
扇のような形状の新たなフデ。
フデの中でも特に長い射程が特徴で、中距離まで飛沫が届くようになった。
これは「フィンセント」。
扇型の先端部でたくさんのインクをばらまく新しいフデだ。
大型のフデのため、振りかぶる動きは重いが、一度振り始めれば、素早く遠くまでインクを連射できるぞ。
緩急をつけたフデさばきで、ステージにインクの花を咲かせよう。
▲画像は公式Twitter(@SplatoonJP)の2023年5月18日のツイートより。
概要
関連ブキ一覧 | |
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無印 | フィンセント |
マイナーチェンジ | フィンセント・ヒュー |
ブキ紹介
ブキチ |
![]() | メインウェポンのフィンセントは、 フデ部分が90°回転する機構をもつことで 射程と攻撃力を両立させたフデでし! |
振るまでのスキは長めでしが、 その分 遠くまでインクを飛ばせるでし! フデの中では一番なんでしよ~ | |
フデなので、塗り進むのも速いでしから サブのカーリングボムと合わせれば、 有利な間合いに持ち込みやすいでし! | |
スペシャルのホップソナーで相手をマークして、 確実に仕留めるでし!速さと射程をイカした バトルが好きなら、きっと気に入るでし! |
新たに開発された第3のフデ。これまでになかったフデの重量級枠といった趣のブキ。*1
フデでは最高の威力と射程を持ち、火力と範囲に優れたインクの飛沫を撒き散らせる。
反面、一振り目が遅い、振っている間はほぼ動けない、インク使いも荒い…と挙動は重たくかなりの曲者。
フデのコンセプトに逆行した鈍重なパワー型のブキだが、ブキ種譲りの塗り進みと塗り性能は強力。
サブは得意なキョリまで詰め寄れるカーリングボムを搭載し
スペシャルは索敵、範囲攻撃、そしてインク回復に使える扱いやすいホップソナーを持つ攻撃性の高い組み合わせである。
メイン性能
ver.9.3.0現在
振り
有効射程 | 2.5 | 塗り射程 | 3.1 |
---|---|---|---|
確2射程 | 1.5 | 確3射程 | 2.4 |
ダメージ | 60.0~16.0*2 (インク不足時 30.0~15.0) | 確定数 | 2~4 |
連射フレーム | 13F(0.217秒) | 秒間連射数 | 4.6発/秒 |
キルタイム | 0.633秒/kill | DPS (前隙抜き) | 276.9/秒 |
射撃継続時間 | 0.433秒 | 射撃後隙 | 11F(0.183秒) |
インク消費量 (装弾数) | 4.8% (20発) | 射撃時ヒト速 | 0.24 |
インク回復不能時間 | 50F(0.833秒) | 非射撃時ヒト速 | 0.96 |
単発塗りポイント | 16.0p | イカ速 | 1.92 |
飛沫数 | 1+2+2+2+1 (インク不足時 1+1+1) | 射撃前隙 | 23F(0.383秒) |
インク効率(ダメージ) | 1250 / 10.4kill | インク効率(塗り) | 330p |
![]() | ダメージ 150.0~37.5*3 (インク不足時 75.0~60.0)*4 インク消費量 4.5%(22発) | ||
備考 | 1発目のみ23Fの前隙が設定 |
塗り進み
ダメージ | 30.0 | 確定数 | 4 |
---|---|---|---|
移動継続時間 | 9.25秒 | 塗り進み範囲 | 0.52 |
インク消費量 | 10.8%/秒 | 移動速度 | 1.80 |
インク回復不能時間 | 20F(0.333秒) | ||
![]() | ダメージ 50.0 インク消費量 9.6%/秒 |
初速 | 10.5±0.2 (インク不足時 ×0.5) | 直進フレーム | 9F(0.150秒) |
---|---|---|---|
ダメージ分布 | 60.0~31.0 | ダメージ距離分布 | 1.0~2.6 |
ダメージ減衰時間 | 24F~40F (0.400秒~0.750秒) | 飛沫拡散角度 | 12° |
足元塗り周期 | 4発ループ | 足元塗り発生 | 2発目 |
振り時の射角ズレ | 最大3°*5 | ||
弾の大きさ(敵) | 0.04→0.48 (経過時間 6F) | 弾の大きさ(地形) | 0.04→0.32 (経過時間 3F) |
対象 | ダメージ補正 (8.0.0時点) | |
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![]() | ![]() | |
