝要。

宅オフ

ユーザーの自宅で行われるオフ会のこと。
「オフ」とはオフラインを意味し、「オフ会」とは主にインターネット(オンライン)での知り合いと実際に会う事を目的とする催し・イベントを指す。

オフ会の際には公共スペースやゲームセンターなどのお店を会場に使用するのが一般的だが、スマブラ界隈では有志が自宅をオフ会の会場として解放するという独自の文化が全国規模で発達している。
今でこそ有料のゲーミングスペース・フリースペースなどスマブラオフ会にも適した店が全国規模で開店し、Switch本体もドック含め持ち運びが容易な小型機であるが、今なお宅オフならではの空気感やコミュニティを愛し宅オフを開催し続ける有志は一定数存在する。

それぞれの主催が開催地とルールを公表しているので、興味がある人は近場で開催されている宅オフを調べてみよう。
言うまでもないが、ルールに記載されてないことなら何をしてもいいという訳ではない。あくまで他人の家に上がらせてもらっている立場を自覚し、例え慣れていても最低限のマナーは尊守しよう。

助ける

危険から逃れさせる、困っている者に力を貸し、上手くいくようにすること。

スマブラにおいては主にステージ外に落下しそうな他参加者に攻撃してステージ上までふっとばすことを指す。
特に放置していれば落下が確定する状況の者に攻撃して復帰させる事をこう呼ぶ。

チームアタックありのチーム戦で味方を守るための戦術…なのだが、
1on1でも復帰阻止に失敗して対戦相手を助けてしまうのも割とよくある。

立ち回り

自分が有利になるよう、工夫して行動すること。
転じて、キャラクターの動かし方や試合の運び方を総称したもの。

スマブラは一般的な格闘ゲームには存在しない「復帰」「復帰阻止及びガケ展開」「撃墜」という概念があり、「立ち回り」の考察をする際はこれらは指していないことも多々ある。
いわゆるアイテムなしの1on1で指されている「立ち回り」は特に「差し合い」の要素を指していることが多く、差し合いを得意とするファイターはいわゆる「立ち回りキャラ」と評価されやすい。

ダブルアップ

英語では同居や相部屋などを意味し、ググればサーフィンやポーカー等でも様々に使われていると分かる用語だが、
スマブラにおいては格ゲー界隈で使われるのと同じく「攻撃を当てた後の有利状況で確定コンボをあえて狙わず、再度コンボ始動技を狙う動き」のことを指す。
例えばヒカリの場合、下強→上強で浮かせてから空上が確定するが、あえて空上を振らず相手がN回避をしていた場合
N回避の後隙に上強を当て直すことで上強始動のコンボを繋げてより高いダメージを与えることができる。
このように、スマブラにおいては「あえてコンボを中断して、コンボ始動技を当て直す」という意味合いとして用いられ、
例えばホムラの下強で浮かせた相手のN回避に対して横スマッシュを当てるなど単発で大きいリターンを狙う動きに対しては
通常ダブルアップという言葉は用いられない(N回避読みや暴れ読みなどと言われる)。
 
まれに補正切りと呼ばれることもある。

ダブルイリミネーション

昨今のスマブラの競技シーンにおいて頻繁に採用されるトーナメント形式。
トーナメント表が2つ用意されており、参加者は初めに通常のトーナメントを勝ち上がるが、ここで敗北した選手は専用のトーナメント表に移行して敗者同士で改めて対戦し、そこで2敗目を喫すると脱落となる。
最終的に2つのトーナメントを勝ち上がった選手同士で決勝戦が行われるが、その際は勝者側の優勝者は1試合分勝てばよいが、敗者側の優勝者は2試合分連勝しなければならない。
(勝者側優勝者も2敗しないと脱落しないという点が同じ。1試合が3本先取の場合、勝者側に直近で5本中3本を取られることなく6本を勝ち取ることで敗者側の優勝となる)

その特徴は、普通のトーナメント(シングルイリミネーション)と違い、2敗するまでは優勝を目指して戦い続けられるというもの。それにより、シングルイリミネーションに比べて実力が結果に結び付きやすいとされる。
また、順位も少し細かく算出される。欠点としては、試合数がかなり多くなることが挙げられ、試合が長い競技ではあまり採用されない。
自分主催の大会を実施したいなどの理由で具体的な方式が気になる方は、各自調べて頂きたい。

尚、勝者側、敗者側は「表、裏」と表現することがある。大会の結果を「表○○裏●●で△位」と言う場合、「勝者側トーナメントで○○に敗れ、敗者側では●●に敗れて最終的に△位だった」という意味になる。

ダブルマークナル

攻めの場面で相手が防御行動を取ったかどうかを問わず、結果的に攻撃を確定で入れるテクニック。人によっては「マークナル」「ダブマク」と呼ばれることも。
着地狩りの場面で「何もしない」「暴れ」「ジャンプ」に対しては最初の攻撃が確定し、「空中回避」に対しては後隙や着地隙に次の攻撃が確定する、といった追撃の方法である。
フォックスのようなワザの発生・機動力両方揃えているようなファイターが得意とする。

その由来は「ダブル丸くなる」の聞き間違えである。
『スマブラX』のメタナイト空中ニュートラル攻撃をとあるメタナイト使いが「丸くなる攻撃」と呼んでおり、そのメタナイト使いがデデデの復帰に対して空中ニュートラル攻撃を立て続けに2回当てることで復帰阻止しながら「デデデの復帰は“ダブル丸くなる”で詰む」と説明したのを「ダブルマークナル」と対戦相手のデデデ使いに聞き間違えられ、それを気に入った両者が関東プレイヤー特有のテクニックとして当時強い影響力を持っていたプレイヤーが行っていたインターネットラジオで紹介・公言したことをきっかけに全国的に広まった。

つまり、語源はそもそも回避と関係がなく、そもそもこれが何故「回避をした・しないに関係なく攻撃を命中させる」テクニックの名称として全国的に使われるようになったのかは想像の域を出ない。
恐らくはそもそもの語源である「メタナイトの空中ニュートラル攻撃を2回振る事*27」が、多くのプレイヤー間にそのような光景を連想させたのだろう。

類義語:両対応

ダメージソース

ダメージ元。ダメージ源。
対戦ゲーム全般において、相手にダメージを与えるための主力となるワザやシステム。

ダメージレース

一言で言えばダメージの与え合い。
ゲームによってはお互いに防御をかなぐり捨てた攻撃一辺倒の試合展開であったり、お互いに火力の高さを競うように交互にダメージを与え合う展開を指すこともあるが、スマブラにおいてはより広義の「ダメージの与え合い全般」を指すことが多い。
一般に、ワザの火力コンボ火力が高かったり、インクリングやピクミン&オリマーのような独自のダメージソースを持つキャラはダメージレースで有利とされる。当然ダメージレースは有利であるに越したことは無いのだが、その先の撃墜レースを制することができないと勝ちに繋がらないのがスマブラ独自の要素であり魅力でもある。

単キャラ / 単キャラ使い

1体のファイターのみを使用するプレイヤー、サブファイターを持たずメインファイターのみを使用するプレイヤーを指す用語。
「◯◯(ファイター名)単騎」もしくは「〇〇(ファイター名)固定」と言われる事もある。

スマブラは魅力的なキャラクターが多数出演する事や、基本的な操作がどのファイターにも通じる部分が多いゲーム性、有志によって開催された大会で複数ファイターの使用が許可されるルールが敷かれる事が多いといった事の影響によるものか、一般的な格闘ゲームと比較するとメインキャラ1体のみで対戦に臨んだり大会に参加したりする層がやや少ない事からこのような用語が生まれた。

特にハイレベルな大規模の大会に参加するようなプレイヤーには勝率を少しでも上げるためにメインキャラとは別に「被せ」または被せ対策で「相性補完」用のファイターを用意している者が多く、単キャラで臨む事はそれだけファイター間の相性で不利な試合をする機会が増えてしまいやすい。
が、1体のファイターに絞って対戦経験を積み重ねた者にしかできない熟練度の極まった動きや不利相性を覆す奥深いキャラ対策といったものも確かに存在する。複数のファイターを並行して使う事に苦手意識があったり原作や特定のファイターに対する強い思い入れがあったりするケースもあり、あくまで不利な戦いになる事を踏まえた上で単キャラを貫き通すプレイヤーも少なくない。

