元ネタ一覧/ギア/ジモン

Last-modified: 2022-10-22 (土) 23:48:09

ジモンロゴ

ジモンギアの元ネタと思われるもの。
あくまで推測なので実際に元ネタとなっているのかは不明。

他のギアについては、元ネタ一覧/ギアを参照。
ブキ等に関する元ネタは元ネタ一覧を参照。情報提供等も元ネタ一覧のコメント欄へ。


ブランド解説

1から登場するブランド。素材や縫製の良さにこだわった上質な物作りがコンセプト。
カジュアルながらも洗練されたデザインから、ちょっと大人なイカやタコたちに人気が高い。

ブランドコンセプト文の「上質なモノづくり」「オーセンティックなデザイン」「肌触りにこだわったマテリアルと丁寧な縫製」というキーワードだけ拾うと、
マーガレット・ハウエル、YAECA、COMOLIなどのいわゆる「ノームコア」と呼ばれるジャンルっぽいのだが、
実際にジモンギアを見るとこれらのブランド・ジャンルと余り一致していない。

名前はアメリカのカジュアルアパレルブランド「GUESS」(ゲス)からとする説がある(参考情報元:http://fluffmore.com/gimon_brand/)。
GUESS=推測≒疑問=GIMON=ジモン?。
GUESSが日本に再上陸して話題になったのが2014年で、スプラトゥーン1の発売が2015年だから、時期的には有り得そうではある。
ただ、GUESSのブランドテーマは「SEXY、YOUNG、ADVENTUROUS」(セクシー、若さ、冒険的)なので、ジモンブランドイメージとはやはり似ていない。

結局のところ、総合的には元ネタ不明としか言いようがない。
ただし、(3では少なめなものの)2のギアを見ると、アメトラ(アメリカの伝統的ファッション)のうち、プレッピー(アメリカの名門私立高風ファッション)やアイビー(アメリカの名門私立大風ファッション)と呼ばれるスタイルのアイテムが多いようにも思われる。
これにユナイテッド・アローズなどの日本の大手セレクトショップで取り扱っていそうなアイテムのイメージを合わせたものだろうか?

アタマ

ステンシルデニムハット

元ネタはおそらく、兵庫県西宮の国産デニムブランドorSlow(オアスロウ)が2008年から作り続けている定番「001 US NAVY HAT (DENIM)」http://orslow.jp/basic/370/
参考情報元:https://at44min.hatenablog.com/entry/2022/09/28/154413
ステンシルデニムハット/Jean Dream Bucket/orSlow "001 US NAVY HAT (DENIM)"

この種のデニムハットは通常、アメリカ陸軍が1937年から1941年にかけて制式採用していた軍用帽「M-37 Denim Hat」を起源としている。
オリジナルのM-37はクラウンが6枚ハギになっており(つまり真上から見ると縫製の継ぎ目で6つの部分に分かれている)、これをサンプリングしたアイテムでも普通はその形になっていることが多い。

ところが、スプラトゥーンのデニムハットは上から見ると4枚ハギになっており、かなり珍しい構造である。
orSlowのデニムハットの他にはWarehouse(https://www.ware-house.co.jp/?pid=105831209)やCOLIMBO(https://morleyclothing-onlineshop.com/?pid=134006358)のハットがあるぐらいだが、これらには菊孔が空いているので、菊孔が無いorSlowのハットの方がゲーム中のギアに近いと思われる。

なぜ4枚ハギにデザインが変更されたのか、orSlowの公式サイトの説明を見てもよくわからないが、おそらくM-37 Denim Hatの後継として1941年から制式採用された軍用ヘリンボーンツイルハット「M1941 "Daisy Mae"」(https://magnetsco.exblog.jp/24514196/)からの影響を受けているのではないだろうか?

ステンシルとは型の上から塗料を塗って文字や絵を転写する手法で、耐久性の高さから軍事関係や工業関係で使われることが多い。
転じて、実用性ではなくミリタリーアイテムっぽい雰囲気を出すためにも使われる。
ステンシルデニムハットには、背面側に、ブランド名「ジモン」を表す4つの文字(「GIMN」?)のうち、最初の3文字(「GIM」?)がステンシルで転写されている。

セルブロウ

2からの続投。
日本のアイウェアブランドEFFECTOR(エフェクター)の「reverb」https://effector-eyewear.com/products/reverb%EF%BE%98%EF%BE%8A%EF%BE%9E%EF%BD%B0%EF%BE%8C%EF%BE%9E-bk
セルブロウ/Half-Rim Glasses/EFFECTOR "reverb" BK

EFFECTORは日本での極太セルフレーム眼鏡の火付け役となったブランドで、芸能人に愛用者が多い。
reverbは2016年に同ブランドのブロウタイプ(リムがブロウ=眉毛のように太くなったフレーム)としては初めて発表されたアイウェアで、木村拓哉愛用の「distortion」のアンダーリムをカットして調整したもの。

参考情報元:http://fluffmore.com/gimon_brand/#i-3(そちらでは同シリーズの「GIMICK1」説が取られているが、GIMICK1の発売はスプラトゥーン2発売より後の2017年12月なので時期的に合わないため、説明をreverbに変更。フレームもreverbの方が似ているように思われる)