![]() | 轢き 1倍 振り 1.5倍 | |
![]() | ||
![]() | ||
![]() | 轢き 100倍 振り 1.8倍 | 轢き 1000倍 振り 18倍 |
![]() | ||
![]() | 轢き 1倍 振り 1.8倍 | 轢き 1.5倍 振り 2.7倍 |
![]() | 1倍 | 1.3倍 |
![]() | 轢き 1倍 振り 1.8倍 | 轢き 1.1倍 振り 1.98倍 |
![]() | ||
![]() | 轢き 1倍 振り 1.4倍 | 轢き 1.1倍 振り 1.54倍 |
![]() | 轢き 1倍 振り 1.8倍 | 轢き 1.25倍 振り 2.25倍 |
![]() | 轢き 1倍 振り 1.4倍 | 轢き 1.3倍 振り 1.82倍 |
![]() | 1倍 | 2倍 |
![]() | 1倍 | 1.1倍 |
![]() | 轢き 0倍 振り 1.8倍 | 轢き 0倍 振り 1.98倍 |
- 有効数値は単位によって異なるが、基本的に有効数値以下の値は四捨五入している。
- Fはフレーム。1秒=60F。
- 例えば30Fなら、0.5秒となる。
- 公式の表記では、30/60秒という表記を用いている。
- 射程・距離関係の単位は試し撃ちラインの本数。
- ヒト速やイカ速、弾速などの速度単位はDU/F。試し撃ちラインの幅を50としたときの、1Fに移動できる距離という定義。
感覚的に理解しやすい速度単位、試し撃ちラインn本分/秒(1秒間に試し撃ちライン何本分移動できるか)に変換する場合、これを1.2倍すると変換できる。- ちなみに中量級ブキの歩行速度は0.96 DU/F。
- スプラトゥーン3での内部パラメーター定義にはm/Fを使用している。
50 DU = 5m = 試し撃ちライン1本分。- 例えば、中量級ブキの歩行速度の内部パラメーターは0.096 m/F。
すべてのDU/F表記をm/Fに変更する作業は大変なので、現状距離単位にはDUを使用する表記に変換している。
- 例えば、中量級ブキの歩行速度の内部パラメーターは0.096 m/F。
- 有効射程とは、ある程度以上のキル性能を発揮できる距離のこと。
- ダメージの減衰によって確定数が増えたとしても、元のキルタイムから著しく遅くならなければ、それも有効射程と見なされる。
- 少し上を向いて撃つと、正面を向いて撃つよりも少し射程が伸びるが、それについてもある程度のキル性能が発揮できるのであれば、有効射程と見なされる。
- 著しくキルタイムが遅くなってしまう場合*¹は、カス当たり射程と見なされる(有効射程にはならない)。
- カス当たり射程とは、ジャンプせずにそのブキが届く最大距離のこと。有効射程よりもキル性能は低い。
- 確n射程とは、主に距離によってダメージが大きく変動するブキにおいて、n回攻撃を当てればキルが取れるギリギリの距離のこと。
- 初速とは、発射直後の弾の速度のこと。
ローラーなど、飛沫によって初速が変わる場合は最も早い飛沫の初速を記述している。 - 直進フレームとは、発射した弾が初速のスピードを保ったまま飛び続ける時間のこと。直進フレーム経過後は弾速がだんだん低下する。
ブラスター・ワイパーでは代わりに射程限界で爆発/消滅するまでの時間を記述している。(なお、ブラスターは射程限界付近で少し弾が落下する。)
弾速についての詳しい仕様はシステム詳細仕様#弾の仕様についてを参照。 - 塗り射程とは、カニ歩き撃ちで塗れる平均的な距離のこと。
- キルタイムは、1発目が当たった瞬間を1F目とし、そこからキルまでにかかる時間のこと(シューターの場合)。
- 厳密に言えば、キルタイムとはブキを振りかぶるモーションにかかる時間(前隙)や、1発目の弾が発射されてから相手に到達するまでの時間(相手との距離や弾速)も含めるべきだが、これらは状況によって大きく変動する*²ので不確定要素が多すぎるし、また前隙や弾速などは解析を待たなければ分からない。
- DPSは「ダメージ×60÷連射フレーム」で算出。
- 射撃後隙とは、射撃後にイカ/タコになることや、サブウェポンを使うことができるようになるまでの時間のこと。
- 射撃継続時間とは、連射フレーム×装弾数の値を秒に換算した時間。前後隙は含まない。
- 移動継続時間とは、ローラーやフデの塗り進みでどれだけの時間移動できるかを示したもの。「100÷最高速度時のインク消費/秒」で算出。疾走前の段階を考慮しない。