着地狩り / 着地攻め

主に相手ファイターが攻撃を受けてふっとばされた後、着地しようとしている瞬間を狙って攻め込むこと。

スマブラでは基本的に着地すると一瞬の間とは言え完全に無防備な状態となり、着地する前の空中に浮いた段階でもシールドを貼れずステップなどで素早く動く事もできないため、地上に比べるとやや無防備な状態が続く。
そのスキを突かれないよう、着地する側は空中での軌道をズラしたり、空中ワザを置いてみたりといった対応をすることとなる。
が、着地狩りを仕掛ける側は基本的に自由に動き回れるため、それらを誘って更に対応し返すといった芸当も十分可能。
総じて仕掛ける側にとって有利な読み合い・駆け引きが繰り広げられるため、特に横からの妨害が入らない1on1の試合では非常に重要なテクニック。

対戦相手が能動的にジャンプしたところを迎撃する事を着地狩りと呼ぶ事は基本的になく、「対空」もしくは「ジャンプ読み」の方がメジャー。

テックチェイス

Tech Chase。そのまま訳すと「受身を追う」。意訳すると「受身狩り」といった意味の用語。
スマブラにおいては低く短く吹っ飛ばされた時など「受身するかダウンするか」を強いられる状況に陥ることがあり、
何らかの理由であえてダウンすることを除けば防御側の行動は外・その場・内のいずれかの受身に絞られることが多い。
その受身を読む、もしくは見てから技を当てること(=テックチェイス)ができれば大きなリターンが得られるため、重要なファクターの1つ。

伝家の宝刀

シリーズもののゲームの界隈で使われる表現で、「シリーズを通して基本的に強い・主力である技」といった意味合いの言葉。
一般的な意味では「いざという時にしか使わない手段、とっておきの切り札」といった意味合いの言葉だが、ゲーム界隈では「その家に代々伝わっている名刀」といった意味合いから取って使われることがほとんど。
いざという時どころかバンバン使いまくる事が多く、言葉としては誤用になりやすい
スマブラではクッパの上必殺ワザやネスの後ろ投げなどが該当する。

ナーフ

アップデートによる「基本性能の下方修正」を指すスラング。
アメリカのハズブロ社が製造しているおもちゃの銃「ナーフ(Nerf)」が語源で、FPSにおいて「愛用の銃がおもちゃも同然のポンコツ性能になってしまった」という意味で用いられたのが始まり。
対義語は「上方修正」を表す「ビーフアップ(Beef up)」。こちらは日本ではあまり使われない。

バージョンアップでバランスが調整される際は、余りにも強すぎるファイターはナーフ、逆に弱い・使用率が低いといったファイターはビーフアップされる可能性が高い。
前作『for』で言えば、Ver.1.0.4のゲッコウガやVer.1.0.6およびVer.1.0.8のディディーコング、Ver.1.1.1のルイージが前者、
Ver.1.1.3のミュウツーやVer.1.1.4のマルスルキナ)が後者の代表例に挙げられる。
Ver.1.1.6ではベヨネッタの下方修正のみの調整となったものの、それでも圧倒的に狂った性能は抑えられず、本作で『X』→『for』のメタナイトを思わせるようなさらなる下方修正が施された。

なお、『スマブラSP』のナーフ方針としては、桜井Pがインタビューで「強い所はそのままに、弱い所を増やす」と語っている。

2スト

2ストック。
ストック制ルールにおいて、初期のストック数を2個に設定したルールのこと。

前作『for』にあった「ガチ部屋」のルールとして広く浸透している。
『64』~『X』までは3ストックルールが一般的だったが、この「ガチ部屋」のルールを尊重する形か『for』期は競技シーンでも2ストが主流となっていた。
『SP』では『for』と比較して試合展開がスムーズになりやすいバランスとなったためか、有志が開催する大規模大会では3ストックのルールを敷かれている事が多い。
 
公式が提供するアイテム・ギミックなしのルール下では、試合数・開催時間などの状況にもよるが2ストが採用される事が多い。
あくまでも多いだけで2021オンラインチャレンジ決勝戦では第1ラウンド目のみ2スト*28。残りの準決勝(アイテムあり)、決勝(戦場ガチ)は3ストックで行われた。

ニュートラルゲーム

ニュートラル状態、または単にニュートラルとも。
コマンドにおいては「左スティックを入力していない状態」のことを指すが、対戦の状況においては「どちらも攻め・守りの行動を取っておらず自由に動ける状態」のことを指す。お互いのダメージ等の優劣は関係ない。対戦開始直後は必然的にこの状態から始まる。
移動速度が速かったり、攻撃範囲・発生・後隙などが優れた攻撃を持つ等のキャラは「ニュートラルの立ち回りが強い」等と言われることもある(「差し合いが強い」とほぼ同義)。
また、「ニュートラルゲーム」は「立ち回り」や「差し合い」とほぼ同義として扱われていることも少なくない。

昇り/下り(降り)

空中攻撃の出し方でジャンプの頂点に達するまでにワザを出すことを昇り、ジャンプの頂点に達して下降するなどしてからワザを出すことを下り(降り)と呼ばれる。
昇りの空中攻撃は「発生が速いため見てから対応しづらくなる、あるいは対応出来ない」「ワザを出した後の移動地点が絞られにくい」というメリットがあるが「ワザをガードされた時に反撃が間に合いやすい」「低い位置にいるファイターにワザを当てにくい」というデメリットがある。
下りの空中攻撃は「ワザが終わるとすぐ着地するためスキが少なくなりやすい=コンボの起点にもしやすい」「低い位置にいるファイターにワザを当てやすい」というメリットがあるが「攻撃をするまでに時間がかかるのでガードや迎撃をされやすい」というデメリットがある。
どちらも一長一短なので使い分けることが重要。

野良

野や野原、田畑を示す言葉。
飼い主のいない犬や猫などの動物にも使われる。

対戦ゲームでは後者の意味から派生して『オンラインで自分と関わりのない人とマッチングすること、またはそれでマッチングした人物』を指す言葉として使われる。
対義語にあたる言葉はフレンド戦、フレンドなど。

スマブラではオンラインモードの『だれかと』乱闘などが該当する。

バッタ

ジャンプを多用した戦い方を指すゲーム用語。言うまでもなく由来はジャンプが得意な昆虫。
システム的にジャンプ攻撃が強いゲームではキャラを問わずジャンプ主体の立ち回りとなるため「バッタゲー」と呼ばれることがある。
スマブラの空中攻撃も平均して高性能なため、ほぼ常時飛び跳ねるように戦うプレーヤーも少なくない。
相手の戦い方を蔑称するような否定的なニュアンスで使われることが多いが、自他を問わずキャラの動きを端的に伝えられる便利な言葉でもある。

波動昇龍

波動拳でジャンプを誘発させ、昇龍拳でジャンプを打ち落とす戦法のこと。元はもちろん格ゲー用語。
転じて、飛び道具で飛ばせて対空ワザで撃ち落とす戦法が波動昇龍と呼ばれる。
似た用語として「飛ばせて落とす」がある。

この戦法が強力なファイターのことを波動昇龍と呼ぶことも。
代表例ではリンクサムス(ダークサムス)、ロボットむらびとルフレシモン(リヒター)、Mii(剣術タイプ)など。
語源であるリュウケンは少なくともスマブラにおいては波動昇龍を得意としていない。

バ難

「バースト難民」の略で、撃墜(バースト)に困るファイターへの評価、もしくはそのような状況のこと。
一口にバ難といってもワザのふっとばし力そのものが控えめ、ふっとばし力は高くても発生や判定に問題があり命中させるのが難しい、攻撃の先端など当てにくい部分を正確に当てないと撃墜力が大きく落ちてしまうなど複数の種類がある。
大雑把にいえば、ふっとばし力と当てやすさの総合力が低いファイターはバ難と思ってよいだろう。

パワー不足が原因のほとんどを占めるファイターの場合、引き換えに高い機動力や高性能な牽制用飛び道具、トリッキーなワザ等の便利なものを備えていることが多い。
それを活かして地形やアイテムをうまく利用したり、復帰阻止のテクニックでカバーすることが勝利の鍵。

パワーは十分だが撃墜ワザが当てにくいファイターの場合は蓄積ダメージが一定の%の間のみ決まる撃墜コンボが主力の撃墜択となる場合も多く、その際の撃墜コンボに失敗した瞬間に苦しい展開になってしまう。Mii(格闘タイプ)が顕著。

使用例は少ないが、対義語にバ易、バ安(バースト安定)がある

ハメ / ハメ技

対処不可能、または対処に高度な技術や深い知識を要する連係や戦法を指す。スマブラに限らずゲーム界隈全般で広く使われる。

無論、真剣勝負の場においては「ハメも勝つための戦術のうち」「ハメに対処できないのは実力不足」「ハメられる状況に持ち込まれないよう立ち回るべき」といった意見で一貫する。
が、友達同士で遊んでいる時などは使用をほどほどにした方がいい場面もあるだろう。

