
他にはない拳銃のような見た目が特徴的なシューター。
弾のイリョクは少し低いが、連射が速いブキ。
仲間のサポートに使えるスペシャルだけでなく、近未来的なデザインも人気が高い秘密だとか。
米国任天堂が1985年に発売した「NES Zapper」を模した、威力は低いが連射が速いシューターだ。
▲画像・説明は公式Twitter(@SplatoonJP)の2015年6月1日のツイートより。
概要
ブキ紹介
ブキチ |
![]() | メインウェポンの N-ZAP85は 混合気比率を 極限まで高めたインクを撃つ、 連射に優れた シューターでし! |
攻撃力は低めでも 連射と塗り性能はバツグン! その特性をイカし、細かく塗りながら じわりじわりと 相手を追い込むでし! | |
追い込んだ相手を キューバンボムで あぶり出し、 仲間を エナジースタンドで元気づけて 一気に攻めこむ! | |
これぞ 塗りとチームワークのコラボレーション! チームで堅実に勝ちを目指したい人に かわいがって欲しいでし! |
通称「黒ザップ」。
はるか昔のイカしたオモチャをナワバリバトル向けに改造したシューター。
軽量級であり、多くのブキよりも高い機動性を持つ。
サブは防御、牽制、塗りに有効なキューバンボム。
スペシャルは新登場のエナジースタンドを採用。
攻め・守り・補助いずれも対応しうる万能構成となっている。
万能ゆえ非常に扱いやすいが、真価を引き出すにはプレイヤーの万能性も求められる
初心者、または上級者向けのブキ。
メイン性能
Ver.8.0.0現在
有効射程 | 2.5 | 確定数維持射程 | 2.5 |
---|---|---|---|
レティクル反応距離 | 2.3 | 塗り射程 | 3.3 |
拡散 | 5.0° | ジャンプ中拡散 | 12.0° |
ダメージ (対応経過時間) | 30.0~15.0 (8F~24F) | 確定数 | 4~8 |
連射フレーム | 5F(0.083秒) | 秒間発射数 | 12.0発/秒 |
キルタイム | 0.267秒/kill | DPS | 360.00/秒 |
射撃継続時間 | 10.417秒 | 射撃後隙 | 3F(0.050秒) |
射撃前隙(イカ) | 10F(0.167秒) | 射撃前隙(ヒト) | 2F(0.033秒) |
インク消費量 (装弾数) | 0.8% (125発) | 射撃時ヒト速 | 0.84 |
インク回復不能時間 | 20F(0.333秒) | 非射撃時ヒト速 | 1.04 |
単発塗りポイント | 3.6p | イカ速 | 2.02 |
インク効率(ダメージ) | 3750 / 31.3kill | インク効率(塗り) | 450p |
![]() | ダメージ 30.0~20.0 |
初速 | 22.0 | 直進フレーム | 4F(0.067秒) |
---|---|---|---|
初弾補正 | 0.05° | 補正悪化量 | 0.025°/発 |
最低補正 (経過時間) | 1.25° (240F) | 補正回復量 (全回復時間) | 0.025°/F (53F) |
ジャンプ撃ち補正 | 4.8° | 足元塗り間隔 | 5→6発毎 (25F→30F毎) |
最大中間塗り数 | 1.4個 | 中間塗り間隔 | 2.2本毎 |
足元塗り半径 | 0.39 | 中間塗り半径 | 0.27 |
着弾塗り半径 | 0.39~0.34 | 着弾塗りの対応距離 | 0.22~4.00 |
着弾塗りの前方伸び率(最大) | 2.24 | 着弾塗りの前方伸び率(最小) | 1.12 |
弾の大きさ(敵) | 0.08 | 弾の大きさ(地形) | 0.08 |
対象 | ダメージ補正 (3.1.1時点) | |
---|---|---|
![]() | ![]() | |
![]() | 0.7倍 | |
![]() | ||
![]() | ||
![]() | 1倍 | 10倍 |
![]() | ||
![]() | 1倍 | 1.5倍 |
![]() | 1倍 | 1.3倍 |
![]() | 1倍 | 1.1倍 |
![]() | ||