- 単発塗りポイントは、地面と並行に1発ずつ射撃して得られた塗りポイントの平均を、ナワバリバトルの塗りポイントカウンターを用いて算出している。
- ~増加/秒は、1秒間で増加する~の量。計算式は基本的に「~の増加量×60/(最大チャージF-最小チャージF)」。
ストリンガーの拡散は「拡散減少/秒」で表す。
スピナー、ストリンガーでは、
「~増加/秒(1周目)」「~増加/秒(2周目)」「~増加/秒(全体)」はそれぞれ
「~の増加量×60/(1周目チャージF-最小チャージF)」
「~の増加量×60/(最大チャージF-1周目チャージF)」
「~の増加量×60/(最大チャージF-最小チャージF)」
の式の値を表す。
「射撃継続時間増加/秒」は「(弾数増加/秒)×連射F/60」で算出。記載用に桁数を省略した/していない弾数増加/秒の値を用いた2つの場合では計算結果が僅かに変わる。前者を推奨。前者を計算式に起こすと、
「増加した弾数×60÷(最大チャージF-最小チャージF)×連射F÷60」だから、
「増加した弾数×連射F÷(最大チャージF-最小チャージF)」でも算出可能。最小チャージ時間が9F、フルチャージ時間が10Fのスピナーがあったとする。最大弾数は101発である。
このとき、上の計算式を用いると「100×60/(10-9)」なので弾数増加/秒は6000と算出される。
しかし体感としてそうは感じられないはずである。恐らくそのときあなたは無意識的に「ZRを押してから(チャージ開始1F目から)フルチャージが完了するまでの時間」を分母にして計算しているからである。これを分母にして計算するとこのスピナーの弾数増加/秒は600となる。道理で感覚と実際の値の間に齟齬が生じるわけである。
この現象はフルチャージ時間があまりにも短かったために起こった現象である。反比例のグラフを参照すれば分かるように、分母が小さければ、つまりフルチャージ時間が短ければ短いほどこの感覚の齟齬は顕著に生じるのである。チャージ時間の短い14式竹筒銃やスプラスピナー、LACT-450の値を参照する際にはこのことに留意されたい。また弾数の多いイグザミナーやハイドラントでも、短めの半チャージで射撃する際には分母が小さくなるため齟齬が生じやすい。ずっと弾数について語っていたので弾数のイメージが固着してしまったかもしれないが、このことは弾数に限らず射程やダメージでも起こる。
- インク効率(ダメージ)は「単発ダメージ×装弾数と装弾数÷確定数」。
インク効率(塗り)は「単発塗りポイント×装弾数」。「装弾数=(100%÷単発インク消費量)」は切り捨てせずに算出。
- 塗り半径は発生させた弾の勢いに応じて伸びというパラメータによって前方に飛び散るように変形する。
詳細はシステム詳細仕様#弾の勢いによる塗り範囲の変化を確認。 - 弾の大きさはイカタコやオブジェクトへの当たり判定と地形への当たり判定の2種類が存在し、ブキ種によっては時間経過で大きくなるものもある。
塗り半径などと違い、数値が小さいことを踏まえて単位は直径を採用している。 - 初弾補正/補正悪化量/最低補正/補正回復量は拡散にnをかけた値を指す。本来はこのnのことを指す。詳しくはこちらから。
- その他ブキ種固有の性能についての詳細は各ブキ種ページにも記述されている。不明な点があればそちらも参照。
メイン解説
攻撃発生まで少し遅い代わりに射程が長く、試し撃ちライン2.5本分に達する。
中距離まで届く範囲攻撃という従来フデの弱点であった射程の短さをある程度解消したフデなのだが、欠点として先述の攻撃発生の遅さと急激な火力減衰、膨大なインク消費量などが付き纏う。
「フデ版ダイナモローラー」と例えるとわかりやすいだろうか。
振り攻撃
攻撃発生まで遅いものの、飛沫の射程は2.5本とフデとしてはかなり長い。それに加えてフデらしい横の範囲の広さも持ち合わせているため、命中率の高さもピカイチ。ただしパブロ、ホクサイ程横には広くないため、この2種と異なり横に回られると弱い。扇の形をイメージすると分かりやすいだろう。
この射程と当てやすさにより、バケットスロッシャーのように曲射が得意で、高台上や遮蔽物の裏の相手には強い。
最大攻撃力は60。パワー型のフデだけあって理論上は2発で敵を仕留められるが、距離による火力減衰が非常に激しく、試し撃ちライン1本を超えた距離から急激な減衰が始まる。
離れれば離れるほど攻撃力がダウンしていき、2確が保証される50ダメージ以上の射程は1.5本分まで、3確が保証される33.4ダメージ以上の射程は2.4本分まで、射程端では4確となる。
