エゾッコのギアの元ネタと思われるもの。
あくまで推測なので実際に元ネタとなっているのかは不明。
他のギアについては、元ネタ一覧/ギアを参照。
ブキ等に関する元ネタは元ネタ一覧を参照。情報提供等も元ネタ一覧のコメント欄へ。
ブランド解説
1から存在する、サーファーファッション・スケーターファッションを中心とするストリート系ブランド。
サーファーの聖地とされる湘南や、スカジャンで有名な横須賀など、神奈川県のポップカルチャーをモデルにしたブランドと思われる。
エゾッコは江戸っ子+蝦夷から?
蝦夷は近世には北海道やアイヌ人を特定して指すことが多くなったが、本来は京にまつろわぬ東国の民全てを指す言葉だった。そしてそれまで中央から東夷とされてきた東国武士が初めて幕府を置いたのが神奈川県の鎌倉である。
また現代において蝦夷(=北海道)は日本一の海産物産地であり、ホッケ、ホタテ、コンブの他、本作にキャラクターとして登場するようなカニ、ウニ、シャケなど様々な魚介類の漁獲が盛んであることも名称に関係しているかもしれない。
アタマ
ダブルエッグサングラス
2からの続投。
元ネタはアメリカのアイウェアブランドArnette(アーネット)が1990年代に発売していたオーバル型サングラス「Hot Cakes」(ホットケーキ)の黒/白カラー。http://candyrim.com/weblog/fashion/517
オーバル型サングラスは、アメリカのロックやヒップホップのアーティストを中心に1990年代に流行ったアイウェアで、特にNirvanaのカート・コバーンの白いサングラスが有名。
このギアの元ネタの「ホットケーキ」は、日本のストリート系カルチャー誌『warp MAGAZINE JAPAN』の創刊号(1996年)で、beastie boysのメンバーAd-Rockが掛けていたもの。https://aucfree.com/items/k295500503 https://aucfree.com/items/g307830835
本家Arnetteでは現在廃盤になっているが、2010年代末からの90年代リバイバルの波で、2019年にはSupremeから「Orb」(https://hypebeast.com/jp/2019/5/supreme-2019-spring-sunglasses-collection)というレプリカが作られている。
なお、前述の『warp MAGAZINE JAPAN』は、アメリカ西海岸の3S文化(スノーボード・スケートボード・サーフィン)を日本に広めることに一役買った雑誌である。
そのため、スケーター系・サーファー系ファッションブランドであるエゾッコのギアとして選ばれたものであろう。
「ダブルエッグ」はオーバル型のレンズの形状を鶏の卵2つに見立てたものと思われる。
フク
イカスカジャン
1・2からの続投。
テーラー東洋(港商商会)の「スーベニアジャケット」、通称「スカジャン」の“ROARING TIGER”(「咆哮する虎」)と呼ばれる柄。https://store.toyo-enterprise.co.jp/shopdetail/000000001209/tailortoyo/
元ネタでは虎なのだが、ゲーム中では同じネコ科の生物であるジャッジくんとコジャッジくんの柄になっており、背面では凶暴化したジャッジくんがイカを輪切りにしてイカメシにしている。
イカスカジャンは「イカメシ柄のイカすスカジャン」の略だろう。
スカジャンは光沢のある生地(アセテートや別珍)のジャケットに虎や龍、鷲(鷹)などの刺繍を入れたジャンパーで、第二次世界大戦直後の1940年代後半に日本に駐在していた米兵が母国へのスーベニア(お土産)としてカスタマイズしていたもの。
正確な由来は諸説あるものの、神奈川県の米海軍横須賀基地の側にある商店街「どぶ板通り」が発祥もしくは主な販売地であったことから、「スカジャン」と通称される。https://www.guidoor.jp/media/yokosuka_sukajan_dobuita_street/ https://www.tailortoyo.jp/news/45/
後に港商商会が商品化して1950年代に米軍基地に大量納入したことで普及。
現在は港商商会の後継企業である東洋エンタープライズが展開するブランド、テーラー東洋が「スーベニアジャケット」という商品名で当時のヴィンテージ品を自己復刻している。
スカジャンはアメカジ(アメリカ風カジュアルファッション)の定番である他、横須賀を舞台にした映画『豚と軍艦』(1961年)以降は不良ファッションのイメージも強かった。
しかし、2016年ごろからルイ・ヴィトンやグッチなどの海外のハイブランドがスカジャンを相次いで発表してセレブが着るようになり、