![]() | 0.7倍 | 0.77倍 |
![]() | 1倍 | 1.25倍 |
![]() | 1倍 | 1.3倍 |
![]() | 1倍 | 2倍 |
![]() | 1倍 | 1.1倍 |
![]() | 1倍 | 1.1倍 |
変更履歴
- S2 5.0.0 ナイスダマのアーマーの補正: 0.6→0.7倍
- S2 4.4.0 射撃前隙(イカ): 11F(0.183秒)→10F(0.167秒)
- S2 4.2.0 射撃後隙: 6F(0.100秒)→3F(0.050秒)
- S2 1.4.0 重量: 中→軽、射撃中ヒト速: 0.80→0.84
※塗り関連は未掲載
- 有効数値は単位によって異なるが、基本的に有効数値以下の値は四捨五入している。
- Fはフレーム。1秒=60F。
- 例えば30Fなら、0.5秒となる。
- 公式の表記では、30/60秒という表記を用いている。
- 射程・距離関係の単位は試し撃ちラインの本数。
- ヒト速やイカ速、弾速などの速度単位はDU/F。試し撃ちラインの幅を50としたときの、1Fに移動できる距離という定義。
感覚的に理解しやすい速度単位、試し撃ちラインn本分/秒(1秒間に試し撃ちライン何本分移動できるか)に変換する場合、これを1.2倍すると変換できる。- ちなみに中量級ブキの歩行速度は0.96 DU/F。
- スプラトゥーン3での内部パラメーター定義にはm/Fを使用している。
50 DU = 5m = 試し撃ちライン1本分。- 例えば、中量級ブキの歩行速度の内部パラメーターは0.096 m/F。
すべてのDU/F表記をm/Fに変更する作業は大変なので、現状距離単位にはDUを使用する表記に変換している。
- 例えば、中量級ブキの歩行速度の内部パラメーターは0.096 m/F。
- 有効射程とは、ある程度以上のキル性能を発揮できる距離のこと。
- ダメージの減衰によって確定数が増えたとしても、元のキルタイムから著しく遅くならなければ、それも有効射程と見なされる。
- 少し上を向いて撃つと、正面を向いて撃つよりも少し射程が伸びるが、それについてもある程度のキル性能が発揮できるのであれば、有効射程と見なされる。
- 著しくキルタイムが遅くなってしまう場合*¹は、カス当たり射程と見なされる(有効射程にはならない)。
- カス当たり射程とは、ジャンプせずにそのブキが届く最大距離のこと。有効射程よりもキル性能は低い。
- 確n射程とは、主に距離によってダメージが大きく変動するブキにおいて、n回攻撃を当てればキルが取れるギリギリの距離のこと。
- 初速とは、発射直後の弾の速度のこと。
ローラーなど、飛沫によって初速が変わる場合は最も早い飛沫の初速を記述している。 - 直進フレームとは、発射した弾が初速のスピードを保ったまま飛び続ける時間のこと。直進フレーム経過後は弾速がだんだん低下する。
ブラスター・ワイパーでは代わりに射程限界で爆発/消滅するまでの時間を記述している。(なお、ブラスターは射程限界付近で少し弾が落下する。)
弾速についての詳しい仕様はシステム詳細仕様#弾の仕様についてを参照。 - 塗り射程とは、カニ歩き撃ちで塗れる平均的な距離のこと。
- キルタイムは、1発目が当たった瞬間を1F目とし、そこからキルまでにかかる時間のこと(シューターの場合)。
- 厳密に言えば、キルタイムとはブキを振りかぶるモーションにかかる時間(前隙)や、1発目の弾が発射されてから相手に到達するまでの時間(相手との距離や弾速)も含めるべきだが、これらは状況によって大きく変動する*²ので不確定要素が多すぎるし、また前隙や弾速などは解析を待たなければ分からない。
- DPSは「ダメージ×60÷連射フレーム」で算出。
- 射撃後隙とは、射撃後にイカ/タコになることや、サブウェポンを使うことができるようになるまでの時間のこと。
- 射撃継続時間とは、連射フレーム×装弾数の値を秒に換算した時間。前後隙は含まない。
- 移動継続時間とは、ローラーやフデの塗り進みでどれだけの時間移動できるかを示したもの。「100÷最高速度時のインク消費/秒」で算出。疾走前の段階を考慮しない。