ちなみに、あまりにもゲーム性を損なうハメ戦法の場合は真剣勝負でも禁止行為として制限対象になる場合もなくはない。
長きに渡るバランス調整の甲斐あってか『スマブラSP』においてそのようなケースは今のところ確認されていない。
ただし、過去作品の『スマブラX』等の大会では一部戦法に制限がかかっていたことも。

余談『スマブラX』におけるハメ制限

『スマブラX』におけるハメ制限
「タイムアップで試合が終了した場合、60回以上ガケつかまりを行ったプレイヤーを強制的に敗北とする*29
「永久パターンは300%になったらループを終了して撃墜しなければならない*30
「メタナイトの下必殺ワザの永久的に消滅出来るバグで3秒以上連続で消え続けたら敗北とする」
「ステージの下を往復するのは禁止」

等、特定の戦法に制限がかかったガチタイマンの大会も存在していた。

バレる / ばれる

そのファイターの強さ、もしくは欠点が明るみになること。

スマブラは80以上のファイターが登場する対戦ゲームなので、発売後数年が経過してもなお開拓が進んでいないファイターも少なくない。

「本来は高性能なファイターなのに使い手が不足しているため評価が低いファイターが存在している」と考えるユーザーも居り、それまで評価が低いとされていたファイターが大規模な大会で優勝したりすると「(本当はこのファイターが強いということが)バレてきたな」などと言われることがある。
しかし対戦ゲーム屈指のバランスのよさを誇る本作ではファイターの強弱以上にプレーヤーの努力と才能と相性(プレーヤーとの相性、相手ファイターとの相性双方)が重要となっており、大会の結果だけを見てファイターの強さを評価するのも考えものである。

犯罪

罪を犯すこと。
スマブラにおいては、あまりに理不尽なこと、許されざることが起きた時に使われる。
例)

とりわけ運ゲーであったり壊しに対して使われることが多いが、やや冗談めいたニュアンスを多分に含む。

引き行動

相手から距離を取るような動きをすることを一まとめにこう呼ぶ。
例としては、ステップで相手から離れる「引きステップ(引きステ)」、ジャンプ・小ジャンプで離れる「引きジャンプ」などがある。

主な用途としては、安全を確保しながら相手の出方をうかがうために用いられる。
また、引き行動中に相手が安易にワザを振っていた場合はそのスキを見てから狩りにいく事もできるため、使いこなし方次第ではリスクを負うことなく試合を有利に進めていける強行動である。

が、明確なデメリットとして「ラインが下がる」というものがあり、強いからといって連発していると自らをガケ際まで追い込んでしまう。
こうなるとそれ以上引き行動が出来なくなってしまい、かつ相手だけが一方的に引き行動ができるという非常に苦しい状況になる。勿論、ガケや撃墜ラインにも近づくため撃墜される危険度も高まってくる。
この引き行動をどれだけ使いこなせるか、相手に使われた際にどうリスク付けするかを意識できるようになれば上級者への仲間入りも近いだろう。

ヒソカ現象

発売最初期に存在した世界戦闘力の増減システムの不具合の俗称。
名前の由来は某休載の頻度が高い漫画の登場人物*31から。

当時は対戦回数が抜けて多いプレイヤーは勝っても世界戦闘力が全く上がらず、更に逆VIPとは異なり戦闘力が減少する時は普通に減少するので最終的には世界戦闘力が低い位置に放り込まれるという不可解な現象が存在した。
ヒソカ現象が起こっているプレイヤーはいつまでたっても上に行けず、戦闘力の低い層にいる初心者はやたら強いプレイヤーといきなり出くわすというお互い不幸になる事態に陥っていた。
レートとプレイヤーの層の厚さによって生み出された逆VIP現象と異なりプログラム系の不具合であるため、流石に現在では修正されている。

ヒット確認

格闘ゲーム用語。文字通り「ワザがヒットしているかどうか確認する」こと。

コンボや連係において「攻撃がヒットしていたら追撃をし、ガードor空振りだった場合はそこで中断する」という行為を主に指す。
名称としてはヒット確認だが、実際にヒットエフェクトや効果音だけで判断するわけではなく、その直前の相手の動きによって「今振った攻撃は当たりそうか」という予測も踏まえて行われる。
反応速度や読み、経験、精神的余裕や操作技術などを要求される高等技術。
オンラインではラグの問題もあり、ヒット確認は一層難しくなる。
スマブラにおいても「弱攻撃をガードされているのに百裂まで出し切ってしまうか、弱一発で(しゃがみを挟むなどで)止められるか」というだけでかなり大きな差がつく。

ビハインド

「~の後ろに」や「~の裏側に」「~に遅れて」などの意味を持つ英語「behind」のカタカナ語。
 
スポーツや競技の場においては「試合に負けている、劣勢状況である」ことを指す用語としてスマブラ界隈に限らず用いられる。

表裏

「おもてうら」ではなく「ひょうり」と読む。
自ファイターから見て、相手ファイターが前後どちらにいるのかということ。
これを確認することを「表裏確認」と言う。

前後どちらかにしか判定が出ないワザを使う場合、相手にめくられていると攻撃を当てられないため、きちんと表裏確認をして適切なワザを選択することが求められる。特にシールドキャンセルで反撃する際には重要。
前後に判定が出るワザは「表裏確認が不要」という強みを持っていると言える。クッパやMr.ゲーム&ウォッチの上Bの評価が高い理由の1つ。

また、コンボにおいても表裏確認が求められる場面が多数存在する。
相手ファイターが自分の想定と違う位置にいるとコンボが途切れてしまうのできっちり確認して対応したいが、オンラインで完璧にこなすのはかなり難しい。

復帰

元の位置、状態に戻ること。
スマブラでは主に相手にステージや画面の外までふっとばされた後に空中ジャンプや必殺ワザ、空中回避などを駆使してステージ上に戻る行為を指す。

スマブラは基本「場外に落ちたら問答無用で負け」で一貫するゲームであるため、どんなルール・状況・ファイター・プレイヤーであってもミスが許されない最重要テクニックと言える要素。

関連項目:復帰弱者復帰阻止

復帰強者

空中ジャンプ高度、空中移動力、落下速度、空中ワザの性能、必殺ワザの移動距離や突破力など、復帰距離を伸ばしたり相手の復帰阻止を拒否したりする事に関して有利な要素が揃うファイターを指す用語。
特にやり込んでいる人の間では「総合的な復帰力」を見て復帰強者、もしくは復帰弱者の評価を下す場合がほとんど。

こういったファイターは低%撃墜に至るケースが減ってくるため粘り強く戦いやすい。
また、復帰可能な距離の長さがそのまま復帰阻止の性能に直結することも。

『X』のメタナイトの復帰強者っぷりは今では考えられないレベルで、バーストさせなければどこからでも戻ってくるとまで言われたほど。
本作ではソラがかつてのメタナイトを彷彿とさせる復帰可能範囲を持つ。尤も、『X』メタは復帰阻止耐性について『SP』のどのキャラも比にならないレベルの強者だったが…。

復帰弱者

空中ジャンプ高度、空中移動力、落下速度、空中ワザの性能、必殺ワザの移動距離や突破力など、復帰距離を伸ばしたり相手の復帰阻止を拒否したりする事に関して不利な要素が揃うファイターを指す用語。
特にやり込んでいる人の間では「総合的な復帰力」を見て復帰強者、もしくは復帰弱者の評価を下す場合がほとんど。

こういったファイターを使用する際は、低%からでも些細な判断ミスで復帰が不可能になってしまうケースが多くなるため、相手の復帰阻止を正確に見切る読みやそもそも場外にふっとばされないための立ち回りが要求される。
また、復帰が苦手な点が祟って自分が復帰阻止をする側に回ってもあまり強気に出られない場面も。
ただし、この手のファイターは立ち回りや火力面において強力な武器を持つ事が多く、それらの強みを最大限活かして「やられる前にやる」方針で戦うことになる。

「復帰の内容自体は悪くはないが、阻止を成功された時の致死率が高い」タイプのファイターは、「相手の復帰阻止を拒否して復帰する」ということ自体は苦手ではないものの、阻止を通された瞬間に非常に高い確率で1ストックが溶かされるファイター。
少し凡ミスするだけであっけなく落下するため使い始めは「復帰弱者」と同レベルで脆いのだが、凡ミスが減っていくやり込みプレイヤーの間では「復帰弱者」とは言われなくなってくる。
しかし、このタイプは防御面の穴が少ないハイスタンダードなファイターが多いため、数少ない突破口として復帰阻止を通していくことがキャラ対策として重要であることに変わりはない。