ボーラークラシック

1849年にイギリスで生まれた伝統的な紳士帽「ボーラーハット」(山高帽、ダービーハットとも)と、欧米における伝統的な婦人用帽子飾りである「ハットピン」を、あえて組み合わせたもの。
つまり、「クラシック」(伝統的)なのはそれぞれの要素だけで、実は全体で見ると意図的にクラシックではないジェンダーレスなデザインになっている。

由来からしてボーラーハット+ハットピンはあまり見ない組み合わせなのだが、東京都・高円寺の帽子店manabooが、kaus(カウス)のハットピン「8bee」をこのコーデで紹介しており、これが元ネタだろうか?https://mana-shop.jp/shopdetail/000000004955/
kausはアンティーク仕上げの真鍮製の帽子アクセサリーを専門に作っている日本のアクセサリーブランドで、大手帽子セレクトショップのCA4LA(カシラ)からも度々取り上げられているので、そこからゲーム中に採用されたものだろう。
ボーラークラシック/Classic Bowler/kaus "8bee"

ちなみに8beeは蜂の顔をよく見ると丸いスカル柄になっており、ゲーム中のハットピンが丸いクラゲのような形になっているのはこれを模したものだろうか?

クツ

ハンティングブーツ

1912年からハンティングブーツを作り続けている老舗L.L.Beanの代表作「ビーン・ブーツ」の中の「6インチ」(5ホール)というタイプが元ネタ。https://www.llbean.co.jp/mens/shoes/beanboots/g/0GP4606130.html?utm_content=0GP4606130
参考情報元:https://tannsokumegane.com/splatoon2gire-motif/

カラーリングは下がネイビー色になっているものが近いと思われるが、6インチ版の現行モデルにはなく(他のサイズにはある)、ビンテージ品になるようだ。
https://www.ebay.com/itm/353913460352
ハンティングブーツ/Hunting Boots/L.L.Bean "Bean Boots 6-inch"

ベリベリシリーズ

1・2からの続投。
基本的な造形や素材感、かかと部のワンポイントなどは、adidasの「Stan Smith CF」(スタンスミス・コンフォート)。
その中でも、1998年から2007年まで販売されていた初代「011617」(ホワイト/グリーン)が元ネタ。

ベリベリホワイトのカラーリングは初代の色違い「662335」(ニューネイビー/ホワイト)。https://www.junk-vintage.com/blog/6725/
ベリベリホワイト/White 3-Straps/adidas "Stan Smith CF" (Gen 1) 662335 New Navy & White

ベリベリレッドのカラーリングは同じく初代の色違い「662336」(C.レッド/ホワイト)。https://aucfree.com/items/l562831747
ベリベリレッド/Red 3-Straps/adidas "Stan Smith CF" (Gen 1) 662336 C. Red & White

adidasの代表作スタンスミスのベルクロ(マジックテープ)版であるスタンスミス・コンフォートは、もともと日本限定で1998年S/Sに発売されたもので、日本にベルクロスニーカーブームを巻き起こした後、2007年F/Wまで発売されていた。https://www.adi-files.com/adidas-data/comparison-of-stan-smith-01.html
その後、2015年3月に日本のファッションデザイナーNIGOとのコラボモデル「B26000」で約8年ぶりに復活。https://sneakers.moonitem.com/adidas-originals-by-nigo-stan-smith-cf-nigo-running-white-running-white-green-b26000/
以降は同社のレギュラーモデルとなっており、2022年時点の現行モデルは「FX5509」(https://shop.adidas.jp/products/FX5509/)で、廉価版の「アドバンコート ベース GX0723」(https://shop.adidas.jp/model/LUX09/)も存在する。

スプラトゥーン1の発売は2015年5月だが、ベリベリシリーズは同年11月に配信されたver2.0.0で初めて追加されたので、時期的に3月に発売されたNIGOコラボモデルで話題になったのをきっかけに企画されたのであろう。
初代と2015年以降のバージョンとの外見上の一番大きな違いは、初代には一番上のベルクロに「adidas」のロゴがデカデカと書かれていることで、ゲーム中のベリベリシリーズもこのデザインを踏襲している。
当時話題だった新モデルではなく、あえて初代のデザインを再現したところに当時のスタッフのこだわりが見える。

一方、ソール付近に一本のラインが通っているデザインはスタンスミスと異なっている(ただし靴底のパターンはスタンスミスとほぼ同じ)。
この部分はConverseの「ALL STAR」シリーズが近いと思われる。
スタンスミス・コンフォートの復刻と同じ2015年3月に、こちらもベルクロ版である「ALL STAR COLORDENIM V-3 OX」が発売されているので、これを参考にしたものであろう。http://www.shoesmaster.jp/news/2015/03/all-star-colordenim-v-3-ox.html
ベリベリシリーズ/3-Straps/Converse "ALL STAR COLORDENIM V-3 OX"

名称のベリベリは、靴紐の役割であるベルクロを剥がす擬音と、「とても、非常に、まさに」などの意味をもつ英語の修飾語句veryを2つ重ねた「Very very」とをかけたものと思われる。
ベリベリレッドなら「めちゃくちゃ赤い(Very very red)」といったところだろうか。