- 単発塗りポイントは、地面と並行に1発ずつ射撃して得られた塗りポイントの平均を、ナワバリバトルの塗りポイントカウンターを用いて算出している。
- ~増加/秒は、1秒間で増加する~の量。計算式は基本的に「~の増加量×60/(最大チャージF-最小チャージF)」。
ストリンガーの拡散は「拡散減少/秒」で表す。
スピナー、ストリンガーでは、
「~増加/秒(1周目)」「~増加/秒(2周目)」「~増加/秒(全体)」はそれぞれ
「~の増加量×60/(1周目チャージF-最小チャージF)」
「~の増加量×60/(最大チャージF-1周目チャージF)」
「~の増加量×60/(最大チャージF-最小チャージF)」
の式の値を表す。
「射撃継続時間増加/秒」は「(弾数増加/秒)×連射F/60」で算出。記載用に桁数を省略した/していない弾数増加/秒の値を用いた2つの場合では計算結果が僅かに変わる。前者を推奨。前者を計算式に起こすと、
「増加した弾数×60÷(最大チャージF-最小チャージF)×連射F÷60」だから、
「増加した弾数×連射F÷(最大チャージF-最小チャージF)」でも算出可能。最小チャージ時間が9F、フルチャージ時間が10Fのスピナーがあったとする。最大弾数は101発である。
このとき、上の計算式を用いると「100×60/(10-9)」なので弾数増加/秒は6000と算出される。
しかし体感としてそうは感じられないはずである。恐らくそのときあなたは無意識的に「ZRを押してから(チャージ開始1F目から)フルチャージが完了するまでの時間」を分母にして計算しているからである。これを分母にして計算するとこのスピナーの弾数増加/秒は600となる。道理で感覚と実際の値の間に齟齬が生じるわけである。
この現象はフルチャージ時間があまりにも短かったために起こった現象である。反比例のグラフを参照すれば分かるように、分母が小さければ、つまりフルチャージ時間が短ければ短いほどこの感覚の齟齬は顕著に生じるのである。チャージ時間の短い14式竹筒銃やスプラスピナー、LACT-450の値を参照する際にはこのことに留意されたい。また弾数の多いイグザミナーやハイドラントでも、短めの半チャージで射撃する際には分母が小さくなるため齟齬が生じやすい。ずっと弾数について語っていたので弾数のイメージが固着してしまったかもしれないが、このことは弾数に限らず射程やダメージでも起こる。
- インク効率(ダメージ)は「単発ダメージ×装弾数と装弾数÷確定数」。
インク効率(塗り)は「単発塗りポイント×装弾数」。「装弾数=(100%÷単発インク消費量)」は切り捨てせずに算出。
- 塗り半径は発生させた弾の勢いに応じて伸びというパラメータによって前方に飛び散るように変形する。
詳細はシステム詳細仕様#弾の勢いによる塗り範囲の変化を確認。 - 弾の大きさはイカタコやオブジェクトへの当たり判定と地形への当たり判定の2種類が存在し、ブキ種によっては時間経過で大きくなるものもある。
塗り半径などと違い、数値が小さいことを踏まえて単位は直径を採用している。 - 初弾補正/補正悪化量/最低補正/補正回復量は拡散にnをかけた値を指す。本来はこのnのことを指す。詳しくはこちらから。
- その他ブキ種固有の性能についての詳細は各ブキ種ページにも記述されている。不明な点があればそちらも参照。
メイン解説
シューターとしてのカタログスペックはスプラシューターに近いが、操作感は大きく異なり、細かな違いも多い。
特徴は何と言っても移動の速さである。
撃ちながら移動する速度は同射程のブキで最も早く、軽快に動いて弾をかわせる。
さらにいわゆる「軽量ブキ」であり、射撃をしていない時のヒト移動速度とイカダッシュ速度も速い。
攻撃性能
射程、射撃精度、キルタイムはどれも平凡だが、一方で飛び抜けて悪いとも言えない。どんなブキや局面においても特に得意とするものはなく、また逆に苦手とする状況も少ない。まさしくバランス型を絵に描いたような性能。
撃ち合いの最中にお互い弾を数発外す状況においては、連射の速いブキの方が命中や隙の少なさに関して有利なため、対面で一度こちらの射程圏内に入れたときの安定さはスプラシューターより上。
