SNES(海外版のスーパーファミコン)風のカラーリングになったS-BLAST。
クイックボムでブラスター種特有の低機動性をカバーしており、遠近両用のメインも相まってさらに柔軟性が増した。
ナイスダマでより遠くから制圧を加えることもできる。
これは「S-BLAST91」。
S-BLAST92が海の向こうで別のデザインになったら……という設定で作られたifモデルだ。
サブウェポンの「クイックボム」によって、遠近両用のメインウェポンの柔軟性がさらに増している。
ここぞというときには、スペシャルウェポンの「ナイスダマ」で広範囲を攻撃しよう。
▲画像・説明は公式X(旧Twitter)(@SplatoonJP)の2023年11月24日のポストより。
概要
ブキ紹介
ブキチ |
メインウェポンのS-BLAST91は S-BLAST92の色ちがいモデルでしが、 構成が変わって別モノになったでし | |
メインの連射のおそさをサブのクイックボムで カバー! メインでうちもらした相手に すかさず ボムを投げつけて追撃するでし | |
チームのピンチにはスペシャルのナイスダマで 逆転の のろしを上げるでし! 相手を遠ざけた スキに仲間とともに攻めこむでし! | |
できることが多いメインでしが、構成が 変わって可能性がさらに広がってるでし! ぜひ手に取って、かわいがって欲しいでし! |
S-BLAST92のカラーリングを変更したバリエーションモデル。
サブにクイックボムが付いたことで近距離ではコンボでの高速キル、
スペシャルのナイスダマで遠くの敵にも対応可能と
メインのスイッチ機能も合わさり汎用性に長ける構成。
メイン性能
ver.8.1.0現在
直撃射程 | 長 3.0 短 1.7 | 爆風射程 | 長 2.6~3.4 短 0.8~2.4 |
---|---|---|---|
塗り射程 | 長 3.2 短 2.2 | ||
拡散 | 0.0° | ジャンプ中拡散 | 8.0° |
ダメージ(直撃) | 125.0 | 確定数 (直撃・爆風) | 1~2 |
ダメージ(爆風) | 70.0~50.0 | ||
ダメージ (着弾爆風) | 35.0~25.0 | 爆風半径 | 長 0.40 短 0.80 (着弾爆風 ×0.5) |
連射フレーム | 55F(0.935秒) | 秒間発射数 | 1.09発/秒 |
キルタイム(直撃) | 0.200秒/kill | DPS(直撃) | 136.36/秒 |
キルタイム(確2) | 1.117秒/kill | ||
射撃継続時間 | 10.083秒 | 射撃後隙 | 23F(0.383秒) |
射撃前隙(イカ) | 15F(0.25秒) | 射撃前隙(ヒト) | 10F(0.166秒) |
インク消費量 (装弾数) | 8.5% (11発) | 射撃時ヒト速 | 0.40 |
インク回復不能時間 | 60F(1.000秒) | 非射撃時ヒト速 | 0.96 |
単発塗りポイント | 長 11.6p 短 13.6p | イカ速 | 1.92 |
SR補正 | ダメージ(直撃) 300.0 ダメージ(爆風) 150.0 インク消費量(装弾数) 4.8%(20発) | ||
備考 | ジャンプ撃ちで射程が短く、爆風の範囲が広い短射程モードに切り替え |
初速 | 長 17.0 短 9.2 | 爆発フレーム | 11F(0.183秒) |
---|---|---|---|
ジャンプ撃ち補正 | 4.0° | 足元塗り間隔 | 1発毎 (55F毎) |
最大中間塗り数 | 9個 | 中間塗り間隔 | 0.38本毎 |
対象 | ダメージ補正 | |
---|---|---|
パラシェルター | 2.2倍 | |
キャンピングシェルター | 1.6倍 | |
スパイガジェット | ||
スプリンクラー | 2.4倍 | 24倍 |
ジャンプビーコン | ||
スプラッシュシールド | 2倍 | 3倍 |
トーピード | 1倍 | 1.3倍 |
グレートバリアの本体 | 2.1倍 | 2.31倍 |
グレートバリアの弱点 | ||
ナイスダマのアーマー | 1倍 | 1.1倍 |