復帰阻止 / 復帰攻め

ファイターがステージの外にふっとばされ、空中ジャンプや必殺ワザを駆使してステージに復帰してくる所を狙って攻め込み、一方的にダメージを与えたり撃墜を狙ったりするテクニックのこと。またはそのテクニックを仕掛けられる状況のことを指す場合もある。

復帰の欄で述べた通り、スマブラの試合で勝利するためには復帰をミスすることは絶対に許されず、万が一の事があればどれだけ他の部分で優勢に試合を進めていようとも一気に劣勢に立たされることも。
更に復帰中は基本的に空中状態かつステージに向かって移動する事を強要される形となるため、動きが容易に予測される。
この大幅な行動制限とプレッシャーを活かし、復帰阻止をする側は一方的に有利な読み合いを仕掛ける事ができる。

しかし、これといった飛び道具がないファイターの場合は復帰阻止をする側も自らステージ外に飛び込む必要がある。
上手くいかなければ自ら復帰阻止される側に回ってしまう事になり最悪の場合自分の方が落下してしまうためリスクも相応に高い。そしてゾロる。

総じて、スマブラで勝利する上での重要な技術と駆け引きが詰まっている場面であり、「スマブラ=復帰阻止ゲー」と呼んでも過言ではないほどルールを問わずガチ勢・競技シーンに身を置く者の多くが鎬を削るテクニックと言える。

太い

「太いを通す」「択が太い」などのように使われる。
その状況で取るべき選択肢の中でもハイリスク・ハイリターンなものが「太い」と呼ばれる。
相手が移動回避で背後に回り込んでくるのを見越して後ろ向きに横スマッシュを放つのは「太い択」の典型例と言える。

フレームトラップ

もとは海外の格闘ゲーム用語で、スマブラと格闘ゲームではニュアンスが大きく異なる。
格闘ゲームでは連続ガードにならない連係で相手の反撃を漏れさせ、それを潰すというテクニックがフレームトラップと呼ばれる。

スマブラ界隈では見た目より硬直の少ない動作で相手の行動を釣り出すテクニックを指すことが多い。
「相手の反撃を狙ってカウンターを取る連係」の「相手の反撃を狙ってカウンターを取る」という部分を拡大解釈した形となる。

プロゲーマー

その名の通りゲーマー、即ちゲームプレイヤーのプロフェッショナルのこと。スマブラシリーズを専門に活動するプロゲーマーは「プロスマブラー」と呼ばれる事も。

プロゲーマーという存在はまだ生まれたばかりであり明確な定義はないが、主には

  • ゲームを通して自身の所属する企業(スポンサー)の宣伝に努め、報酬を得る。
    具体的には
    • 自身や企業主催の大会やイベントを運営する。
    • Youtube等の動画・配信サイトでゲームをプレーしたり情報を発信したりする事で視聴者を集める。
    • 数万人単位の視聴者を集める大規模な大会に参加する。
      • 海外大会に参加し、上位に入賞して賞金を獲得する*32
  • スポンサー企業が製作しているゲームソフトや周辺機器をテストし、ゲーマーの立場から意見を述べる。

といった活動をしているプレイヤーを指す事が多い。

ポケット(ファイター名)、ポケットキャラ

そのプレイヤーにとってのサブキャラの中でも特にピンポイントな場面で使用されるものを指した言葉。
メインファイターに極端な不利相性が存在する場合や、不利なファイターに対して極端に有利を付けられるファイターが存在する場合に起用されることが多い。
「あのプレイヤーに有利ファイターを被せようとするとポケットから(ファイター名)が出てくる」といった使い方をされる。
その性質上、極端な相性を作れて練度がある程度低くても対戦になるような……言葉は悪いが、ある程度お手軽なファイターであることが望ましい。
また、以前使いこんでいたファイターをピンポイント登板させる使い方がポケットキャラとして扱われる場合も。

若干批判的なニュアンスを含むため、使いどころには注意したい。

補正切り

格闘ゲームでよく使われる用語。
一般に格闘ゲームは、コンボダメージが大きくなりすぎないように当てた技やコンボ数に応じて「コンボ補正」と呼ばれるダメージ減算が加わることが多い。
が、あえてコンボを中断して再度コンボ始動技を当て直すことでこのコンボ補正をリセットすることができ、ダメージを大きく伸ばすことができる。
 
スマブラにおいてはコンボが切れてもワンパターン補正は残り続けるため、補正切りという概念も存在しないはずなのだが、
同じようにあえて確定コンボを捨てて再度コンボ始動技を当て直してより大きいダメージを狙うダブルアップという概念は存在し、
コンボ補正の有無を除けばやっていることは補正切りと全く同じであるため、スマブラプレイヤーにおいてもまれに「補正切り」と呼ばれることがある。

魔境

有志によって運営される非公式サイトにおいて、VIPマッチを超えたある一定以上の世界戦闘力帯を指す呼称。
このあたりになると世界戦闘力の増減がさらにゆるやかになってくる。
VIPマッチで完璧に安定しだした層はこの魔境と呼ばれる戦闘力帯に到達しやすく、VIP到達よりもさらに上を目指す、といったプレイヤーの目安となる。

魔境の世界戦闘力帯を設定している非公式サイトでは「魔境Lv.1~5」と「魔境卒業」などの概念が設定されている。
Lv.3が「魔境街道」、Lv.5が「トップオブザ魔境」。さらに進むと「魔境卒業」という戦闘力帯に達する。
ここで勝ち進んで行くと世界戦闘力の増減はどんどんゆるやかになり、特に増加量は非常に少なくなる。
Lv.4以降は一気に伸びがゆるやかになり、魔境卒業ともなると勝っても(切断されていないにもかかわらず)世界戦闘力が1も上がらないという現象がたびたび起こるようになってくる。

ちなみに魔境Lv1~5の世界戦闘力帯のプレイヤー層を「スマメイト」のレートに換算するとおおよそ1000~1400程度に収まる(スマメイトの初期レートは1500)。
1先環境と2先+ステージ拒否制+カウンターピックの概念がある環境では勝手が違うので一概にこうだとは言えないが、魔境は「スマメイト」に挑む前の一つの通過点としてみておくとよいだろう。
スマメイトを始めたいが「初期レートの1500をずっと下回るのはメンタル的に無理!」という人は、まず魔境Lv.5~魔境卒業あたりを目指すのもあり。

もっとも、魔境に到達したあたりからは上下問わず実力差のあるプレイヤーとのマッチングが露骨に増えてくるので「同じ実力の人との試合を増やしたい」という人は魔境に到達したあたりからスマメイトに挑むことをお勧めする。

見えない

見てから反応することが出来ない様。
人間の反応速度はどんなに速くとも11~12F程度が限界な上、『スマブラSP』ではSwitchの性能などが絡んで最低でも6F程度の入力遅延が発生してしまう。そしてオンラインでは更に4F程度の遅延が発生する。
このため、『スマブラSP』においては17~18/21~22F未満の行動はどんなに反応が良くても見てから反応することは出来ず、ある程度事前の動きから次の動きを絞って防御行動or攻撃行動を行う必要がある*33

いくら見えないといっても行動がワンパターンであれば事前の行動とセットで観察されて対応されてしまうため、できるだけ行動がワンパターンにならないように立ち回るのがセオリーとなる。

ワザのエフェクトなどでモーションをわかりにくくすることを「物理的に見えない」とネタにすることもある。
ファイアボールを追いかけての打撃とつかみの2択なんかは物理的に見えない例。

またスピリッツバトルでは透明化で本当に見えない場合がある。
大抵は敵キャラだが、一部で自分が透明化する。
自キャラの位置を見失って落下しがちなので注意。

ミラー / ミラーマッチ

互いのプレイヤーが同じファイターを使用して戦うこと。「同キャラ戦」とも。
由来は鏡(ミラー)のように同じファイターが左右対称に映った様から。

全く同じ性能のファイターを使用して戦うため、ファイター間の相性による有利・不利がつく事がない。
従って、一方的な押し付けやわからん殺しなどが通用しにくく、プレイヤーの実力が真に反映されるカードとなりやすい。
実戦訓練的にそのファイターの戦い方を学ぶための手段として用いられることもある。

……と思わせて、ファイターによっては実態はその試合中に「たまたまリターンの高い択が多く通った方が勝つ」「ターン継続が上手くいった方が勝つ」「我慢比べを制した方が勝つ」といった時の運が絡む要素も強い。
一部の能力に特化した性能のファイターであればあるほどその傾向は顕著となり、互いの強みを封じる形となることで非常に地味な絵面になったり、逆に互いの弱みが大きく露呈して途轍もなく激しい試合展開になったりする。
そのため多くのプレイヤーにとってミラーマッチは苦手意識の強いマッチアップとなる事が多く、「ミラーマッチは4:4で(ファイター名)不利」などとネタにされてしまうこともしばしば。