そのため他のフデ以上に敵との距離によって攻撃力が左右されるという複雑な欠点を持ち、間合い管理が大雑把だと火力にムラが出てしまう。
射程を活かそうとすると火力が犠牲に、火力を活かそうとすると接近必要、となりプレイヤー次第で振り攻撃の運用は大きく変わってくる。
インク消費量が非常に激しく、最大20回しか振ることができないため、インク効率アップを積んでいない場合はインク切れにはくれぐれも注意。振った後はローラー並にインクロックがあることもあり、ホクサイ以上にスタミナに欠ける。
それから連続で振っているときは動きが非常に遅くなり、基本的に隙だらけになるという点は必ず留意すべし。
特にメインより射程の長いブキ相手には射程圏内に収めきれずに連続で空振りしてしまうと確実にリスポーン送りにされる。
イカダッシュ中に振った場合、前隙の間にほんの僅かにすり足移動が可能。デュアルスイーパーのグライド機能に近い。
前後左右好きな方向にすり足出来るので、ギリギリまで被弾を削れる可能性もある。
またイカダッシュの慣性を乗せることも出来るので、追撃場面で役に立つこともある。
塗り進み
塗り進み速度はホクサイより僅かに速い程度だが、一定時間足元を塗りながら高速移動ができる。
こちらもインク消費量が激しく、インク満タンで突き進める距離はかなり短い。
振り攻撃の後隙を僅かに飛ばせるため、攻撃を止める時は塗り進みをしてからイカ移動するようにするとヒットアンドアウェイをスムーズに行える。
ただし塗り進みのためには前隙が長い振り攻撃を1回する必要があるため、フデを振っていない時に奇襲を受け咄嗟に逃げるような場面では間に合わないことが多い。
また塗り進みの後に攻撃を始める時にも前隙が入るため、距離を詰めて奇襲する場合は壁などで姿を隠せる場所を狙う必要がある。
なおパブロとは違ってホクサイと同様に、塗り進み中に急な角度で曲がって敵インク地帯を踏んだときに、足を取られることがある。(ただしVer. 7.2.0のアップデートで、塗り進みの塗りの幅が広がったことで、以前より敵インクを踏みづらくなった)
インク消費の激しさも相まって、長時間の悪路踏破はパブロより不向きである。
小テクニックとして、塗り進み状態から潜伏しても即座にイカロールが発動できる。
塗り進みから攻撃に転ずる時の前隙軽減などに使える……かもしれない。
メトロノーム
- 1振りを1拍とするとちょうど276.9BPM、半分は約138BPMである。BPM138の8分に合わせればだいたいビタ押しになる。
- 138BPMの曲は「ダーリン」(須田景凪)や「ダブルラリアット」(アゴアニキ)が該当する。
サブ・スペシャル
カーリングボム
動き回る積極的行動と引き行動に分けて考える。
まずは積極的行動で考える。
フィンセントは前隙が長く、相手に先手を取られてしまっては対面が大幅な不利に傾いてしまう。フデ種はSplatoon2までローラー種として扱われていたぐらいに、飽くまでローラー属であると考えて動いたほうが良い。基本的にはスプラローラーと同じく、詰める手段・足場塗手段・クリアリングの3つの使い方で間違いないだろう。前隙がフィンセントより短いため、緊急時の足場塗りにも最適である。
ガチアサリルールでガチアサリを相手のゴールに投げるための移動時の選択肢としても考慮したい。このブキは中量級ブキのためイカ速度は1.92DU/Fであり、フデ移動よりも速い。その後の展開もインクを回復しながら移動できるカーリングボムの方が展開が良い場合が多い。 ただしイカニンジャを採用している場合、イカ速を積んでいない場合は1.728DU/Fとなりフデ移動のほうが速くなるため選択肢としては外したくなる。*6
次に引き行動である。
フデ種が行える対面中の引き行動の選択肢としては、イカ移動,メイン+イカ移動,フデ移動,スパジャンの4つがあげられるが、メインの前隙が23Fあるフィンセントではメイン+イカ移動,フデ移動の2つは安心できない選択肢である。しかし、カーリングボムがあるフィンセントはここにカーリング移動が入る可能性があるため引き行動の一つとして使える。しかし、70%のインクを消費するカーリングボムを考慮すると、メインは4発しか出せないことからサブインクを積まないと厳しいものがある。逆を言えばインク関連のギアを積んでおけば選択肢として入るポテンシャルはある。
対面時に攻撃目的でカーリングを出すことは極力避けたい。仮に移動の際に使ったカーリングがヒットした場合は、相手の体力が80.0になるが確定数が減ることもないが確定数が増える距離が伸びるため、多少対面しやすいと考えられる。雀の涙程度ではあるが