一方、インク状況を無視してスライドによる回避ができるマニューバー種や、こちらのインクショットをガードしてしまうシェルター種など、攻撃を拒否する手段を備えている相手に対しては、平凡な攻撃性能が仇となって有効打を与えにくい。
メインとスプラシューターとの攻撃性能の比較は以下の通り。
- 連射が速いかわりに最大ダメージが低い。お互い減衰が無い場合キルタイムはスプラシューターのほうが早い。
- 射撃を続けることで増したブレやすさが、元の状態に戻るのにかかる時間はスプラシューターのほうが短い。
- メイン1発あたりのインク消費量は少ないが、連射がそれ以上に早い。そのため射撃継続時間がスプラシューターよりも短い。
以前は有効射程がスプラシューターと同等程度、確定数維持射程がほんの僅かに長いという長所?もあったが、スプラシューターの射程が伸びたためこの利点は消滅した。
スプラシューターの方が精度の回復が早く弾を外しにくい点もある。
その結果、基本的に攻撃性能は全面的にスプラシューターの劣化という性能になった。
塗り性能
1発あたりの塗り跡はスプラシューターより小粒だが、その分弾数が多いためそれなりに塗れる。
その粒の小ささゆえ、軽く塗った場合、足元でも着弾地点でもないライン1~2本分程度の箇所に小さな塗り残しができやすい。
また歩き撃ち速度が速いことが災いし、自然にカニ歩きで整地しようとするとかなり粗めの塗りになりやすい。
他の大半のブキと同様に射程の先端(着弾点)が確実に密に塗れるため、急いで塗る際はこれを活かすとよい。
とっさに欲しい塗り跡をすぐ作れるよう、下記の塗り方のパターンは考えなくてもできるように練習しておきたい。
- 動かずに上から下に視点を振り下ろしながら少し塗ると、隙間のない綺麗な縦直線を素早く描ける。
これを「縦線を描いたら横に歩き、また縦線を描いたら更に横に…」と繰り返し行うことで、四角形の整地ができる。 - 横に視点を動かしながら塗ると、射程先端に綺麗な横線~円弧を描ける。敵の進路を一時的に断ち切るのに有用。
なお、壁に着弾した際の塗りも小粒。広範囲の壁塗りを行うのは苦手だが、直線でサッと塗って道を作るだけなら十分に早い。
インク効率
その身軽なイメージと軽快な射撃速度から、燃費やインク効率が良いと勘違いしがち。実際、初代ではブキチもそう勘違いしていた。
しかしその実態は、はっきり言ってメインのインク効率は同射程武器と比べれば少しばかり悪い。
「満タンのインクタンクが空になるまでメインを撃ち続けた際の最大総ダメージ量」はスプラシューターが3888であるのに対し、こちらは3750。こちらの方が138少ない。
スプラシューター側が倍率にして約1.04倍多く、こちらのメイン5発分弱に相当する違いである。
また確定数に対する余剰ダメージの都合、1キル取るのに消費する最少インク量は3.2%で、スプラシューターの2.76%と比べると1.16倍と差が開く。サブウェポンを絡めた連続戦闘などで無視できない影響がある。
射撃継続時間を見ても、スプラシューターや.52ガロンに比べてやや短い。これらを総合すると、「同じ時間射撃すると、ZAPが最も多く、早くインクを消費する」…つまり「燃費が悪い」ということが分かるだろう。
「肝心な時のインク切れ」に陥らないためには、撃ち合いの前、最中、後の全てでインク残量に対する強い意識が必要。特にサブウェポンを投げた後には注意しよう。
このブキを使っていく過程で、意識的に経験を重ねてインク消費の感覚を体にしみこませておきたい。
最前線での無茶な撃ち合いを避け、ある程度射撃したところで軽くセンプク・イカダッシュを挟むクセをつけると、
このブキの機動性・奇襲能力を最大限にイカしつつ、同時に定期的な回復により不慮のインク切れを防止できて一石二鳥だ。
総評
総評して、スプラシューターと比べると機動力以外は基本的に全て劣っていると考えて良く、その差は使用率で顕著に表れている(ZAPの使用率が低いわけではないが、スプラシューターの使用率がかなり高い)。
また、圧倒的なキル性能を誇る.52ガロンとはやや役割が異なるが、これも機動力以外は全て劣っていると見て良く、やはり使用率で大きく水を開けられている(.52ガロンの使用率もかなり高い)。