ホップソナー | 2倍 | 2.5倍 |
カニタンク | 1倍 | 1.3倍 |
デコイチラシ | 1倍 | 2倍 |
ウルトラチャクチ | 1倍 | 1.1倍 |
ガチホコバリア | 2.1倍 | 2.31倍 |
- 有効数値は単位によって異なるが、基本的に有効数値以下の値は四捨五入している。
- Fはフレーム。1秒=60F。
- 例えば30Fなら、0.5秒となる。
- 公式の表記では、30/60秒という表記を用いている。
- 射程・距離関係の単位は試し撃ちラインの本数。
- ヒト速やイカ速、弾速などの速度単位はDU/F。試し撃ちラインの幅を50としたときの、1Fに移動できる距離という定義。
感覚的に理解しやすい速度単位、試し撃ちラインn本分/秒(1秒間に試し撃ちライン何本分移動できるか)に変換する場合、これを1.2倍すると変換できる。- ちなみに中量級ブキの歩行速度は0.96 DU/F。
- スプラトゥーン3での内部パラメーター定義にはm/Fを使用している。
50 DU = 5m = 試し撃ちライン1本分。- 例えば、中量級ブキの歩行速度の内部パラメーターは0.096 m/F。
すべてのDU/F表記をm/Fに変更する作業は大変なので、現状距離単位にはDUを使用する表記に変換している。
- 例えば、中量級ブキの歩行速度の内部パラメーターは0.096 m/F。
- 有効射程とは、ある程度以上のキル性能を発揮できる距離のこと。
- ダメージの減衰によって確定数が増えたとしても、元のキルタイムから著しく遅くならなければ、それも有効射程と見なされる。
- 少し上を向いて撃つと、正面を向いて撃つよりも少し射程が伸びるが、それについてもある程度のキル性能が発揮できるのであれば、有効射程と見なされる。
- 著しくキルタイムが遅くなってしまう場合*¹は、カス当たり射程と見なされる(有効射程にはならない)。
- カス当たり射程とは、ジャンプせずにそのブキが届く最大距離のこと。有効射程よりもキル性能は低い。
- 確n射程とは、主に距離によってダメージが大きく変動するブキにおいて、n回攻撃を当てればキルが取れるギリギリの距離のこと。
- 初速とは、発射直後の弾の速度のこと。
ローラーなど、飛沫によって初速が変わる場合は最も早い飛沫の初速を記述している。 - 直進フレームとは、発射した弾が初速のスピードを保ったまま飛び続ける時間のこと。直進フレーム経過後は弾速がだんだん低下する。
ブラスター・ワイパーでは代わりに射程限界で爆発/消滅するまでの時間を記述している。(なお、ブラスターは射程限界付近で少し弾が落下する。)
弾速についての詳しい仕様はシステム詳細仕様#弾の仕様についてを参照。 - 塗り射程とは、カニ歩き撃ちで塗れる平均的な距離のこと。
- キルタイムは、1発目が当たった瞬間を1F目とし、そこからキルまでにかかる時間のこと(シューターの場合)。
- 厳密に言えば、キルタイムとはブキを振りかぶるモーションにかかる時間(前隙)や、1発目の弾が発射されてから相手に到達するまでの時間(相手との距離や弾速)も含めるべきだが、これらは状況によって大きく変動する*²ので不確定要素が多すぎるし、また前隙や弾速などは解析を待たなければ分からない。
- DPSは「ダメージ×60÷連射フレーム」で算出。
- 射撃後隙とは、射撃後にイカ/タコになることや、サブウェポンを使うことができるようになるまでの時間のこと。
- 射撃継続時間とは、連射フレーム×装弾数の値を秒に換算した時間。前後隙は含まない。
- 単発塗りポイントは、地面と並行に1発ずつ射撃して得られた塗りポイントの平均を、ナワバリバトルの塗りポイントカウンターを用いて算出している。
- ~増加/秒は、1秒間で増加する~の量。計算式は基本的に「~の増加量×60/(最大チャージF-最小チャージF)」。
ストリンガーの拡散は「拡散減少/秒」で表す。
スピナー、ストリンガーでは、
「~増加/秒(1周目)」「~増加/秒(2周目)」「~増加/秒(全体)」はそれぞれ
「~の増加量×60/(1周目チャージF-最小チャージF)」
