元ネタ一覧/ギア/エンペリー

Last-modified: 2022-10-22 (土) 23:53:30

エンペリーロゴ

エンペリーギアの元ネタと思われるもの。
あくまで推測なので実際に元ネタとなっているのかは不明。

他のギアについては、元ネタ一覧/ギアを参照。
ブキ等に関する元ネタは元ネタ一覧を参照。情報提供等も元ネタ一覧のコメント欄へ。


ブランド解説

2から登場したハイカラ地方発のブランドで、遊び心があるやんちゃなアイテムが特徴的な新世代のストリート系ブランド
アート・音楽など様々な文化と融合したファッションが特徴。
2時点で台頭した新しいブランドだが、3時点では有名アーティストとのコラボギアも多く出している。

公式情報によれば、名前はイカの「えんぺら」(みみ)と英語の「エンペラー」(皇帝)の語呂合わせである。https://twitter.com/marela603/status/1022803067639484417
ギアの名前も「キング」や「カイザー」など、王や皇帝を意識するものが多い。
ロゴが「ダイオウイカ」なのもこの語呂合わせを反映したものである。
ロゴのダイオウイカのみみに歯型があるのは、伝説によればクジラと戦った末に付いた戦傷であるという。

主なモデルは、ロサンゼルスのストリート系ブランドXLARGE(エクストララージ)と、ニューヨークのストリート系ブランドSupreme(シュプリーム)と思われる。
どちらもStüssy(ステューシー)などと共に、アメリカのストリート系の王道とされるファッションブランドである。

特に、ロゴはXLARGE(エクストララージ)ほぼそのままであり、どちらも「強い生物」+「その下に四角い枠で囲まれたブランド名」という構成。
エンペリー XLARGE

また、遊び心のあるストリート系ブランドという方向性の点や、2のパッケージで主人公のイカ(4号)が着ているエンペリー製タンクトップもXLARGEのアイテムと一致している。
ただし、XLARGEモチーフのギアが3では削られているため、今作ではXLARGE成分が薄まっている。

一方、アーティストや様々な文化とコラボしているという点ではSupremeが一番近く、特に3では新規追加されたギアにSupremeモチーフと思われるものがある(タカアシプロテクターなど)。
有名アーティストとコラボというのは、サンサンサングラスの元ネタである芸術家RAMM:ΣLL:ZΣΣ(ラメルジー)の没後にSupremeがコラボ製品を出したことを言うのであろう。

アタマ

サンサンサングラス

元ネタはゴシック・フューチャリズム等の芸術運動を掲げたニューヨークの鬼才アーティスト「RAMM:ΣLL:ZΣΣ」(ラメルジー)のファッション。
サンサンサングラス/Triple-Deck Specs/RAMM:ΣLL:ZΣΣ (Rammellzee)

本人の没後ではあるが、2020年にアメリカのファッションブランドSupremeがRAMM:ΣLL:ZΣΣとのコラボアイテムを出しており、エンペリーの「有名アーティストとのコラボギアが多い」という設定はここから来ていると思われる。

なお、RAMM:ΣLL:ZΣΣがかけていた個々のサングラスについては、2020年前後にルイ・ヴィトンから近いデザインの眼鏡が出ている。

上の方に掛けているサングラス(ゲーム中のサンサンサングラスの一番上)はルイ・ヴィトンの2020春夏コレクションで発表された「Z1326E サングラス 1.1 ミリオネア グリ」(https://jp.louisvuitton.com/jpn-jp/products/11-millionaires-sunglasses-s00-nvprod1270164v/Z1326E)の色合いをブラックマーブル系から鼈甲風の柄に変えたものに似ている。
サンサンサングラス/Triple-Deck Specs/Louis Vuitton "Z1326E 1.1 Millionaires Sunglasses Gris"

下の方の未来的なサングラス(ゲーム中のサンサンサングラスの下2つ)は同じくヴィトンが翌2021年春夏のコレクションで発表した「サイボーグサングラス」(https://front-row.jp/_ct/17415500)が似ている。
サンサンサングラス/Triple-Deck Specs/Louis Vuitton "Cyborg Sunglasses" (2021 S/S)