その他、いわゆる「キャラ対」の一環で「そのファイターの対策を熟知している方が勝つ」「ミラーマッチでしかありえない状況の理解度の高い方が勝つ」傾向もある。
変わった仕様を持つファイターのミラーマッチは、普段のレートでは格上のプレイヤーが格下のプレイヤーにぼったくられまくるようなケースもしばしば。

また、いわゆる「格付け」を目的としてミラーマッチを好む人も一定数存在する。
ただし、あくまでプレイヤーとして・そのファイターの使い手としての格とは総合的な上手さや成果(スマブラ力、あらゆるファイターへの対策量、大会の戦績等)で決まるものであり、ミラーマッチに勝ちさえすれば格上という事にはならない。

無料

外したりシールドで防がれたりしても特に反撃が確定しない行動の事。
特に、飛び道具を持たないキャラが復帰している最中に飛び道具で復帰阻止をする場面はその代表例(以下に示す例とは異なりこちらは何をどうやっても反撃される可能性は皆無のため、しばしば完全無料とも呼ばれる)。

相手が行動を読みきっていた場合には当然反撃を受けるため厳密には無料とは言えないが、後隙が少なく確認してから反撃するのが難しいワザは無料扱いされる事が多く、オンラインだとどうしても発生する遅延でより顕著になる。
「発生は遅いが後隙は少ない大ワザを引きながらぶっぱする」事が、特に無料と呼ばれがちである。メタナイトやウルフの引き横スマッシュ等が典型的な例。

もちろん文字の印象に囚われて何度もぶっぱしていればそのうち有料と化してしまい、場合によっては積み立てた借金の返済の如く手痛い代償を支払わされることになりかねない。
タダより高い物はない…なんてことにならないように気を付けよう。

優先ルール

本作から追加された、オンラインの「誰かと」「VIPマッチ」にて設定できるシステムのこと。
参加人数、試合時間、試合ルール、アイテムやギミックの有無など自分が希望する環境を事前に決めておくことで、同じもしくは近いルールに設定している人とマッチングしやすくなる。

あくまで「優先」ルールであるため、必ずしも全く同じルールの人とマッチングするとは限らない。
例を挙げるなら、優先ルールを1on1に設定していたのに乱闘ルールの部屋に入れられた、またはその逆といったケースも少なからず起こり得る。

自分の希望通りのルールで対戦できない事で不平感を募らせる者も少なからず存在するが、自分の希望通りのルールでマッチングした時も「対戦相手を(自分ルールに)付き合わせている」可能性がある事を忘れてはならない。
また、本作から世界戦闘力と住んでいる地域が近い者同士を最優先でマッチングさせる機能が実装*34され、この上でなお快適なマッチングを実現させるために敢えて優先ルールというシステムを用意したものと思われる。
どうしても自分の望むルールでしか戦いたくない場合、SNSなどで募集をかけ専用部屋で対戦する方が快適にプレイできるだろう。交友関係が広がる事にも繋がり一石二鳥である。

逆に、優先ルールをOFFに設定しておけば完全に相手任せとなる。
毎試合どんなルールになるか分からないというスリルを楽しむことができるのは、このシステムならではの特徴。

メインキャラ

その名の通り、主に使用するキャラクター。
特定のプレイヤーにとって最も得意なキャラクター、使用頻度の高いキャラクターを指す。

スマブラに限らずアクション・格闘に分類される対戦ゲームでは対戦のレベルが上がれば上がるほど、使用キャラクターのやり込み・熟練度が勝敗に大きく関わるようになる。
そのため使用キャラクターを1体に絞って練習時間を割き、熟練度の向上または維持に努めるのが上達及び勝利のセオリーであるためこのような用語が生まれた。

ちなみにメインとは別に使用するキャラクターは「サブキャラ」と呼ばれる。
あくまで息抜きや気分転換のために使用する者もいれば、苦手キャラクターを自分で使ってみることで行動パターンを学習したり、メインキャラにとっての苦手キャラに対する「被せ」要員として練習している者など目的は様々。
サブキャラを持たずメインキャラのみを使用するプレイヤーは単キャラ使いと呼ばれる。
また、複数のキャラクターを満遍なく高水準で使いこなすプレイヤーの事を多キャラ使いと呼ぶ事がある。

目押し

先行入力周りがシビアに設定されており、連打や極端な先行入力では成功しないコンボやテクニックのこと。
元はパチスロ用語であり、回転するリールの特定の絵柄を有効ラインに狙い撃ちすることを指し、そこから転じて使われている。

昔のゲームでは先行入力の仕様がシビアであることが多く、自然と定着したゲーマー用語である。
昨今のゲームではこういった目押し要素は排除される傾向にあり、スマブラも例外ではない。
今作の目押し要素の代表例はしずえの弱→横強・下スマ・上強などのコンボか。

ライン

元々は自身と相手の中間に引かれた縦線のことを指す。
ラインから手前は自分の陣地、ラインから奥は相手の陣地である。自分の陣地の中であれば相手からの攻撃は受けづらい。
この概念を基礎とした立ち回りの理念が「ライン攻め」であり、スマブラシリーズにおいて重要な要素となる。

スマブラシリーズでは特に

  • 対空行動が強く一度触られた時の防御行動やガケを背負った際の選択肢が狭い『64』
  • 空中攻撃の着地隙が小さくなった他、シールドや地上移動回避が弱くなった『SP』

ではこの概念が色濃く表れやすい。

自分と相手どちらが動いてもラインは動くため、基本的に試合中は常にラインが動いている。
このラインを前に押し上げることで相手の行動の幅が制限されていき、有利状況が生まれる訳である。

「相手ファイター」と「ガケや撃墜ライン、あるいは逆方向にいる別の敵ファイター」で密になるまで挟まれていたら「ラインを詰められた状態」である。
「ラインが無い」と表現される場合もあるが、語源を考えるとラインというものはファイターが消滅しない限りは盤面に常に存在する概念であり、厳密には誤り。
復帰阻止につなげやすくなる、それを嫌って攻めに来たファイターを余裕をもって処理しやすくなる、袋叩きにしやすくなる等、引き行動をしやすくなるなど、ラインを押し上げた状態は基本的に有利であると言える。
ただし後ろ投げのリターンが極めて高いファイター、ラインが下がった状態から運びコンボでダメージを稼げるファイター等はこの限りではなく、必ずしもラインを押し切った状態にすれば絶対的有利になれるという訳ではない。ラインを上げすぎず中央で戦う事を重視すべき、というケースも少数ながら存在する。

ライン攻めの概念は狭く、高低差が小さいステージほど色濃く表れる。つまるところ、終点や戦場などのステージが好んで使用される1on1の競技シーンでは重要視される。(というより、ライン攻めの概念が重要視されるステージが競技シーンで好まれていると言った方がよい。)
逆に神殿75mエンジェランドのような縦も横も極めて広いステージなどでは、ライン攻めの概念はほとんどないとも言える。アイテム有りステージランダムのいわゆる「公式ルール」でも、大会ではこのラインの概念が破壊されてしまうような極めて広いステージは大抵は除外されている。

ラインに関するその他用語等
  • ラインを詰める、ラインを奪う、ラインを上げる
    相手が自由に動ける範囲を狭くすること。
    逃げる相手を反撃に注意しながら詰めていけば最終的に相手は何かしらこちらに向かってアクションを取らざるを得なくなる。
  • ラインが無い
    自由に動ける範囲が極めて狭い状態のこと。
    このような状態になると引き行動がかなり厳しくなり、そのぶん相手の攻撃を拒否しづらくなったり、逆に相手には引き行動をされやすくこちらの攻撃が通りにくくなったりする。
    基本的に不利な状況であり、ここを打開することや相手をこの状況に追い込むことをいかに上手にやるかは実力が出やすい部分である。
    厳密な話をすると、ラインは自身と相手の中間に引いた縦線のことを指しているので相手が撃墜された瞬間でもない限り存在するため「ラインが無い」というのは誤用である。
  • ライン回復
    自由に動ける範囲が狭い状態から動ける範囲が広い状態まで持ち込むこと。
    手段は様々だが、判定の強いワザ、突進ワザ、無敵付き移動ワザ等がよく使われる行動だろう。
  • ライン交換
    連絡先を交換すること…ではなく、自分と相手の位置を入れ替える等をしてラインの有利不利を逆転すること。
    後ろ投げのほかは、めくり空中攻撃、移動回避や回避上がり等が代表的な手段。
    ラインが下がった相手からこれを通されるのは避けたいところ。
  • ライン攻め
    相手が自由に動ける範囲を狭くすることを重視した攻めのこと。ライン攻めは地味にスマブラ界隈が発祥らしい。
    相手に引き行動を強制してラインを上げる、そしてラインが下がった相手が自由に動ける範囲を広くしたいと思って取った行動を刈り取る事がライン攻めの肝となる。
    引き行動を極力取らずに常に迎撃準備をすることが重要である。
  • ライン管理
    有利なライン状況を保つこと。