「~の増加量×60/(最大チャージF-1周目チャージF)」
「~の増加量×60/(最大チャージF-最小チャージF)」
の式の値を表す。
「射撃継続時間増加/秒」は「(弾数増加/秒)×連射F/60」で算出。記載用に桁数を省略した/していない弾数増加/秒の値を用いた2つの場合では計算結果が僅かに変わる。前者を推奨。前者を計算式に起こすと、
「増加した弾数×60÷(最大チャージF-最小チャージF)×連射F÷60」だから、
「増加した弾数×連射F÷(最大チャージF-最小チャージF)」でも算出可能。最小チャージ時間が9F、フルチャージ時間が10Fのスピナーがあったとする。最大弾数は101発である。
このとき、上の計算式を用いると「100×60/(10-9)」なので弾数増加/秒は6000と算出される。
しかし体感としてそうは感じられないはずである。恐らくそのときあなたは無意識的に「ZRを押してから(チャージ開始1F目から)フルチャージが完了するまでの時間」を分母にして計算しているからである。これを分母にして計算するとこのスピナーの弾数増加/秒は600となる。道理で感覚と実際の値の間に齟齬が生じるわけである。
この現象はフルチャージ時間があまりにも短かったために起こった現象である。反比例のグラフを参照すれば分かるように、分母が小さければ、つまりフルチャージ時間が短ければ短いほどこの感覚の齟齬は顕著に生じるのである。チャージ時間の短い14式竹筒銃やスプラスピナー、LACT-450の値を参照する際にはこのことに留意されたい。また弾数の多いイグザミナーやハイドラントでも、短めの半チャージで射撃する際には分母が小さくなるため齟齬が生じやすい。ずっと弾数について語っていたので弾数のイメージが固着してしまったかもしれないが、このことは弾数に限らず射程やダメージでも起こる。
- インク効率(ダメージ)は「単発ダメージ×装弾数と装弾数÷確定数」。
インク効率(塗り)は「単発塗りポイント×装弾数」。「装弾数=(100%÷単発インク消費量)」は切り捨てせずに算出。
- 塗り半径は発生させた弾の勢いに応じて伸びというパラメータによって前方に飛び散るように変形する。
詳細はシステム詳細仕様#弾の勢いによる塗り範囲の変化を確認。 - 弾の大きさはイカタコやオブジェクトへの当たり判定と地形への当たり判定の2種類が存在し、ブキ種によっては時間経過で大きくなるものもある。
塗り半径などと違い、数値が小さいことを踏まえて単位は直径を採用している。
- その他ブキ種固有の性能についての詳細は各ブキ種ページにも記述されている。不明な点があればそちらも参照。
メイン解説
地上撃ちとジャンプ撃ちで射程が変化する、特殊な長射程ブラスター。
早い話、「爆風がちっちゃいロングブラスター」と「連射がおそいノヴァブラスター」を切り替えられるブキと考えて良い。
「射程+弾速モード」と「広範囲モード」が切り分けられる唯一無二のブラスターなのである。
要するにヴァリアブルローラーやクーゲルシュライバーなどと同じ可変ブキのカテゴリなのだが、
よりによって「射程と爆風が強みのロング」から爆風を、「爆風の大きさと連射力が強みのノヴァ」から連射を抜き取って組み合わせた結果、
長距離も短距離も得意とは言い切れない性能になってしまっている。詳しくは後述。
遠くの敵を速やかに仕留めたいときには地上撃ちの直撃を狙い、近距離で激しく動き回る敵を安定して仕留めたいときにはジャンプ撃ち、と状況に応じて対応することができる。
長射程ブラスターは爆風発生距離のコントロールをしにくい難しさを持つ中、本ブキはジャンプ撃ちによる近距離で大きな爆風を出せるという他のブラスターには無い器用さを強みとする。
しかし、地上撃ちとジャンプ撃ちでの射程変化は決して良いことばかりではない。
ジャンプしてから着地するまでの間は地上撃ちの優秀な射程を活かせない上に、近距離で戦う時は自身が目立ちやすいジャンプ撃ちを強要させられる、とも捉えられるため、良くも悪くも癖の強いスペックと言えるだろう。
その性質や地上撃ちの独自性により、他のブラスターで培ってきた経験があまりアテにできないのも難点である。S-BLASTは他のブラスターとは使い勝手が全く違う異色のブラスターとして認識する必要があるだろう。