ホップソナー
前隙を晒さないための対面での先制や遮蔽裏への曲射が必須とも言えるフィンセントにとって、索敵を可能にするホップソナーは相性が良いと言える。
しかし、発動時には必ず身体を晒す必要があるためむやみやたらに吐くと蜂の巣にされてしまう可能性があるので、発動タイミングには注意したい。
攻撃手段として採用しソナーの衝撃波がヒットした場合、相手の体力は55.0となるため1確~2確と大幅に確定数を減らすことができる。
また、衝撃波ではなく本体に接触した場合、相手の体力は70.0となり、1確~3確と確定数を1減らすこともできる。
相手として厄介なのは、飛んでくるインクにより視認性が悪くなっている状況下で衝撃波を避けなければならない点である。仮に自身がデスを行ったとしても、先にダメージを与えておけば相討ちになることも期待できる。視認性を下げるという意味では味方のアメフラシやデコイチラシなどに合わせて吐いたり、相手に避けを押し付ける意味ではマルチミサイルやメガホンレーザー5.1chに合わせるなども良いだろう。
フィンセントは高台下からの攻撃を行う場合、ホクサイやパブロよりも遠くへメインの影響を及ぼすことが可能である。それをイカすために相手高台へ置き、ホップソナーを壊しに来る長射程を落とすような囮的使い方も選択肢の一つとして検討してもよいだろう。
ただし、もみじシューターやバレルスピナーのように、対面中に吐いて対面を再開する動きをしてしまうとメインの前隙23Fをもう一度やり過ごさなければならなくなるため、そのままデスしてしまわないように注意したい。
運用
そこそこの射程と横に広い攻撃範囲を両立している分、代償として長い前隙と悪いインク効率が生じてしまうブキ。
運用上ではこの前隙やインク効率がどうしてもネックになってくるため、如何にこれらの欠点をカバーできるかが運用の鍵となってくる。
- 素早く広範囲をサッと塗ってナワバリ確保、塗り返しも得意
- いざというときは塗り進みで強引に敵に詰め寄ってゴリ押しを狙える
などを強みとしてきた。
しかしフィンセントは長い前隙や劣悪なインク効率によって従来のフデ系統が得意としているこれらの運用がかなり厳しい。
特に後者の塗り進みからのゴリ押しに関しては少しでも敵に気づかれた状態ではとても運用できるものではないだろう。
いろいろと使いづらい欠点が多い分、長い射程もそうだが近距離では他フデ2種を大きく引き離す大火力がある。
それを活かすためにもセンプクで身を隠しつつ可能な限り接近して奇襲を狙うという、フデというよりローラーの立ち回りが最適解だろう。
このブキで対面を仕掛ける際は十分に射程圏内に入れてから振るようにしたい。
本ブキの射程を見誤って敵の目の前で空振りしてしまうと前隙を含めた全体動作が恰好の的となってしまう。
特に奇襲時に射程端を当てるようにすると反応した敵が射程外へ逃げてしまいやすく、そこから何回も空振りして隙を晒してしまいやすいため、なるべく接近してから振りまくりたい。
射程端付近で振ってしまった際、途中で逃げられると感じた場合は一旦振るのをやめてイカセンプクや塗り進みで仕切り直すことを推奨する。
インク効率がダイナモローラーと並ぶほど非常に悪く、振った後はフデ系統に有るまじきインクロックが存在する。
連続で振っているときの塗り性能はフデらしくかなり高いのだが、すぐに息切れを起こしてしまうため、ナワバリ及びガチエリアの確保はできてもキープすることは苦手としている。このことから塗りはあまり得意ではない。
また塗り進みの機動力が高くとも、先述の前隙や振りの燃費の悪さ、走行可能距離の短さのせいで辺りが敵インクまみれになったときのリスクが他のフデより高いため、単身で敵陣のド真ん中に突っ込むのは大変危険。
前線に赴き次第、カーリングボムによる導線やホップソナーによるクリアリングで自身が満足に立ち回れるよう下準備しておく。
極悪な燃費と前隙の存在により、立ち回りの際にいっぺんにカーリングボムやホップソナーを取り出すとリスクが高く、特に対面時には誤って取り出さないようにしたい。
両種ともあくまでフィンセントの補佐というポジションのサブスペであるため、使いどきを間違えないよう丁寧に扱っていきたい。
各種ルール考察
ナワバリバトル
ナワバリ作りは得意だが塗りブキの塗り返しには弱い。
連続で振っているときの塗り性能はかなり良好なものの、燃費が非常に悪くインクロックが掛かってしまうので継続して塗るのは無理がある。
ギアパワーで燃費を改善したとしても他の塗りブキと同じ土俵に立つのは厳しい。