スプラシューターも.52ガロンも射程が強化される*1中、元同射程ブキの中でZAPだけが取り残される結果になっている。
ライバルが次々と強化され圧倒的な使用率を誇る中でインフレに置き去りにされる典型的なパターンに陥っており、さすがに機動力だけではライバルに対抗できなくなりつつある。
スペシャルの違いをイカさないと、スプラシューターや.52ガロン以上の活躍は厳しいだろう。
サブ・スペシャル
キューバンボム
着弾地点に張り付いたあと、一定時間で爆発するボム。
長距離ブキへの牽制用途に非常に有効、かつ爆発範囲の広さから塗りにも攻撃にも使える万能選手。様々な場面でメインの機動力を最大限にイカす手助けをしてくれる。
メインがあまり得意ではない広範な壁塗りを得意としている点も見逃せない。
ただし貴重なインクを70%も消費するため、無駄遣いは厳禁。
エナジースタンド
ドリンクスタンドを設置し、飲んだ味方全員の様々なステータスを上げる。
ヒト速・イカ速の底上げとアクション強化(GP57 ジャンプ撃ちでブレが増加しなくなる)の効果で対面性能に大きなバフがかかるが、ドリンクエフェクトによって警戒されるので有利対面に持ち込むのは簡単ではない。
敵の防衛が崩れた優勢の時は、機動性の増加をイカして前線を上げる大チャンスのため積極的に発動したい。
逆に、劣勢の時に焦って単独で使っても効果はほとんどない。味方が揃うのを待って反撃の契機としよう。
スーパージャンプ時間短縮(GP57)の効果を忘れがちだが、リスポーンへのジャンプで咄嗟にデスを回避したり、時には味方へのジャンプで奇襲したりと使い道はある。アクション強化(GP57)のイカノボリも地味に有効。
運用
ブキセットの特徴
の2つが、このブキセットの最大の特長である。
正面からの撃ち合いは苦手というほどではないが、決して得意なわけでもない。
メインに範囲攻撃性能はなく、インク切れも起こりやすいため、単騎で瞬間的にゴリ押しを通す性能は長射程ブキほど高くない。
他の短射程ブキも同じとはいえ、位置を先に悟らせず,人数不利の対面に決して持ち込ませない、またはエナジースタンドがある時、もしくは自分に有利な状況ができる、出来そうな場面では慎重さと大胆さが強く要求されるブキと言える。
全体的な運用方針
何といってもバランスの良さは本物。
初心者帯においてはどのような戦い方をしてもそれなりに強いため、これからスプラトゥーンに参戦するイカタコにはオススメ。
正面から撃ち合う戦士役もよし、センプクキルを狙う暗殺役もよし、キューバンボムを投げる牽制役もよし、エナスタで援護役に徹するもよし。
初めは自分の思うようにバトルに参加してみよう。
そうして場数をこなし徐々にウデマエが上がっていくと、やがて壁にブチ当たるだろう。
バランス型の宿命だが、「バランスが良い」ことは「突出した強みが少ない」ことと紙一重であり、
「どんな仕事でもできる」ことは「やらなければならない仕事が多い」ということと同義。
すなわちこのブキのセールスポイントである「バランスが良く、どんな仕事でもできる」という長所は、
「ひとつの仕事に偏った単調な立ち回りでは、他のブキと比べて強みがなく、器用貧乏で何の仕事もできない」
という短所と表裏一体なのである。
この特徴は対戦のレベルが上がるほど、短所としてイヤというほど突きつけられていくことだろう。
機動力があるからとむやみに裏取りするだけでは味方に負担を掛けるだけである。
一方で逆にキューバンボムを投げてばかりいたり、後方や自陣をチマチマ塗ってばかりいたりして前に出ない立ち回りでは、このブキ最大の強みである機動力を無駄にすることになり、これまた前線や味方へ負担をかけてしまう。
味方の強みを発揮させ、敵の強みは封じ込める…状況をきちんと把握し、繊細かつ大胆で俊敏かつ狡猾な動きを身に着ける必要がある。
このブキに求められる理想的な立ち回りは、機動力とバランスの良さをイカして、
ポジションと仕事をその状況に応じて次々に変えていく、いわゆる遊撃手としての戦い方だ。
「色々な場所を塗っては移動し、味方の救援に素早く駆け付け、不利な戦いからは素早く逃げ、浮いた敵は即座に始末し、