同じ可変ブキであるヴァリアブルローラー同様、各モード単品の性能はそれぞれの類似ブキに劣る点も多い。
一方のモード依存だと別のブキを扱った方が強いという結果になりかねないため、両モードの使い分けが肝心となる。
ちなみに両モードともインク消費量自体は同じであり、装弾数は必ず11発(8.5%)となる。
地上撃ち 長射程モード
射程の長さと弾速を強みとする。
直撃射程は試し撃ちライン3.0本分でラピッドブラスターより少し短い程度。弾速はRブラスターエリートを越えて全ブラスター中で最も速い。
そのため、瞬間的なエイムで直撃を狙うことが可能。
直撃射程を把握できていれば『チャージの無いチャージャー』のような立ち回りが可能であり、射線が出ないので奇襲性能が高いのがチャージャーに無い強み。
射撃硬直はホットブラスターと同等。ロングブラスターはおろかノヴァブラスターよりやや軽快。
類似ブキであるロングブラスターと比べて、弾速・インク消費量・硬直の短さ・連射力で勝る。
一方でロングブラスターに大きく劣る点は爆風範囲が非常に狭いこと。
優秀な射程と弾速を両立している代わりに、爆風範囲の半径はライン0.4本分で全ブラスター中最低。さらに驚くべきことに、この爆風半径はトライストリンガーやフルイドVの爆裂弾の爆風半径に同じである。なんなら横に弾が2つ並ぶ分あちらの方が横の攻撃範囲は広い。この爆風の狭さから相手を爆風で削る運用は全く向かない。
確一ブラスターらしからぬ速い弾速を持ち合わせ、代わりに爆風範囲を犠牲にしている以上、直撃を狙うことが非常に重要となってくる。
直撃一点狙いの性能であるため、しっかり相手にエイムを合わせてから撃つ必要があり、生半可なエイムではこのモードの強みを発揮できない。
ちなみに、発射→ジャンプの手順を踏むことでジャンプしながら長射程弾を撃つことも可能。
しかも相変わらずブレ無しの直進弾なので、ロングブラスターと異なりアクション強化の必要もなく狙い撃つことができる。
回避しながらの即キルも可能だが、爆風が極小なため外してしまった場合のケアはほぼ期待できない。
A.「爆風が小さい」+「連射速度が55F」+「ジャンプ撃ちだと特殊な操作をしないと遠距離モードが保てない」+「遠距離モード先端の塗り力が貧相」の4つが芸術的なまでに重なりあったため。
- まず、インクリングたちのダメージが回復するのは攻撃を受けてから60Fである。つまりこのブキの連射間隔とほぼ同じなので、理論上はそのまま撃ち続けていれば敵を倒せる。が、それはすなわち奇襲にものすごく弱いSブラが悠長に姿をさらし続けているということであり、実戦でそんなことが出来るシチュエーションがまず無い。大体はイカ移動を挟んでから撃ち直すことになる。
- …ということは、相手の回復がもう既に開始している状態での追撃となるわけである。しかも爆風が小さいので相手にそもそも大きなダメージが入っているとは考えにくく、かつロンブラと違って先端の塗りが貧弱であるので滅茶苦茶取り逃がしやすい。
- 相手の移動先に合わせて攻撃を置く場合にも、足元が不安定なときはいちいち射撃→ジャンプの入力をしないといけないので、緊急時の対応がどうしても遅れる。加えて、ジャンプ→射撃が不可能になっているので足元の敵インクを飛び越えた直後は遠距離の敵に対応できないということでもある。そのため、偶発的に爆風を引っかけたときや、足元が不安定なときに強引に飛び込んで爆風を頼りに飛び込むということはかなり無謀になっている。
- 以上より、コイツの遠距離爆風が活用できる状況というのは、
「相手が滅茶苦茶油断しているか、後隙の多い行動を取って満足に動けないとき」
…に限定されるということである。そんな状況なら直撃を当てろというのはナイショ。
- 以上より、コイツの遠距離爆風が活用できる状況というのは、
ジャンプ撃ち 短射程モード
近距離に大きな爆風を発生させるモード。
ジャンプ時にブキから「ピピッ」という独特なSEが鳴り、短射程モードに移行する。