憶測だが、当時のヴィトンのクリエイティブディレクター、ヴァージル・アブローによるRAMM:ΣLL:ZΣΣへのトリビュートの要素もあるのではないだろうか?(公式では「ミリオネア1.1」の方は暗黒街の帝王アル・カポネがいた1920年代のシカゴのイメージらしいが)。
アブローは自身が所有していたブランド「Off-White」の方でRAMM:ΣLL:ZΣΣ(とその盟友の画家バスキア)をテーマにしたアイテムを出していたことがあり(https://www.complex.com/style/virgil-abloh-off-white-best-art-references)、そのファッションと思想に一定の影響を受けていたと思われる。

8ビットフレーム

2022年現在では廉価な模造品が大量に出回っているため本家がわかりにくいが、
このデザインの眼鏡の源流はおそらく、パリの「Samal Design」を拠点とするベラルーシ人デザイナーDzmitry Samalが
2010年ごろにデザインした「5dpi」であると思われる。https://design-milk.com/dzmitry-samal-eyewear/ https://www.coolthings.com/pixel-sunglasses/
8ビットフレーム/Retro Framers/Samal Design "5dpi"
8ビットフレーム/Retro Framers/Samal Design "5dpi"

本家本元は大量生産品のジョークグッズではなく、一点一点フランスの職人による手作業を経て作られた高級アクセサリである。https://www.designboom.com/design/dzmitry-samal-5dpi-eyewear/
このシリーズにはもともと他に「4dpi」「6dpi」「7dpi」といったものもあったのだが(https://ifitshipitshere.blogspot.com/2012/06/pixelated-eyewear-from-samal-design.html)、
どういう訳か5dpiのデザインだけ海賊版が多く出回り、意匠のみ普及したもののようだ。

現在でもSamal Designから5dpiは販売されているようだが(https://www.dzmitrysamal.fr/5dpi-optic)、初期バージョン(や海賊版)と異なり、モダン(つるの先の部分)がピクセル状ではなくなっている。

フク

キングラガーシリーズ

日本では主にクレイジーパターンやパッチワーク、英語圏では主にmulti panelやblock等と呼ばれるタイプの柄のラグビーシャツ。

キングラガー008の方のカラーリングは、アメトラ(アメリカントラディショナル)ファッションの代表的ブランドPolo Ralph Lauren(ポロ・ラルフローレン)のビンテージ品(当時のブランド名はPolo by Ralph Lauren)。https://newjoke.shop-pro.jp/?pid=139241133
キングラガー008/Rugby King 08/Polo by Ralph Lauren vintage colorblock multicolor rugby shirt

キングラガー010の方のカラーリングは、カナダを拠点とする北米大陸最大のラグビーシャツブランド、Barbarian(バーバリアン)の1990年代ビンテージ品。https://www.etsy.com/listing/898205835/vintage-90s-canada-rugby-barbarian
キングラガー010/Rugby King 10/Barbarian vintage 1990s colorblock multicolor rugby shirt

ただ、このデザインの源流そのもののは上記で間違いないと思うのだが、ブランドイメージ的にはエンペリーとの繋がりが薄い。
2022年現在では、90年代リバイバルブームに伴い、主にアメリカのヒップホップ系ストリートブランドCross Colours(クロスカラーズ)が推している柄なので(https://www.latimes.com/lifestyle/image/story/2021-09-16/what-does-clothing-without-prejudice-look-like-in-2021-the-return-of-cross-colours)、イメージ的にはそちらの方が元ネタだろうか?

タカアシプロテクターシリーズ

カラーリングや形状、ブランドイメージ的に、プロテクター本体そのものは、アメリカのファッションブランドSupreme(シュプリーム)とモトクロスウェアブランドFox Racingの2018年春夏のコラボアイテム「Proframe Roost Deflector Vest」が元ネタと思われる。 https://nikelab.jp/supreme-18ss-0512-price/
タカアシプロテクター/Battlecrab Shell/Supreme x Fox Racing "Proframe Roost Deflector Vest" (2018 FW)

ただし、ゲーム中では、バイク用のプロテクターにも拘わらず普通にスウェットシャツやニットなどと合わせる普段使いのファッションアイテムとして使用されている。
この着こなし方の元ネタは、フランスのハイブランドBalmain(バルマン)が2022年3月2日に発表した2022年秋冬コレクションだろうか?
タカアシプロテクター/Battlecrab Shell/Balmain 2022 FW Ready-to-Wear Collection Look 70