こちらが息切れの隙に塗りブキを持った相手がせっかく塗り広げたナワバリをあっという間に奪って行ってしまう。
塗り重視の運用ならパブロを持った方が大分マシである。
そのため塗り広げよりもキル寄りの動きが得策だろう。
主に前衛塗りブキをターゲットにキルを狙い、塗り広げを許さないよう攻め立てると良い。
こちらの塗りを奪う相手がいなくなったら塗りに専念しよう。
ガチエリア
エリア確保はこなせるが、途中で奪われると厄介。
ナワバリ同様、確保はできても奪われるのが苦手である。ガチエリアは奪われたら強制的に全範囲が相手色に染まってしまい、取り返すのに苦労する。
特に振っているときに塗り負けてエリアを奪われてしまったらインク残量的に取り返すのは至難。
一旦退いて立て直そう。
瞬間的に広範囲を塗るのが得意なメインなので、範囲の狭いエリアなら速やかに確保できる。
そういうことで2エリア制のステージに向いている。
ガチヤグラ
長い射程と広い範囲を併せ持った曲射を活かせる。
ヤグラ上から飛沫をまき散らすことでヤグラを乗ろうとする敵を拒否できる。
そのため他のフデよりヤグラ上に積極的に乗る価値がある。特に短射程ブキは迂闊に近寄ることは非常に難しいだろう。
ただしフィンセントは至近距離だと攻撃がやや当たりにくいため、ヤグラの縁に立っているとすぐ側のヤグラ下にいる敵に攻撃しにくい点に注意。
逆にヤグラ下から上に振り撒くのも有効であり、射程が長い分ヤグラのポール越しに攻撃を届かせることができる。
ガチホコバトル
近距離でガチホコバリアを10回叩けば壊せるが割り合いは苦手。
バリア割り効率はそれなりではあるが、前隙、連射力、燃費の問題で割り合い合戦すると押し負けやすい。
バリア割り効率に優れたブキが敵におり且つその敵がこちらと同じくバリアを割ろうとしているなら、一旦退くと良い。
直接的な撃ち合いがハイリスクな本ブキでは代わりとしてガチホコをメインウェポンとして扱うことも視野に入る。
そのためどうしてもメインが刺さりにくい場合、運搬を兼ねつつ長射程広範囲攻撃のガチホコショットで敵を蹴散らしていきたい。
ガチアサリ
積極的に突っ走ってゴールを狙うのはリスクが高い。
フィンセントは塗り進みも含めてインク消費量が非常に激しく、走行可能距離はダイナモローラーやホクサイより大きく劣っている。
ガチアサリを作ったら塗り進みでゴールへ近づく!というフデ系統らしい立ち回りはあまり主軸にできないだろう。
前隙による撃ち合いの脆さや再度塗り進みまでの遅さから、走っている途中でゴールを警備している敵と出くわすと脆いのでアグレッシブな行動は控えよう。
基本的にはイカダッシュでゴールへ近づき、敵ゴールから撤退するときに塗り進みダッシュ、と上手く使い分けると良い。
ギアパワー考察
人の好みは千差万別、ギアパワーも人の数だけ組み合わせがある。
イカはほんの一例、ぜひ自分なりのギアパワーを見つけてほしい。
相性の良いギアパワー
人の好みは千差万別、ギアパワーも人の数だけ組み合わせがある。
以下はほんの一例、ぜひ自分なりのギアパワーを見つけてほしい。
イカダッシュ速度アップ
本ブキの足回りを改善する重要なギアパワー。
イカニンジャで相殺する場合はGP15で中量級相当の速度になる。
塗り進みで多少でも機動力を補えるとはいえ、ある程度は積んでおきたい。
ステルスジャンプ (クツ専用)
前線への復帰を早める。
キルが期待される前衛ブキである以上、積んでおきたい。
復活時間短縮
メインでのキルの必要性と、振り・イカ速度の遅さから逃げきれず一方的にデスするシーンは多い。
デスからのリスクを減らすのに有効。
インク効率アップ(メイン)
弱点の一つであるインク効率の悪さを解消できる。
GP3積むだけで装填数が1発増えるため、ギア枠が余っていれば採用すると良いと考えられる。
また、フデ移動のインク効率も多少改善されるため継戦力の向上やフデ移動による撤退力の向上も見込まれる。
装填数が増えるギアパワーは、GP3,GP6,GP9,GP10,GP13,GP18,GP20,GP21,GP24,GP27,GP29,GP32,GP35,GP38,GP42,GP45,GP51であり、インク効率アップのギアパワーを積む際はこの値を目安とすると良いだろう。
インク効率アップ(サブ)
咄嗟の移動からスペシャル溜めと色々のシーンで必要になるのでカーリングを上手く利用したいならこちらも採用すると良いだろう。
なおインク回復力アップはメインサブいずれもインクロックが厳しいので有用性は落ちる。
スペシャル増加量アップ