モード切り替えにはあくまでジャンプ入力が必要という点には留意されたし。ジャンプせずに高所から飛び降りた時の射撃は短射程モードにならないが、イカロールやイカノボリからの射撃やジャンプ入力をして壁を登った後の射撃は短射程モードとなる。
以下の状況では、イカが空中にいても長射程モードのまま射撃する。
- イカスポーン中
- スーパージャンプからの着地際
- (ジャンプボタンを押さない)自由落下
- (ジャンプボタンを押さずに)壁を登り切った瞬間の空中にいるとき
- インクレールから(ジャンプボタンを押さずに)降りたり出たりしたとき
類似しているローラーの縦振りは、ある程度の落下速度があればジャンプ操作をしていなくても縦振りになる。条件が少し違う点に留意。
また、射撃前後の硬直中はモードが変化しない。
- 例1:地上で射撃ボタンを押した直後にジャンプした場合、長射程モードのままジャンプ撃ちになるが、そのジャンプで高所から落下した場合、長射程モードの射撃硬直が終わってもまだ着地していなければその時点で短射程モードに切り替わる。
- 例2:ジャンプして着地際に射撃ボタンを押すと、短射程モードでの射撃前に着地することになるが、既に射撃動作は始まっているのでそのまま短射程モードで射撃される。その射撃硬直が終わってから長射程モードに切り替わる。
直撃射程は試し撃ちライン1.7本分でノヴァブラスターより少し長い程度。爆風のダメージ範囲はクラッシュブラスターと全く同じであり、非常に広い。
密着に近い距離だと爆風が当たらないのはノヴァブラスターと同様。
加えてノヴァブラスターと比べて、射程・爆風範囲で勝る反面、連射力・インク消費量で大きく劣る。
ジャンプ撃ち時のブレはノヴァブラスターも同じであるが、こちらの短射程モードは後述の方法を用いて地面に足をつけて撃ったとしても必ずブレてしまうので、ノヴァブラスターの地上撃ちのようにブレない状態で敵を狙うことが出来ない。
なお、短射程モードという通称のせいで「接近戦で安定して戦いたいときはこのモードを使うことになる」と勘違いされることが多いが、これは近距離用のモードではない。*1
爆風を含めた場合の最大射程は試し撃ちライン2.4本だが、この射程帯はキルタイムに優れた短射程ブキの独壇場であり、対してこちらは2発目が出るまでに約0.9秒とかなりの時間がかかる。
他の短射程ブラスターと同じく、他のブキとまともにカチ合えばキルタイムの大幅な差で撃ち負けてしまう。
つまり、このモードは正確には「遮蔽&段差モード」と呼ぶべきシロモノであり、遮蔽物や起伏(特に低所→高所)を活かして敵の攻撃をやり過ごしつつ一方的に爆風を当てる立ち回りが重要となる。
入り組んだ地形に入り込んだときや、敵の足元に潜り込んで段差下から狙えるときなどに使用するということだ。
じゃあ平地での近距離戦闘はどうするのかと言われると、ブレまくるこちらのモードではなく長射程モードで直撃一点狙いをせざるを得ないということになる。
この短射程モードは単騎だとだとどうしても非力なので、味方と協力して戦える状況で使うと活用しやすい。
大きい爆発範囲を持ちながらダメージは50以上と高いため味方のカバーが得意である。近場で戦っている味方に援護を送るとすぐにアシストマークがつくだろう。
更に、多対多の乱戦状態では、気まぐれに撃っただけで2~3のアシストがつくことは珍しくない。
ちなみに、
・ジャンプ後着地寸前に射撃
・ジャンプ長射程射撃後、一旦トリガーを押しなおしながら着地
いずれかの操作をすることで、短射程モードを地面に足を付けた状態で撃てる。残念ながら精度は変わらず、ブレがある。
実用性はないが、上下のエイム合わせがない分平面に居る相手に対して直撃の命中率が上がるかもしれない。
塗り性能
これらが重なり合った結果、全ブキ中最下位レベルの塗り性能になっている。
ここまで極端に塗れないとなると敵を撃破して塗らせない時間をガンガン増やしていかないと必ずジリ貧で負けるということでもある。
取れるキルは確実に取るように意識していこう。
このゲームには「ジャンプ直後は射撃の拡散が大きくなり、時間経過でだんだん拡散が小さくなっていく」仕様があるが、このブキはジャンプ中の拡散が固定されている?