ラグ

人間がコンピュータに命令を入力してから命令が実行・反映されるまでの遅延時間のこと。
スマブラを始めゲーム界隈では、プレイヤーがコントローラなどにコマンドを入力してから入力内容がプレイアブルキャラクター(ファイター)の動きに反映されるまでの時間、即ち「入力遅延」を主に指す。
実際にラグを体感している状態を表現する際には「ラグい」といった形容詞、または「重い」といった表現が用いられる事もある。
本作『スマブラSP』はハードであるSwitchに搭載されたスペックの都合上、およそ6Fの入力遅延が常にかかっている。

また、オンライン対戦では自分と相手の入力を同期させる処理の都合上、ゲーム内で更に4フレームのラグが追加で設けられる。
それよりも大きなラグが発生する場合、利用しているプロバイダ、クライアントの接続状態、天候、使用しているモニターやコントローラ、接続状況が不安定になりがちな無線で接続していることが原因である可能性が高い。

つまり、オンラインでは最適な環境を整えても最低4F(実質10F分)のラグが発生するため、いわゆるオフラインでの対戦とは操作性が結構違ってしまう。
それに伴いワザの強さや駆け引きの毛色などに変化が生まれることもあり、とりわけ「見てから対処する」ことはオンラインではかなり難易度が上がるため、使用するファイターの持つワザや性質、各プレイヤーの持つプレイスタイルによっては少なくない影響を与える。
特に数フレームの差を競い合うこととなるハイレベルな内容の対戦ではオンラインとオフラインで全く異なった攻略が要求される事もよくあり、オフラインでの対戦が得意でもオンラインは苦手、またはその逆といったプレイヤーも一定数存在する。

このラグの有無により生まれるゲーム性の相違から、「オフラインで強いプレイヤーとオンラインで強いプレイヤーはどちらが凄いのか?」「オフラインとオンラインはどちらが真の競技に相応しいか?」が議論になる事もある。
が、少なくとも現時点ではオフラインとオンラインに優劣はなく、どちらでも強いプレイヤーが真の強者と言えることは間違いないだろう。

ガチ勢とエンジョイ勢の話にも通じる部分があるが、「オンライン勢だから~」「オフライン勢だから~」といって自分と違う環境で活動するプレイヤーを貶すような真似はしてはいけない。
また、「オンライン勢なのにオフで勝てるのはすごい*35」「オフライン勢だからオンで負けるのは仕方ない*36
のように、プレイヤーをオン/オフで区分けして語ることは頻繁に行われる。これは勝敗、褒貶に関わらず競技者たる本人・対戦相手に対し悪口のように捉えられることも多いため、控えるようにしよう。

また、このラグを極力抑えられるよう接続環境を可能な限り整えるのもオンラインを遊ぶ上で重要なマナーである。
何故なら、低スペックなルーターやテザリングといった貧弱な回線を使用して莫大なラグやカクつきを起こすことで正確なプレイ、酷い場合はまともな試合自体を困難にする事態を“意図的に”引き起こす悪質なユーザーが存在するという悲しい現実があるためである。
このような事もあってスマブラに限らずアクション型の対戦ゲーム界隈では、遅延の大きい環境でオンラインモードをプレイしているユーザーへの風当たりはとても厳しく、問答無用でマナー違反者・悪質ユーザーとみなされてしまう事も珍しくない。

比較的容易に接続環境を整えられる手段として、有機ELモデルSwitch同梱のドック、または別売りの有線アダプターを使い、ドック接続したswitch本体とルーターを直接LANケーブルで繋ぐ通称「有線」と呼ばれる接続方式がある。具体的な方法は公式ホームページに掲載されたこちらを参照。
逆に、ケーブルで直接繋げず電波通信によって接続する形式は「無線」と呼ばれる。

無線接続は高性能なルーターを用いれば通信速度こそ有線と大差ない数値が出る事もあるが、他の電子機器の動作などに影響されて通信速度が悪化するなど安定性に劣っており、試合への集中・没入感を削がれる形で不快感を覚えてしまうユーザーが多い。
このことはスマブラ生みの親である桜井政博氏も把握しており、オンライン対戦には有線LANを利用するよう勧めている。
別売りの有線LANアダプターの購入か新型ドック*37を使用しなければならないため低年齢層ユーザーにはややハードルが高いかもしれないが、スマブラでオンラインを遊ぶ時は出来る限り有線で接続し、安定したプレイ環境の構築に努めたい。

リバース

reverse.和訳すると「後ろに曲がる、逆、反転」を意味する。

スマブラ界隈では、数試合先取制のルールにおいて対戦相手にマッチポイント手前まで一方的な敗北を喫した後に一方的に勝ち続けて勝利を収めることをこう呼ぶ。
例えば、3試合先取の試合であれば試合開始から2連敗して「0-2」の状態になり、そこから3連勝して「3-2」の結果で勝利、といった内容になった際に「3-2でリバース勝ち」と呼ばれる。
最後までどちらが勝つか分からない試合内容は競技シーンの華であり、追い詰められてからの逆転勝利を果たす選手の対応力・精神力を賞賛する意味も込めてこのような独自の用語を使われるようになった。

似た用語として「逆〇タテ」があるが、こちらはどちらかというと1試合の中におけるストックのやり取りに対して使われる。
例えば、2ストック連取されてから3ストック連取し返して逆転勝利、といった内容だと「逆3タテ」と呼ばれる。

また、リバースに通じるスラングとして「2-0は危険なスコア*38」「〇〇(選手の名前)は3試合目まで遊ぶからな*39」などといったものが見られる機会もある。

両対応

相手が取れる2つの防御択に対し、どちらも潰すような攻めのこと。
例えば、ガケ外の斜め上からジャンプが無いドンキーコングが落下している場面で、パックマンがドンキーコングめがけてジャンプしてを投げる。
ドンキーコングはこの鍵を空中回避で避けなければ食らってしまうのだが、パックマンはドンキーコングの回避後の硬直に空下を当てることができる。
このように「回避をしなかった」「回避をした」どちらの行動も対処する攻めを「両対応」と言う。

類義語にダブルマークナルがある。
古参スマブラーからはダブルマークナルの方が印象に残っているかもしれないが、
ガケのぼりを設置ワザなどで詰ませたり、狭い台上の受け身に対して前後に判定の出る下スマッシュを使うなど
ダブルマークナルとは異なるニュアンスの場面でも使いやすく、ダブルマークナルという単語が
意味を知っていないと全く理解できない言葉なので、新規ユーザーやライトユーザーの視聴者も多い大会の
実況などではこのように理解しやすい単語が使われることが多くなっている。

ログインボーナス

復活台無敵を活用した猛攻のこと。
普段なら振れないようなハイリスクなワザを振る機会でもある。

わからん殺し

相手プレイヤーの知識不足や対策不足につけ込んだプレイや戦術の総称。元ネタは格闘ゲーム界隈の用語。
主には、相手プレイヤーに事前の知識や技術が備わっていれば通用しなくなるものを指す事が多い。

見方次第では上述した「甘え」「お願い」に含まれると考える事もでき、一般的には安直な戦術との見方が強い。が、本作『スマブラSP』には80体を超える膨大な数のファイターが参戦しているため全てのファイターに対して綿密な対策を練る事は非常に難しく、例えレベルが高いプレイヤー同士の対戦であってもわからん殺しが戦術として通用する事は珍しくない。
成功すればプレイヤー間の実力差や下馬評をも容易にひっくり返せるほど絶大な効果を発揮するため、トーナメントなどを勝ち上がるために格上相手に積極的にわからん殺しを狙うプレイヤーも一定数存在する。

わからん殺しが戦略として通用しやすい例としては、以下のようなファイターが挙げられる。

逆に言えば、

このようなポピュラーなファイターはわからん殺しが通用しにくいファイターという事になる。
この手のファイターを使う場合は一方的にわからん殺しをされてしまう機会が増えてしまうため、そうならない為にもあらゆるファイターの対策を周到に準備しておくことが要求されるだろう。
もっとも、使用者の数が多くてもそもそもの対策難易度が純粋に高いファイターは対戦機会の多さがあってもわからん殺しがまかり通ってしまう場合も。
例えば、カズヤ・スティーブ・セフィロス・ミェンミェンのような特殊なファイターとの対戦は一方的な試合展開を作られやすい分、その試合で全く収穫が得られずずっとわからないままといった状況に陥りやすい。