一振り目の鈍重さから打開時のスペシャル溜めにカーリングボムが用いられることも多い。
そのままでは時間が掛かるので素早く準備させるために。
インクの補強にGPが割かれるので約190pになるGP6~約180pになるGP13辺りが落としどころ。
スペシャル性能アップ
ホップソナーの範囲が広がる。
積んだ分だけ有利な対面を仕掛ける・カバーできるゾーンが広く形成されるので採用もアリよりのアリ。
スペシャルと共に攻めるスタンスを重視するプレイヤーに向いている。
ラストスパート (アタマ専用)
弱点の一つであるインク効率の悪さをメインサブ共に解消ができる。ただし、インクロックが50Fあるのでインク回復ギアの恩恵は受けにくい。
パワー最大発動で装填数が9発増えるため、インク系ギアをラストスパートギアのみで補うことも可能であり採用の余地は十分にあるといえる。
なおVer4.1.0のアップデートのバランス調整の影響で、相手カウントが50になった時点(GP1)で装填数が1発増えるようになった。
相性の悪いギアパワー
ヒト移動速度アップ
このギアを積めば積むほど、フデ移動が早くなる!...なんてことはなく、常に1.80DU/Fのままである。
一応、射撃時の移動にギアの効果が乗るものの微々たる差であり、対面力を上げたいのであればイカ速や安全靴を搭載した方が期待値が高い。
また、射撃の初速にヒト速が乗るため若干射程が伸びるが、慣性も乗る弾なのでイカ速を積んだ方が射程が伸びる。
逃走力を上げるにしてもジャン短やイカ速を採用したほうが期待値が高いだろう。
ギアパワーによる効果
インク効率アップ(メイン)
軽減量最大45.0%。
ギアパワー | GP0 | GP3 | GP6 | GP9 | GP10 | GP13 | GP18 | GP20 | GP21 | GP24 | GP27 | GP29 | GP30 | GP32 | GP35 | GP38 | GP42 | GP45 | GP51 | GP57 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
インク消費量 | 4.80% | 4.59% | 4.39% | 4.21% | 4.15% | 3.97% | 3.71% | 3.61% | 3.56% | 3.43% | 3.30% | 3.22% | 3.19% | 3.12% | 3.02% | 2.93% | 2.84% | 2.77% | 2.68% | 2.63% |
射撃可能回数 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | 31 | 32 | 33 | 34 | 35 | 36 | 37 | 37 |
塗り進みインク消費量 | 10.80%/秒 | 10.33%/秒 | 9.88%/秒 | 9.46%/秒 | 9.33%/秒 | 8.94%/秒 | 8.34%/秒 | 8.12%/秒 | 8.01%/秒 | 7.71%/秒 | 7.34%/秒 | 7.25%/秒 | 7.17%/秒 | 7.01%/秒 | 6.79%/秒 | 6.60%/秒 | 6.38%/秒 | 6.24%/秒 | 6.03%/秒 | 5.92%/秒 |
走行可能距離(本分) | 19.98 | 20.88 | 21.82 | 22.82 | 23.15 | 24.16 | 25.88 | 26.60 | 26.93 | 28.01 | 29.05 | 29.77 | 30.10 | 30.78 | 31.79 | 32.72 | 33.84 | 34.60 | 35.78 | 36.47 |
ラストスパート
最大GP18発動(ver.5.0.0)
条件:残り30秒以下(GP18) OR 相手カウントが50以下(カウント30で最大パワー)
発動するギアパワー:インク効率アップ(メイン),
インク効率アップ(サブ),
インク回復力アップ
相手カウント | ~51 | 50 | 49 | 48 | 47 | 46 | 45 | 44 | 43 | 42 | 41 | 40 | 39 | 38 | 37 | 36 | 35 | 34 | 33 | 32 | 31 | 30~ |
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発動GP | GP0 | GP0 | GP1 | GP2 | GP3 | GP4 | GP5 | GP6 | GP6 | GP7 | GP8 | GP9 | GP10 | GP11 | GP12 | GP12 | GP13 | GP14 | GP15 | GP16 | GP17 | GP18 |