(ジャンプで拡散が変化するブキの場合、レティクルの大きさがリアルタイムに変化するが、このブキのレティクルは短射程モード時に大きさが一定)
サブ・スペシャル
クイックボム
ブラスター種であるS-BLASTの機動性の低さを補えるサブ。
射撃硬直が短いとはいえ咄嗟の行動が苦手な本ブキにとって機動性の生命線となる。
意識の外から横槍を差し込まれて足元を奪われてしまったときはクイックボムを足元に投げることで速やかに足場確保ができる。そのまま緊急退避するか応戦するかは自分の状況と相手の持ちブキ等で素早く判断すべし。
壁塗りが苦手な点もクイックボムでカバーできるので、塗れる壁が多いステージではいつでも使えるよう備えておきたい。
クイックボムのダメージは60・35・25。爆風のダメージが70~50である本ブキではクイボ+メイン爆風という理論上は強力なクイコンが狙える。
が、正直いって以下の理由で狙う価値があるかは微妙なところ。
まず、S-BLASTの爆風はノヴァブラスターやロングブラスターと違ってダメージ減衰が激しいという特徴がある。
このため、たとえ短射程モードの爆風だとしてもダメージ65に届かないことはザラである。クイックボム+短射程爆風で仕留め損なった時、敵の目の前で格好の的になってしまう。
遠距離モードは爆風が小さいのでコンボは不成立になりやすく、そもそも長射程モードでのコンボを主軸に狙うなら同じ射程帯域かつ小回りの利きやすいジムワイパー無印を使った方がマシであり、
クイックボム直撃+爆風なら敵を倒せるとはいえ、それを狙ってやるなら最初からクイボより弾速の速いメインで直撃を取ればよく、
2個投げて爆風で強引に倒すにしても、それをやったらインクタンクはすっからかんなので万が一それで仕留め損なったら大惨事…という話になってしまうなど、
コンボ自体は可能だが積極的に狙うというよりは、直撃が取れなかったときの誤魔化しで偶発的に発生させるようなものだと考えた方がいいだろう。
このブキにとってのクイックボムは足回りの補助や味方の援護など、メインで出来ない小回りの利きやすさを活かすことを意識して使うとよいだろう。
ナイスダマ
その場に浮遊しつつ大玉を形成して遠くへ投げつけるスペシャル。
凄まじい射程と爆破範囲により敵を大きく退かせる力が強い。射程変化を持ってしても定点を固めている敵やしぶとい敵を崩すのが上手くいかないときに使用する。
ただ、発動から投擲までの時間が長く、動作にいちいち硬直が挟まるSブラ本人はナイスダマを利用して追撃…というのがどうしてもやりにくい。
なので発動前にマップをチラ見して必ず味方の配置をおおよそ確認してから発動すること。
基本的には味方を先行させて盤面を動かすために使い、自分はその後ろから取りこぼしを狙って援護に回るような形になる。
援護の時には長射程モードの爆風はアテにならないので、クイックボムへの意識を高めで行くと良い。
逆にいうと発動しても味方が前に出てくれなかったときには、ナイスダマによる盤面変更に失敗したと考えること。
強引に前に出てどうこうできるようなブキパワーはないので、連携失敗したときには大人しく次のチャンスを待とう。
発動時に高耐久のアーマーを纏うが、高火力スペシャルや対物性能の高いメインウェポン相手だと容易に丸裸にされて玉諸共爆散してしまう。
長い射程を活かすためにもなるべく敵の射程圏内で発動しないようにしたい。
必要ポイントは190Pと少なめとはいえ、メインとサブの塗り性能の低さ故に回転率は悪いため、ナイスダマを不発にされたときの損害は他のナイスダマ持ちブキより大きい点に気をつけよう。
運用
クイックボムの欄にも書かれているが、クイコンを決めたいならばクイボとメインを『直撃させる』つもりでしっかり相手を狙うことが重要。