「タカアシ」は「タカアシガニ」から。
脚を広げると約4m、甲羅の縦の長さは40cmに達することもある世界最大のカニで、巨大な甲羅は鬼の顔を描いて魔除けの面としても用いられる。
プロテクターをタカアシガニの甲殻に見立てた名称。

クツ

エギング4シリーズ

2からの続投。
元ネタがNikeなのは確かなのだが、具体的にどのモデルかというと、非常に様々な説がある。

正直なところ判断を付けにくいが、どれか特定の一つのモデルというよりは、シンプルな「エアジョーダン1 High」を基本に、https://www.nike.com/jp/t/%E3%82%A8%E3%82%A2-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%B3-1-%E3%83%AC%E3%83%88%E3%83%AD-high-og-%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BA-2kv4SC
エギング4/Squidkid IV/Nike "Air Jordan 1 Retro High OG"

くるぶし周り(ふくらんだアンクルガードと通気孔、かかとのヒールストラップ等)について「エアジョーダン6」を参考にしたもののように見える。https://www.nike.com/jp/t/%E3%82%A8%E3%82%A2-%E3%82%B8%E3%83%A7%E3%83%BC%E3%83%80%E3%83%B3-6-%E3%83%AC%E3%83%88%E3%83%AD-%E3%82%B7%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%BA-dkf018
エギング4/Squidkid IV/Nike "Air Jordan 6 Retro"

なお、エギングとは、餌木と-ingを合わせた和製英語で、主にアオリイカを狙うルアー釣りのこと。https://fishing.shimano.co.jp/product/series/salt_beginner/eging/basic_knowledge.html
ただしスプラトゥーン内の設定では伝説的スター選手の名前とされ(「バスケの神」マイケル・ジョーダンが元ネタであろう)、漫画版には息子のエギングJrが登場している。

シャコナックル

主なベースとなっているのは、adidasとベルギーのファッションデザイナーRaf Simons(ラフ・シモンズ)が2017年秋冬コレクションで発表した「Ozweego III」(オズウィーゴIII)の「Black & Corn Yellow」というカラー。https://www.goat.com/sneakers/raf-simons-x-ozweego-3-bb6741
シャコナックル/Blue Shrimpsiders/adidas x Raf Simons "Ozweego III" Black & Corn Yellow

このコラボブランドは元々2013年秋冬コレクションに「Ozweego II」というハイテクスニーカーを発表していた。
これは今日のダッドスニーカー(ずんぐりむっくりしたダサかっこいい高級スニーカー)の先駆けと言えるものだったのだが、時代がラフ・シモンズに付いていけず、当時はただのダサいスニーカーとして惨憺たる評価だった。
ところが、2015年にバレンシアガの「Triple S」(シチリンのフカヒレニマイバの元ネタ?)がヒットすると、一転してダッドスニーカーブームとなる。
その2年後の2017年に、ラフ・シモンズがダッドスニーカーの元祖とも言える前作を満を持してアップデートしたのがこの「Ozweego III」である。https://www.gq.com/story/raf-simons-x-adidas-ozweego-iii-godfather-of-ugly-sneakers

フロント部分にメッシュパーツがあるのは、前モデルの「Ozweego II」が元ネタ。https://www.wmagazine.com/story/raf-simons-adidas
シャコナックル/Blue Shrimpsiders/adidas x Raf Simons "Ozweego II" D66401 (2013 F/W)

また、シリコンパーツが金具に変更されていたり、ソールがミラー仕上げになっている部分は、2019年に発表された「Ozweego Mirrored」(オズウィーゴ・ミラード)の影響であろう。https://www.goat.com/sneakers/raf-simons-x-ozweego-mirrored-black-ee7944
シャコナックル/Blue Shrimpsiders/adidas x Raf Simons "Ozweego Mirrored" Black

これは1970年代に流行した華やかな「グラム・ロック」と呼ばれる音楽ジャンルへのトリビュートとして作られたモデルである。
英語圏ではマリリン・マンソンやレディ・ガガなど、日本ではヴィジュアル系のアーティストらがグラム・ロックからの影響を受けていると言われる。

名前のシャコナックルは、シャコが強力なパンチで有名なことから来ているのだろうが、クツそのものとの関連性は不明。