インク消費量 | 4.80% | 4.80% | 4.73% | 4.66% | 4.59% | 4.52% | 4.46% | 4.39% | 4.39% | 4.33% | 4.27% | 4.21% | 4.15% | 4.09% | 4.03% | 4.03% | 3.97% | 3.92% | 3.86% | 3.81% | 3.76% | 3.71% |
装填数 | 20 | 20 | 21 | 21 | 21 | 22 | 22 | 22 | 22 | 23 | 23 | 23 | 24 | 24 | 24 | 24 | 25 | 25 | 25 | 26 | 26 | 26 |
敵に使われる場合の対策
中距離まで届くほどの射程の長さを誇る中射程フデ。
加えてフデらしく横の範囲の広さもあるため、総合的な攻撃範囲の広さはかなりのもの。
半端な動きやポジションでは確実に被弾するほど命中範囲が広いので注意。
弱点は前隙の長さであり、相手が振りまくる前に仕留めてしまうのが得策。至近距離では手痛い一撃を受けるので襲う時は横や背後からの奇襲を徹底しよう。
持ちブキがキルタイムに難がある場合は射程差を突いたり遠くからボムを投げたりなど、攻撃が届かない距離から対応することを心掛けたい。
ブキセットごとの対策
ホップソナーでの索敵に引っ掛からないように注意。
引っ掛かると奇襲ができなくなり、長い射程と範囲を活かされてしまう。
またマーキングされたら塗り進みやカーリングボムで追跡してくることもあるが、その場合は焦らずに追跡してきたところを迎え撃とう。
相手は振りに前隙が必ず生じてしまうので、カーリングボムや塗り進みでの移動時はそこを突くチャンスでもある。
サーモンランでの運用
燃費の悪さと1発目の前隙はバイトでも大きな弱点なので、上手くカバーする立ち回りが必要。
その反面、1発の最大ダメージが150とDPSはトンデモなく高く、フデながらもゴリラのような大火力。ドスコイでさえも3発のビンタで撃破できる。
ザコシャケはもちろん、高体力のコウモリやテッキュウも素早く撃破できるのでジャンジャン狙うべし。
しかし、射程端では威力が減衰しておよそ100ダメージになり、敵に対する確定数も変わる。
遠距離では100ダメージ、近距離では150ダメージであることを頭に入れ、目の前の敵を倒すのに何発だけ必要かを意識すると無駄な振りを減らせて効率化に繋がるだろう。
どの程度の距離まで150ダメージを出せるかをクマサン商会の試し打ち場で実際に確かめてみるとよい。
詳しくはサーモンラン/ブキ別立ち回り#フィンセントを参照。
アップデート履歴
ver.4.0.0 | 無印 | 追加 |
ver.4.1.0 | 全般 | フデを振るときのインク消費量を約25%軽減しました。 ZRボタンを押し続けて塗りながら進むときのインク消費量を約25%軽減しました。 |
ver.5.1.0 | 全般 | フデを振ったあと、インクが回復し始めるまでの時間を約10/60秒間短くしました。 距離によるダメージの減衰率を調整し、これまでより遠くまで、50.0ダメージ/33.4ダメージが与えられるようにしました。 |
ver.6.0.0 | ヒュー | 追加 |
ver.7.2.0 | 全般 | ZRボタンを押し続けて塗りながら進むときの塗りの幅を、約18%広げました。 ZRボタンを押し続けて塗りながら進んだあと、インクが回復し始めるまでの時間を約10/60秒間短くしました。 |
ver.8.0.0 | 無印 | SP必要ポイント200→190 |
ver.9.3.0 | 全般 | 連続で振れる間隔を約2/60秒間短くしました。 |
トリビア
- フデ類の命名は有名な画家が元ネタとなっており、このブキの場合は『フィンセント・ファン・ゴッホ』。
ブキの元ネタは扇型筆(ファンブラシ)。また、筆の毛先に切れ込みが入っており、魚のひれ(フィン)に近い形をしている。ブキの名前と掛けているのだろうか。
公式Twitterの紹介文の『ステージにインクの花を咲かせよう。』は彼の代表作の『ひまわり』からか。 - フデの完全新規ブキがバトルに登場するのは初代スプラトゥーンのホクサイ(2015年7月18日実装)以来、実に約8年ぶりのことである。
- 振るときに穂の付け根あたりが90°回転しており、ブキチの説明によればこの回転機能により飛沫の射程が長いらしい。
振りを中断するとガチャッと音を立てて元に戻る。