『爆風ダメージにムラがあるブラスター種×クイボ』という組み合わせだが、他のクイボ持ちブキと比較するとメインにダメージムラが出てしまう以上、クイコンの安定性で見劣りされがちである。
本ブキでクイボを戦闘に活用したいのならば、確実に直撃が狙えるほどの優れたエイム力が必要。クイボとメインどちらも当たりどころが悪いと普通に相手は耐えてくる。前述してあるがメインは威力減衰しやすいことは覚えておこう。
特にサブ影響軽減ギアパワーを積んでいる敵は本ブキのクイコンの天敵と言っても過言ではない。
そういうことからサブにクイボが付いたとは言っても、エイム力が甘いままだと戦闘面で真価を発揮できない。
メインとクイボの攻撃範囲の広さに感けず、『直撃一点狙い』という気概で臨まなければならない。
ただ、常に直撃狙いが出来るエイム力があるなら最初からメインで直撃を取った方が確実かつ迅速であり、クイックボムとのコンボそのものが実用的と呼べるかは微妙なところ。
決して使えないコンボではないのだが撃破が安定しないため、
メインの直撃が得意な人ほど戦闘でクイボに頼る必要は近距離の誤魔化し以外では薄くなっていく。
その場合はメインの苦手な壁塗りや隙の無い足元塗りなど、他の用途でクイボを活用していこう。
クイックボムのインクロックもそれなりに重く、かつ敵の注意を長時間留めておくことが出来ないので、無計画に投げると自分の首が絞まっていくことは肝に銘じること。
メインとサブは敵を後ろへ退かす力が弱めだが、そういうときはナイスダマの出番。
定点封鎖や長射程ブキへの対抗など、退かせて時間を稼ぎたいときや有利状況維持に役立つ。
懐に潜り込まれたときのカウンターとしても使えなくはないが、パブロやスパッタリーなどアーマーを猛スピードで壊してくるブキもいるため、なるべくメインとクイボで対処してから使うように。
ギアパワー考察
人の好みは千差万別、ギアパワーも人の数だけ組み合わせがある。
イカはほんの一例、ぜひ自分なりのギアパワーを見つけてほしい。
相性の良いギアパワー
- イカダッシュ速度アップ
定番の汎用ギアパワー。
直撃が何より大事なブキなので、射線が通る位置に素早く入り込むためにあると便利。
- サブ性能アップ
クイックボムの射程を伸ばす…のが目的ではなく、副次効果の「クイックボムの初速を上げる」ことを目的に採用する形になる。
射撃モード問わず連射力が低すぎるので、少しは積まないとクイボを投げても逃げられるorクイボが届く前に近付かれて無理矢理相討ちにされるといった事態になりがち。
- 相手インク影響軽減
いくらクイックボムがあるといえど、結局元の塗り性能がワーストである以上はこれが欲しくなる。
スプリンクラーによる定点の塗り状態確保が出来なくなった以上、無印版より必要な場面は増える。
- アクション強化
短射程モードでの乱数をよくする目的で使う。GP6~9程度(サブギア2個分)で十分な効力を発揮する。
爆風+クイックボムは基本的に狙っていくものではなく、インク管理が大変。特に多vs1といった対面ではインクが切れることが多くなる。
このため近距離戦闘では長射程モードで直撃を狙うのだが、実戦では短射程モードで直撃を狙わざるを得なくなることもある。そういった場面で直撃を当てやすくするのはその点において優秀。
- カムバック (アタマ専用)
サブスぺが攻撃的な構成であり、短射程モードとクイックボムで詰めることも増えるためデスも増えやすい。
キルをするときにクイックボムを使用することが他ブキと比べても多いのでインク管理が難しくなりがち。
その為、それらを補えるカムバックとは相性が良い。機動力もそこまでなブキなのでそこをカバーも可能。
カムバックの効果であるインク効率アップ(メイン)・インク効率アップ(サブ)・イカダッシュ速度アップ・インク回復力アップ・スペシャル増加量アップのこれらを活かしやすいのもこのブキとカムバックの相性の良さにつながる。