DI

Directional Influence の略で、英語圏におけるベクトル変更のこと。

GG

Good Gameの略。
勝者だけでなく真剣に戦いに挑む者双方に拍手を贈ろう。

IDJ

「インスタント ダブル ジャンプ」の略。
ジャンプ入力をしたあと、キャラがジャンプする前に*40もう一度ジャンプ入力をすると、最低空で空中ジャンプが出せるテクニック。
一般的なキャラの場合、通常の大ジャンプより大きく飛び上がることで空中攻撃を多めに振れたり、
小ジャンプに化けることなく最速かつ高めに跳びながら空中攻撃を振れたり、大ジャンプでは届かないようなコンボを確定させたりできることがあるが、
特にネスミュウツーといった特殊なジャンプ慣性をもつファイターは使いこなせると動きの幅が広がる。
そして彼ら以上にこのテクニックが重要なのがソラ
彼の「空中ジャンプの初速が極端に遅い」「空N・空前はヒットすると自分の上昇・下降速度にブレーキがかかる」という2つの性質が噛み合った結果、
「IDJで空Nや空前を当てると、超低空でコンボができる」という特性が得られるため、ソラの参戦以降急激に注目が集まったテクニック。

JV4

英語圏のスマブラ界隈で定着しているパーフェクトゲームを表すスラング。初出は『DX』時代なので地味に結構古い。
数字の部分はストック+1で表記される。なので、たとえば2ストックが主流だった『for』なら「JV3」、今作は3ストックが主流なので「JV4」。
日本ではあまり馴染みの無い用語だが、リプレイ投稿で「JV4」と検索をかけると海外勢のパーフェクトゲームのリプレイが出てきたりする。

由来は海外のとあるプレイヤーがよく『スマブラDX』の大会で、0%2ストック撃墜が起こる度に別の海外プレイヤーの「Jv3x3」氏になぞらえて「JV3」と囃していたことから。
プレイヤーネームが由来となっているので、「JV」というアルファベット自体は特に何かを表す略称という訳ではない。*41
0%2ストック撃墜を「JV3」としたことから数字の部分はストック+1が入れられるのだが、何故ストック+1なのかは謎。

SDI

Smash Directional Influence の略で、英語圏におけるヒットストップずらしのこと。

TAあり

「チームアタック」の設定を「あり」にしたチーム乱闘のこと。TAとはTeam Attackの略。
「だれかと」「VIPマッチ」のチーム乱闘の鉄則である「チームアタックなし」と違い、考えなしにリーチを押し付けたり突進ワザや飛び道具を放ったりはできなくなる為、より高度な戦略と緻密なチームワークが求められる。
ボス・ギャラガに捕まったり復帰距離が足りず落下寸前になったりした味方に敢えて攻撃して救出する、味方が吸収できるワザを打って蓄積ダメージを回復させる、といった味方に攻撃が当たるルールならではの作戦も多く非常に奥が深い。
ただし、『for』後期や『SP』では味方を攻撃することを利用した戦法は仕様上大幅に制限されている。『for』初期に味方の攻撃を利用したオイルパニックが悪さをしすぎたので仕方ない。

日本ではそこまでメジャーではないが、海外大会ではTAあり2on2は1on1にも勝るとも劣らないほど競技シーンでの盛り上がりを見せているルール。
なおプリンの切りふだ「おおきくなる」と地形ごと変えてしまうアイクラの「アイスバーグ」はTAなしでも味方を押し出すので注意しましょう。

TOD

Time Over Death の略。
制限時間が設けられている対戦ゲームにおいて、時間切れで判定勝ちを狙う戦術のこと。オンラインゲーム用語であり、スマブラ界隈限定の用語ではない。

差し込み性能が低いがワザが通った時のリターンの高いファイターへの対策、先行したにもかかわらず相手からガン逃げ・ガン待ちをされた際の対策としてこの戦術が挙げられる。
その性質上、ソニックやゼロスーツサムス、ディディーコングなどの完封性能の高いファイターが得意とする。
先行したのに相手に待たれた時に「攻める必要があるのはそちら側である」という意思表示をする際に有効。
ただしTOD自身は待ち・逃げに該当する戦術であり、勇者やスティーブのように放っておくとどんどん自己強化をしてくるファイターに対しては効力が今一つ。

プレイヤーには忌み嫌われる戦術だが、仕掛ける側も自然と相手側からの試行回数が増えることから容易な戦術ではない。
また、お互いの勝ち筋がTODというカードもあり(Mr.ゲーム&ウォッチとの対戦カードで起こりがち)、1ストック先行されるだけで実質ゲームが終わってしまうといったケースも。一筋縄では行かない戦術であるといえる。

VIPマッチ

ビップマッチ。
オンライン対戦『だれかと』において、世界戦闘力が非常に高い*42ファイターに適用される特別なマッチング領域。
単にVIPと呼ばれることが多い。前作の「ガチ部屋」になぞらえて「VIP部屋」と呼ばれることも。
英語版は「Elite smash」。

マッチングする相手は基本的にVIP入りしたファイターのみとなるため、必然的にレベルの高い対戦が行われることになる。
総合世界戦闘力ではなくファイター毎の世界戦闘力を参照するため、VIPマッチもファイターごとに解禁される。
また、世界戦闘力の性質上VIPマッチのボーダーは日々増加している。
稀なケースではあるが、時にはVIP入りさせたファイターも放置しているとVIPから落ちてしまうことも。

あるプレイヤーにとっては分かりやすい目標になったり、あるプレイヤーにとっては維持すべきボーダーであったりと受け取り方は様々。
しかし、あまりVIP入りにこだわりすぎると伸び悩む戦闘力にモチベーションを削がれたり、勝つため・負けないために自分が好まない戦法に徹する事態に陥ったりと逆に楽しみを損なってしまうこともある。
数値を上げることそのものを目的とせず、対戦と自身の上達を楽しむうちに自然とVIP入りを果たしているのが理想と言えるだろう。

逆にVIP入りができているプレイヤーにおいては、しばしば「VIPくらい、適当に強いワザを振ってれば誰でも入れる」など、さも行けて当然のように語られることがある。
が、実際はVIPに入れるユーザーは割合で管理されている以上「誰でも入れる」ということはあり得ない。
自分にとってはあまり努力や苦労をしたという感覚を経ずに入れた場所であっても、そこは全世界で上位数%の強者しか入れない場所なのだという自覚は忘れないようにしよう。

もっとも、「現在のVIPボーダーにいるプレイヤーと同程度のプレイヤースキルであれば誰でも習得出来る」をものすごく言葉足らずに短縮したものが「VIPは誰でも入れる」という文言であり、「上位数%」を考慮されたものではないことがほとんどではある。
しかし、その場合も人間には得意分野・苦手分野に個人差があるということが考慮できていないので結局不適切な言葉であることには変わりがない。そもそも言葉足らずな時点でコミュニケーションに問題が生じているのでダメダメである
どんなに簡単に見える技術であっても、習得速度・習得の可否に個人差があることは忘れてはならない。

2020/8/5配信のVer.8.1.0にてボーダーの緩和が行われた。正確な数値は不明だが、当日の時点で約753万→約735万に落ちたと見られている。

VIPは実際には「ぶいあいぴー」と読まれ、「びっぷ」は日本発祥の軽蔑的な表現なのだが、そこを突っ込むのは野暮な所。

○○ブラ

特定のファイターが対戦環境を牛耳っている場合に、その状態を嘆きと皮肉混じりに呼ぶ際に使う言葉。
女性用下着のことではない。
前作『for』で言えば、ディディーコングが環境を支配していた状態は「猿ブラ」、ベヨネッタなら「ベヨブラ」といった具合。
また試合展開が一方的なものになった場合(特に比較的弱いとされるキャラが上手く強みを引き出せた展開になった場合)にネタと賞賛の意味を込めて言われる場合もある。
本作に関しては最上位こそ固まっているものの、現時点で前者の意味で該当するファイターは存在しない模様。強いて言えば、最終調整と宣言されたVersion13.01以降はファイターパスVol.2、通称DLC2のファイターたちが分かりやすい強みを備えたものが多く強いと評されがちなため「DLC2ブラ」と言われることも無いではないが、forベヨネッタやXメタナイトほど極端にバランスを壊すものではない。
大会上位者の使用ファイターが一切かぶらないこともあり、しばしば「バランスブラ」などと言われることも。