敵が裏を取ってくれば素早く処理し、高台の敵や長射程はキューバンボムで素早く追い払い、不利になったら素早く退いてエナジースタンドを反撃の契機に…」
などなど、ルール・場面・有利・不利にとらわれず、臨機応変な立ち回りができる器用さとすばしっこさがこのブキの最大の魅力。
言い換えれば戦場全体をしっかり見て、どのように立ち回れば味方が力を発揮できるか・敵が苦戦するかを即座に判断し、それを迅速に実現できてこそ真価を発揮するブキであると言える。
視野が広く判断能力の高い上級者のイカが持てば、他の追随を許さないハイスピード&ハイレベルな戦いを展開できる。撃ち合う前にエナジースタンドとメインの塗りで戦闘補助、シールドやホコバリアにはキューバンボムで破壊の加速、エリアなどの塗りにはメインで貢献…とあらゆる場面であらゆることをやってのけ、1人で数人分の仕事をこなすことさえできるだろう。
もちろん一朝一夕に何でもできるようにはならない…これが、このブキの適性に「中級者」が抜けている理由である。
上級者になるための出発点は「強みのはっきりしている類似ブキとどう差別化するか?」を考えることだ。
このブキは軽快で扱いやすく、小難しいテクニックや特殊な操作もない。だからこそこのブキを握るイカは多いが、「なんとなくみんなが持っているから」と持ってみても、初めは何をしたらよいかわからず、思うような戦果が得られずにガッカリするかもしれない。
あなたは「黒ZAP」を持ってどのような戦いを繰り広げたいだろうか?
- 奇襲でたくさんキルをとりたい!
→それ、短射程だがキル速に優れているボールドマーカーや、より確実にセンプクキルしたいのであればスプラローラー・カーボンローラーでも良いのでは? - ひたすら塗りとエナスタでサポートに徹したい!
→それ、長射程だがこちらより遠くを塗れる、エナスタの回転率も優れる、味方のカバーもしやすいR-PEN/5Hの方が良いのでは?
どのようにしたらこれらのブキの下位互換にならずに済むか?
これらのブキにはない「機動力」と「器用さ」をイカした立ち回りとは何か?
改めてこれを考えることが、このブキを極めていくためのとても重要な第一歩だ。
インク管理について
メインのインク効率の悪さは先述の通りだが、このブキセットはサブのキューバンボムもインク消費が70%と激しい。
よっていざというときのインク切れが起こりやすく、際立った弱点の少ないこのブキの数少ない欠点と言える。
常にインクタンク残量を意識し、無駄な消費を抑え最大限回復を挟む、細心のインク管理が要求される。
ブキセットとしてのインク管理はシューター全体の中でも難しい方であることをしっかり心得ておこう。
ギアパワー考察
人の好みは千差万別、ギアパワーも人の数だけ組み合わせがある。
イカはほんの一例、ぜひ自分なりのギアパワーを見つけてほしい。
が付いたものはエナジースタンドに効果が内包されているギアパワーを示す。
相性の良いギアパワー
ヒト移動速度アップ
元々素早い歩き撃ち能力をさらに強化してくれる。
これにより、カニ歩き撃ちでの回避力も上げることができる。
イカダッシュ速度アップ
相手の間合いからの素早い逃走、よそ見をした敵へ速攻の強襲など、メリハリのある動きを強化する。また、ダメージを負っている敵へ素早く追撃する場面など、距離調節の主導権を握ってひたすら状況有利から仕掛けることでキル速度の遅さを補うことができる。
相手インク影響軽減
前線での戦闘時など、メインの長所である機動力の補助に有用。
ヒト速・イカ速をはじめとしたほかの機動力系ギアとの相性も良い。
相手インクを踏んだ時のダメージも軽減するため、前線での生存力の向上も期待できる。デス時のリスクを減らす復短やスぺ減とは対照的。もっともカバーする分野が異なるだけで、相容れないというわけではない。
ZAPは足元などの塗りは悪くなく、このギアも必須というほど重要度が高いわけではない。積む場合はその点を考慮すると良い。
スペシャル増加量アップ
スペシャルゲージ増加の効率を上げてくれる。
エナジースタンドにとって特に重要なのは発動するタイミングなので、必要な時にいつでも発動できるようにしておきたい。