デスが少ない立ち回りができる場合は他ギアに回した方が良いだろう。
ギアパワーによる効果
インク効率アップ(メイン)
軽減量最大45%。
ギアパワー | GP0 | GP3 | GP6 | GP10 | GP20 | GP30 | GP57 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
インク消費量 | 8.50% | 8.13% | 7.78% | 7.34% | 6.39% | 5.64% | 4.68% |
射撃可能回数 | 11 | 12 | 12 | 13 | 15 | 17 | 21 |
ヒト移動速度アップ
射撃中の移動速度上昇率最大25%。
ギアパワー | GP0 | GP3 | GP6 | GP10 | GP20 | GP29 | GP30 | GP57 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
非射撃時 (DU/f) | 0.960 | 1.01 | 1.05 | 1.11 | 1.23 | 1.31 | 1.32 | 1.44 |
射撃時 (DU/f) | 0.400 | 0.410 | 0.419 | 0.430 | 0.455 | 0.473 | 0.475 | 0.500 |
アクション強化
地上拡散0°、ジャンプ中拡散8.0°。
他のブラスター(ノヴァブラスターを除く)と違い少量での効果量が高い。
ギアパワー | GP0 | GP3 | GP6 | GP10 | GP20 | GP30 | GP57 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
ジャンプ中拡散 | 8.00° | 6.36° | 5.42° | 4.44° | 2.65° | 1.44° | 0.00° |
敵に使われる場合の対策
地上では長射程、ジャンプで短射程に切り替えてくる新ブラスター。
こちらとの間合いに応じて使い分けて応戦してくるため、中途半端な射程のブキではなかなか特攻しにくい。
弾速が速い直撃狙いの長射程、範囲が広い近距離向けの短射程……とかなり隙が少ない。
しかし塗り性能や連射力はブラスターらしく低い。持ちブキの機動力やキルタイムの速さ、射程の長さなど長所を一方的に押し付けよう。
ブキセットごとの対策
クイボ+メイン爆風によるクイコンに注意。ハマると即効でやられてしまうが爆風のダメージにはムラがあるためカーボンローラーデコほどのクイコン安定感はなく、生き延びることもしばしば。
もし相手が失敗したのなら、これをチャンスに素早く畳み掛けると良い。モタつくと次のメイン射撃やクイボが飛んできてダメ押しされるので注意。
ナイスダマの高耐久アーマーも相まって近距離対面にやや強めなので、できる限りは射程外から攻めたい相手。
アップデート履歴
トリビア
このブキはもしも海の向こうでS-BLAST92が展開されていたら…と言うifのイメージで開発されたという設定を持つ。
先端が紫色に変更されているのは、スーパーファミコンの海外版であるSNESの北米版に使われていた色である(欧州版SNESはスーパーファミコンと同デザイン)。スプラ3内でも過去のシーズンで配信されたオキモノ「スーパーなゲーム機」で北米版SNESの外見は確認可能。
海外でもスーパースコープ自体は発売されたが、デザインは日本と同様だったためこのような形で別デザインが用意されたものと思われる。
- ちなみにSNESとは"Super Nintendo Entertainment System"の略であり、ファミコンの「NES」にSuperを加えた恰好となる。
ブキ名の「91」はSNESが北米・カナダで発売された年を由来とする。