専用部屋で度々見られる部屋名。
所謂「ああああ」のような適当入力の一つで、Switchの文字入力の初期位置のすぐ隣に「」があることが由来である。
つまるところ特に深い意味は無い。
ちなみに部屋名を入力せずに専用部屋を開く事も出来るので専用部屋においては特に必要のない操作である。


*1 投げ回避。
*2 超必殺ワザを使うためのゲージが貯まる。
*3 相手を倒す寸前ではなく、自分が死にそうな時に挑発する行為。超必殺ワザゲージが溜まりやすくなる。
*4 コピー状態のカービィのみ、コピー解除コマンドとしてアピール可能となっている
*5 被害者はクソキャラ列伝で有名になった「どぐら」選手。なおお互い生放送中で、どぐら選手も死体蹴りしたいとネタにしていたので、上の煽っていい以下略のように、お互いをリスペクトしている事前提で仕掛けているという点には注意が必要。
*6 ドラゴンアーム下シフトがガケつかまり状態の相手に刺さるため、ガケつかまりの無敵が切れた相手にこれを差し込みにいける。そして、相手がそれを回避するために各種ガケのぼりを選択したところへ、余ったウデで更なる択を仕掛ける事ができるというもの。
*7 更にはこの試合、勇者側のプレイヤーは相手蓄積80%でザキが不発になるなど運にも見放される悲劇に見舞われた。
*8 ベビィクッパホムラなどの床対策必須の物があるので、理論上の合計最大値を出すことは極めて困難。
*9 その試合での使用ファイターを両選手が対戦相手に知られないように大会運営スタッフに伝え、その通りのファイターを選んで試合を開始するといった方式。この場合後出しで使用ファイターを変える事はできないため、被せを狙うにしても戦略と読みが要求される事となる。
*10 競技性のあるゲームにおいて、メインアカウントよりもランクの低い別アカウントでランクマッチ等に参加し、意図的に自分より弱いプレイヤーと対戦する行為。主に対人メインの格闘ゲームでは多数のプレイヤーから忌避され、FPS業界に至っては違反行為として禁止しているゲームもある
*11 ニコニコアンケート等で「キングクルールが強い」と言われていた事に対してのコメント。当初キングクルールはプレイヤー間にて非常に強いと目されるファイターだったが、実際の勝率(2018年12月30日~2019年1月5日集計)は全体で51.9%。VIPマッチにおいては48.9%程度だったとのこと。なお、攻略が進んだ現在クルールは対策がしやすいファイターとされている。
*12 互いのプレイヤーが出来る限り公平に戦えるように、ステージ選択権を持つ側をじゃんけんなどで決め、じゃんけんの敗者には特定のステージを相手に選ばせない権利を、勝者には敗者側が指定したもの以外から対戦するステージを選ぶ、といったルールを採用している大会が多い。
*13 代わりに準決勝がアイテム&ステージ遷移ありルールだった。
*14 例えばシード1位と2位は決勝でしか当たらない。
*15 upset.競技の世界にて「予想外の結果」「番狂わせ」といった意味合いで使われる。
*16 こちらもアップセット同様の意味。主に欧州サッカーで「残留争いが精々なチームが優勝争いしているチームに勝つ」時に使われる事が多い。
*17 代表例としては、ケン弱攻撃(長押し)が挙げられる。近距離版の弱攻撃(長押し)がコンボや連係の始動として非常に優秀な性能を持つが、距離を誤ってしまうと死にワザとされている遠距離版を暴発させてしまう。これもあって、ケンは接近しつつ間合いを正確に把握する必要があるファイターとなっている。
*18 「ガードを固めると打撃を防げるが、投げワザに対して無防備」「投げワザはガードを固めた相手にダメージを与えられるが、近づくまで打撃に対して無防備」「打撃は投げワザを狙う相手に決まりやすいが、ガードで防がれてしまう」
*19 地上にいる相手にはこちらから能動的にワザを当てに行く「差し込み」が当たり、その差し込みを狙おうと近づいてくる相手にはその位置を予測して事前にワザを振っておく「置き」が当たり、その置きのために何もないところにワザを出している相手には空振りを誘ってからそのスキに攻撃を差し込む「差し返し」が通る
*20 離れた相手には飛び道具が強力だが、飛び道具を出すタイミングを読まれてジャンプから攻撃されると大ダメージを受けてしまう。が、そのジャンプ攻撃を読んで敢えて飛び道具を出さずに待ち構える事でジャンプした無防備な相手に対空迎撃で確実なダメージを与える事ができる。が、対空するために地上で待ち構えている相手には飛び道具が非常に刺さる
*21 Ver.8.0.0への移行時に撤廃されたという噂も流れているが、真偽は不明。
*22 直訳すると「率・歩合」になる。当サイトにおけるレートとは、早い話がプレイヤーの実力を数値化したもの。
*23 初参加者には初期値として1500というレートが与えられるが、これはVIP上位層の猛者の適正レートに相当している。加えて言えば、一般的に低レートとされる1400台や1300台もVIP内で高い戦闘力を保持しているプレイヤーが殆どで、それどころかスマメイトの最下層である1000~1200でもVIPのボーダーは当然のように維持してくる水準。
*24 以前は1日5戦までだった、以降10回に増え、しばらくしてから20回に増加。
*25 このカードに関しては8:2だという声も無くはない
*26 機動力が高く火力に優れ反射ワザまで備えるフォックスは、強いと目される事が多い「立ち回りキャラ」や「弾キャラ」に対しては五分以上の内容で試合を運びやすい。が、その一方でふっとばされやすく復帰阻止されやすいという弱点を持ち、下位キャラと評価されがちな「壊し・破壊キャラ」には不利をつけられやすい。
*27 モーションこそ『SP』のものと大差ないが『X』時代は威力・判定・全体動作フレームの全てが現在とは段違いの性能を誇り、このワザを2回振れば回避を始めとした多くの選択肢を潰す場面が非常に多かった。
*28 このラウンドはアイテムあり5on5ルールだったので、3ストでやると時間がかかりすぎるという理由もある。
*29 当時は一度の滞空中に何度ガケつかまりしても無敵時間が発生するという仕様があり、今と比べても空中性能が格段に高かったメタナイトがガケにつかまったり離したりを繰り返しながらタイムアップを待つ戦法が余りにも強力だったため、それに制約をかけることを目的とするルールである。なお、後期では60では多すぎるとしてこの回数が30回程度に減らされたりもした。
*30 当時は有名なデデデVSドンキーの下投げ連以外にも簡易な永久パターンが複数存在したため、このようなルールが定着した。
*31 作中であまり強くないキャラクターばかりと戦っている印象が読者に残っていることからしばしば「雑魚狩り専門」といった不名誉なイメージを持たれていることがある。
*32 日本ではゲームの大会で賞金を出すと法律(賭博法など)に引っかかってしまうリスクがある。更にそもそもの大会の開催・運営自体に大きな費用がかかるのもあり賞金に回せるだけの利益を得られている大会はないに等しく、国内大会で賞金を得るには問題が山積みなのが現状。また、海外大会に参加する際には渡航費を始め大きな費用がかかるため、よほど上位に食い込まなければ元が取れない事も多々。
*33 ただしオフラインの場合、コントローラーの音で反応することで入力遅延の壁は超えることが可能と言えば可能ではある
*34 これらがなかった過去作では、国内と海外のプレイヤーでマッチングすることで甚大なラグが発生したり、あまりに実力がかけ離れたプレイヤー同士がマッチングする事により馴れ合いなど悪質なプレイを誘発させたりする事態となっていた。
*35 「オンでしか勝てないと思っていた」と聞こえてしまう。また、対戦相手に対して土俵外であるオフで負けたと揶揄している。
*36 負ける理由はオンだからだけということはなく、的外れである。相手に対しても、「オンだから勝っただけ」というやっかみに聞こえてしまう。
*37 実は単品でも「任天堂パーツ販売」のサイトより購入可能。
*38 元はサッカー界隈にて古くから定着していたスラング。ごくまれに「キケスコ」と略される事もある。
*39 元ネタと思われるのは恐らくプロ格闘ゲーマーの先駆者的な存在・梅原大吾選手の活躍から。大局的な戦略の組み立てを得意とする梅原選手はマッチラウンドまで相手の戦略やクセを分析してから逆転するといった内容の試合が非常に多かった事から、梅原選手の試合を中心にこのようなスラングが使われるようになった。
*40 具体的には、一度目のジャンプ入力を1F目として、3~4F目。二度目の入力が2F目だと1F目から「押しっぱなし」と判定されてしまう
*41 「Junior Varsity」の略とするプレイヤーもいる。ニュアンス的には「実力が劣る」といった蔑称みたいなものなので注意
*42 諸説あるが、凡そ上位3~8%程度とされている