スペシャル減少量ダウン
デス後の速やかなスペシャル発動を助ける。少量でも効果の高い、いわゆるお守りギアの1つ。
本来すばしっこく捕まりにくいはずのこのブキがデスした状況は往々にしてピンチであり、ガチホコバトルやガチヤグラなどある程度のデスが不可避なルールでの多少強引な防衛・打開の助けとなる。
デスしてもスペシャルゲージがあまり減らなくなる→気軽に温存・維持しやすくなるという点から、スペシャルをここぞという場面まで温存する立ち回りで真価を発揮する。
立ち回りや編成次第でどのような役割でもこなせるブキなだけに、ルール、自分の描く役割(ある程度デスを覚悟で前線を切り拓くのが主体か、それともデスを最小限にし敵の翻弄・塗り・スペシャルを吐くのが主体か)、自分のデスの実績、初動重視かデス後の挽回重視か、などをじっくり考えたうえで積む量を決めよう。
スペシャル性能アップ
ドリンクの効果時間を延長できる。アップデートにより少なくても効果か大きくなったためGP10程度で3秒程伸びる。
ラストスパート (アタマ専用)
敗北目前の最前線は乱戦になりがち。
インクを回復する暇がないような防衛での大乱戦ではN-ZAP85のインク効率の悪さが響き、一度インク切れまで追い込まれると巻き返しづらい。
そんな場面でこのギアがあれば、メイン・サブ双方のインク効率を劇的に改善でき、粘り強く敵を妨害できるようになる。
中でもキューバンボムの手数アップは大きく、不利時の巻き返しや試合終盤の防衛に大変役に立つ。
高効率のメイン・サブによるコンボはガチエリアやガチヤグラの終盤には特によくかみ合っている。
だが、自分側のチームが優勢を保っている状態から一気に逆転されるという事態には対応できない。さらに、発動していない間はメインギアパワーを一つ分失っているのと同義であることを十分に考慮しよう。
そもそもカウントが進みづらいガチアサリや、カウントが進みづらいステージのガチホコには持ち込みにくい。
とはいえそれでも見返りは非常に大きく、ナワバリバトルとガチルールの双方での活躍が期待できるギアパワー。
カムバック (アタマ専用)
デスがかさみやすい前線武器のお供。
スペシャル増加がついているので、前線に着く頃には既にスペシャルが溜まっているか、敵陣にキューバンボム一つ投げるだけで溜まる、という状況を作れ、打開がしやすくなる。そのため、スペシャル減少量ダウンとの相性が非常に良い。
さらに、復活時間とスペシャル減少量を減らすエナジースタンドとも噛み合っている。
ラストスパートには無いイカ速や人速も上がるので、対面がしやすい。ラストスパートと同じ頭専用ギアなので、自分に合った方を選ぼう。区別するなら、前線でキルを取っていくスタイルならこっち、試合後半には極力死なない覚悟を持って立ち回るスタイルならラストスパートを選ぼう。
ステルスジャンプ (クツ専用)
スーパージャンプの着地先のマーカーが、遠くの相手から見えなくなる。
前線への復帰を早めるほか、速度系・インク効率系の上昇効果を戦線でも発揮しやすくなり、エナジースタンド、カムバックと相性が良い。
対物攻撃力アップ (クツ専用)
対象となるオブジェクトは複数あり、活躍する機会は多い。間違われやすいが、各シェルター種の傘部分には展開中とパージ後どちらも効果が無いため注意。
カニタンクやホップソナーなど効果が適用されるスペシャルは多く、それらへのメタとして有用。
サブのキューバンボムにも対物攻撃力アップの効果は適用される。ガチホコのバリアへの対策としても相性が良い。
クツ限定のメインギアパワーであるため、ステルスジャンプや受け身術との併用は不可。他のギアとの相性や自身の立ち回り方針次第で(この三つに限らず)積み替えると良い。
相性の悪いギアパワー
イカニンジャ (フク専用)
機動力をイカした立ち回りを得意とするこのブキにとって、イカ移動速度が低下するペナルティは他ブキより遥かに重い。
またスペシャルのエナジースタンドの効果エフェクトは相手にも見えるため、自分の居場所を隠すイカニンジャと非常に相性が悪い。
ギアパワーによる効果
インク効率アップ(メイン)
軽減量最大45%。