東京2020オリンピックでは日本を代表する文化として公式アイテムの一つとなるなど、それらのイメージも変わりつつある。
なお、ウラスカジャンはイカスカジャンの裏面と思われる(後述)。
ウラスカジャン
1・2からの続投。
テーラー東洋(港商商会)の「スーベニアジャケット」、通称「スカジャン」の“ALASKAN EAGLE”(「アラスカの鷲」)と呼ばれる柄。https://store.toyo-enterprise.co.jp/shopdetail/000000000672/tailortoyo/page2/order/
元ネタでは背面にアメリカ合衆国の象徴である鷲が刺繍されているが、ゲーム中ではハイカラシティの象徴であるオオデンチナマズの柄になっている。
スカジャン自体の説明は「イカスカジャン」を参照。
明言こそされていないものの、イカスカジャンとウラスカジャンはまず間違いなく、リバーシブル仕様の同一ギアである。
2に登場した類似ギア「トリスカベッチン」と「ウラタコスカジャン」が同じギアの表と裏なのは公式設定で確定しており(https://shop.editmode.jp/i/NJ-0003)、こちらのペアも同じ仕様と考えていいだろう。
ウラスカジャンにはキルティングステッチが施されているが、リバーシブルジャケットの片面にのみこのような加工をする意匠は港商商会/テーラー東洋が1950年代から作り続けている。https://bookshelf.wisebook4.jp/html/toyoenterprise/38657/#8
ロゴマシマシアロハ
1・2からの続投。
1950年代にハワイに存在したアロハシャツブランド、ハワイアン・トッグス社の名作「State of Hawaii」が元ネタか?
現在は日本の代表的なアロハシャツブランドであるサンサーフがリプロダクトを製造している。https://store.toyo-enterprise.co.jp/shopdetail/000000000742/
「State of Hawaii」は、フラガール・カメハメハ大王・ハワイ王国の紋章・ホノルル港のアロハタワーといったハワイの象徴の柄がこれでもかと全面的に描かれているのが特徴。
ギア名の「マシマシ」は東京都港区三田のラーメン二郎やそののれん分け店、およびそのインスパイア系のラーメン屋などで大幅増量を意味するコール(注文)の用語。
なぜ中国発祥の日本料理の用語が使われているかというと、アロハシャツの「チャプスイ柄」という種類に由来すると思われる。
チャプスイとは中国発祥のアメリカ料理の一種で、ごった煮のような食べ物。
これらのアロハシャツの柄がごった煮のようにごちゃごちゃしていることから、「チャプスイ柄」と呼ばれるようになった。
アロハシャツ全盛期の1950年代にデザインされた「State of Hawaii」はチャプスイ柄アロハシャツの名作の一つされ、2006年に東洋エンタープライズ社の一ブランド、サンサーフによって復刻された。https://blog.goo.ne.jp/tokuchan_mht/e/81552884902da51cf64e78c0bacc3762
(余談だが同社はスカジャンの本家であるテーラー東洋ブランドでも有名)
以降は同ブランドの定番商品の一つとなり、たびたび再販が行われている。
クツ
グリッチョシリーズ
1・2からの続投。
Vansの「オーセンティック」。https://www.vans.com/en-us/womens/shoes-c2100/authentic-pvn000ee3w00
スケーターに人気の高いVansが最初に製作したシューズである。
なお、Vansの「Era」(エラ)とする説もあるが(http://fluffmore.com/spla_gearkicks/#i-12)、オーセンティックとエラには履き口の厚みに違いがあり、外観からは履き口のステッチで判別できる。https://mens.tasclap.jp/a1452
ゲーム中のグリッチョのステッチを見る限り、オーセンティックの方が近いと思われる。
さらに細かいことを言うと、同じオーセンティックでも本家のUS規格とVansの日本総代理店であるABCマートが販売する日本規格に微妙に違いがあるのだが(例として、US規格の方が反りが小さい)、
ゲーム中のモデルだけではどちらのバージョンか判別がつきにくい。
2018年のSplatoon展(https://ikasekai.com/3d/ikaten.html)の公式コメントによると、「グリッチョ」は、「足首を捻挫する」という意味のスケートボード用語が由来。
スケーターが履いていそうなシューズがモチーフであることからの連想とのこと。