ギアパワー | GP0 | GP3 | GP6 | GP10 | GP20 | GP30 | GP57 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
インク消費量 | 0.800% | 0.765% | 0.732% | 0.691% | 0.601% | 0.531% | 0.440% |
射撃可能回数 | 125 | 130 | 136 | 144 | 166 | 188 | 227 |
ヒト移動速度アップ
射撃中の移動速度上昇率最大25%。
ギアパワー | GP0 | GP3 | GP6 | GP10 | GP20 | GP29 | GP30 | GP57 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
非射撃時 (DU/f) | 1.04 | 1.08 | 1.12 | 1.16 | 1.26 | 1.33 | 1.34 | 1.44 |
射撃時 (DU/f) | 0.840 | 0.860 | 0.879 | 0.904 | 0.956 | 0.993 | 0.997 | 1.05 |
アクション強化
地上拡散5°、ジャンプ中拡散12°。
ギアパワー | GP0 | GP3 | GP6 | GP10 | GP20 | GP30 | GP57 |
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ジャンプ中拡散 | 12.0° | 9.35° | 8.50° | 7.74° | 6.53° | 5.57° | 5.00° |
敵に使われる場合の対策
射撃中のヒト移動速度が速く、機動力を活かした戦闘を展開したり、間合い調節が得意。
軽量タイプのブキであるため、標準の機動力も高い。
単純な火力自体はスプラシューター系や.52ガロン系に劣る。しかしキルタイムも射程も平均程度はあるので決して戦闘に弱いブキではない、自分が射程負けしている場合は迅速に詰めないとアウトレンジから射殺されてしまうだろう。
機動力が高い関係から奇襲などにも気を付けたい。高めの塗り性能と機動力から、自陣に入り込まれた際に思わぬ痛手を被る。
相手の移動に合わせて確実な偏差撃ちができるようにしておきたい。
ブキセットごとの対策
弱点が少なく機動力が高いメインに、牽制力が高く一時的に行動範囲を狭めるキューバンボムにより、ジワジワと追い詰めてくる。短射程ブキはもちろんだが、長射程ブキ持ちでも油断は禁物だ。
モタモタすると相手のペースに乗せられる。イカに冷静に相手できるかが問われるぞ。
スペシャルにエナジースタンドを持ち、味方と共に機動力を増して襲いかかってくる点にも注意。
サーモンランでの運用
軽さをイカし引き撃ちやコウモリ炸裂弾の撃ち返し、そして納品を意識していこう。
また攻撃力が30なので、同じ連射力のシャープマーカーよりもタワーやバクダンを倒しやすい。
詳しくはサーモンラン/ブキ別立ち回り#N-ZAP85を参照。
アップデート履歴
ver.1.0.0 | 85 | 追加 |
ver.2.0.0 | 85 | SP必要ポイント200→190 |
ver.3.0.0 | 89 | 追加 |
85 | SP必要ポイント190→180 | |
ver.4.1.0 | 全般 | 地上での射撃のブレを約17%軽減しました。 ギアパワー「アクション強化」による、「ジャンプ中の射撃のブレを抑える(地上での射撃のブレに近づける)効果」にも影響します。 |
ver.5.0.0 | 85 | SP必要ポイント180→190 |
ver.6.1.0 | 全般 | 最大ダメージを28.0から30.0に増やしました。 |
85 | SP必要ポイント190→200 | |
ver.7.0.0 | バイト | シャケに与えるダメージが、対戦モードのN-ZAP85で相手に与えるダメージよりも小さい問題を修正しました。 |
ver.7.2.0 | 89 | SP必要ポイント180→170 |
ver.8.0.0 | 全般 | 射撃を続けることによって増すブレやすさが、最大になるまでの時間を長くしました。 |